人は財産!が「見えない価値」 ~コモンズ30塾 投資先企業 ベネッセHDから学ぶ第2弾~

コモンズ30ファンドの投資先企業の一社であるベネッセホールディングス
同社の人事担当本部長 CHO 兼 ワークライフマネジメント・ダイバーシティ推進室長の岡田晴奈氏をお迎えして、7月1日開催したコモンズ30塾「女性の活躍セミナー」。

本日はそのセミナーレポート第2弾。(第一弾こちらをご覧ください)当日行われたグループワークについてご紹介いたします。

参加者のみなさまには受付でくじをひていただき、ひいた番号のお席に座っていただきました。初めて会われる方同士が5~6人、8つのグループができあがりました。
そして、岡田氏のベネッセHDの理念、取り組みのプレゼンを聞いていただいた後、参加者同士で意見を交わしていただくグループディスカッションの時間を設けさせていただきました。



テーマは「ベネッセホールディングスにみる『みえない価値』とは」

ITベンチャー勤務の産休中の30代の女性やベンチャー企業社長の30代の女性、大学生がいたテーブルではこんなことが話されたそうです。

・ベネッセの見えない価値は「女性の活躍」であると思う。

・社員から直接社長に対して意見を述べることが出来る仕組みがあるということは「対話力」の現れだという意見もあった。

・女性の社会進出のための制度も、ベネッセの方針、DNAである「女性の活躍」があるので合理的であり、このような制度にうしろめたさがない。

・買収、合併した会社にも企業理念が精通していて素晴らしい。

・男女が平等に働けることによって生まれる「競争力」については、しまじろうやコラショといったキャラクターのブランド力に現れているのではないか。

また、積み立て投資に興味があり、同じ女性が登壇者ということで参加したという最近投資を始めた50代女性や、30ファンドが出来た時からのコモンズのお仲間である70代男性、そしてコモンズ30ファンドの投資先企業の資生堂IRの男性、そして大学生も参加していたテーブルではこんな声が。



・ベネッセの顧客対象者は主婦層であるが、アピールが足りないのではないか。せっかく女性社員も多いのだから母親目線で企業内での待遇をもっと外(投資家や新規顧客など)へ向けてアピールすればよい。

・今のご時世は女性が活躍することは当然であり、女性を支援する使命があるという理念がベネッセにはある。それが創業当時からのDNAとして受け継がれているところが強みだと思う。

そして別のテーブルでは、


・(以前行われていた)社員が社長に手紙を書いて会社に反映されるという風通しのよさに驚いた。

・ただ事業分野を広げているのではなく人の一生を思って大切にしたいという思いのもと事業を行っていることが感じられた。

などなど、岡田氏のお話を通して、同社のワークライフマネジメントに重きをおいた考え方に接した参加者のみなさんは、そこに「ベネッセの見えない価値」を改めて見出いしていました。

プレゼンの中で岡田氏はこのようにおっしゃっています。

「人は企業がもっているリソースの中でものすごく幅が出るもの。
放っておいたらぶらさがり社員ってこともありますが、それだけではなく、企業にとって損害を与えてしまうという可能性もありえます。逆に、たった1人が企業の窮地を救うということもある。
とんでもない商談をまとめてくるということもある。
人が企業の命運を握っていると考えられます。

人に対してどういう考え方をもつかが、企業の特徴になっていく

教育、介護、語学教育といったものが、わたしたちの事業。
そういった事業であるからこそ、人が財産であるという考えがあるのです」



各グループからどんなことを話し合ったかのプレゼンをしていただいた際に、様々質問も寄せられました。
その中に、「御社の志とはなんですか?」という見えない価値に対する更なる質問が寄せられました。

それに対して岡田氏は、
「人の向上意欲を高めることを志としてしています。

自分のこどもにさせたい教育を今、自分の仕事としてやれているのか。
介護ホームで、自分の親にやってほしいと思っていることがやれているのか。
それが事業として収益にもちゃんと繋がっているのか。
それは「厳しい」ことではあるけれども、志と考えています。

そして「人は財産」というのものを本当に思っていますが、掛け声にならないようにと思っています。」



Q&Aも様々行われた後、最後に弊社の運用チームのメンバーからも質問させていただきました。

また、この内容については、次回ご紹介させていただきます。

第3弾もどうぞお楽しみに!

マーケティング部
うまごえ