コモンズ投信の起源ー「プロジェクト13%」

おはようございます。渋澤健です。 いい笑顔の写真ですね~ (^^♪


今から13年前、「プロジェクト13%」というグループを形成し、2004年の3月に丸の内で「金融の匠が考える豊かなライフデザイン」というフォーラムを開催し、「ウェルネス」「ウェルス」「ビジョン」という三つの領域が重なるところが豊かなライフデザインであると提唱しました。


コモンズ君のつみたてデビュー物語


コモンズ君
サラリーマン、30代。2児の父。犬一匹。
資産づくり初心者。

ミホ福本
コモンズ投信マーケティング部。
ぱふーむのセンター。妙齢。


コモンズ君: ミホ福本さん、僕、4月からつみたて投資を始めようと思ってるんです。でも、やっぱり投資だからちょっと不安で。

ミホ福本なるほど、どんな不安ですか?

コモンズ君: つみたて投資なら安心、とはよく言うけれど、本当に安心なのか、それとどんな商品を選んだらよいのか、とか。

ミホ福本:良くわかります。つみたて投資は「毎月(もしくは定期的に)、一定額ずつ、買付していく方法」というのは一般的な説明ですが、それがどうして“いい”のかは分かりづらいですよね。順を追って説明します。まず、「毎月、一定額ずつ」というのは定額預金と一緒で、コツコツ貯めていく効果があります。さらに、つみたて投資は価格が動いているものに一定額ずつ購入していくので、毎月購入する量(=口数)が変わっていくわけです。

コモンズ君:なるほど。でも、それがどんなふうに良いんですか?

ミホ福本:このときに大事なのが、「量」の考え方です。先ほども言いましたが、「毎月、一定額ずつ」を続けることで、しっかり「貯める」ことをしつつ、価格の変化によってその「量」については、価格が高いときは少ない量を、価格が低いときはたくさんの量を買うことができるというわけです。

コモンズ君:下がっているときに自分で買うのは勇気がいるけど、その時にも買ってくれて、しかも量がたくさん買えるというのは確かによさそうですね。

ミホ福本:そうです。これを繰り返していくことで、しっかり量を貯めていく、というのがつみたて投資の一歩なんです。具体的な例でご説明しますね。

2016年に、コモンズ30ファンドを毎月1万円ずつ、つみたて投資した場合を例にとって説明します。

量(=口数)が増えていっているのがお分かりかと思います。これが「貯める」の感覚です。
そして、この量(=口数)に基準価額の評価が掛け合わさって、その時点の投資の成績(評価額)、つまり、どれだけ「殖えたか(減ったか)」となります

つみたて投資の成績=量(=口数)×価格(基準価額)

コモンズ君:「量」の感覚は分かりましたけど、もしできるなら、安いときに一括で買ったほうが良いですよね。わざわざつみたてで買っていく意味は他にもありますか?

ミホ福本:ポイントは2つあると思います。1つ目は、タイミングをみて購入することがあってもよいと思いますが、「定期的に」というのは、つみたては、”余裕資金“で行うことではなく、毎月の収入から、将来のために作りたい「資産」の目標のために、つみたて投資に一定額を回す習慣を付けていくことが大事だと思います。2つ目は、やはり相場の動きに一喜一憂せずに続けられるという点です。

こちらのグラフは、2015年末から2016年末までのコモンズ30ファンドの1年間の値動きを表したものです。


このような動きのものに、毎月1万円ずつ1年間投資した場合と、最初に12万円一括で投資した場合を比較したグラフがこちらです。


あくまで2016年の例になりますが、一括投資した場合よりつみたて投資のケースの方が最終的な成績が良いという結果になりました。

コモンズ君:昨年は、2月のチャイナショックや6月のブレグジット、11月の米大統領選挙などで株価が大きく動いているというニュースを耳にしました。その時はまだ投資はしていなかったですが、そういうことがあると投資を始めるタイミングやそもそも投資をすべきかどうかに悩みそうです。でも、そういうときこそ、つみたて投資の場合にはたくさん買えているということですね。

ミホ福本:その通りです。そして、もう一つ、投資を始めるタイミングに悩むとコモンズ君は言いましたが、つみたての場合は、スタートのタイミングに悩む必要はないのです。

コモンズ君:というと?

ミホ福本:例えば5年間つみたてをする場合、1回1万円ならば、合計で60回=60万円つみたてをすることになりますが、1回のインパクトは1/60ということになります。またそれが、最初の頃は残高も少ないので、そこでの価格変動の効果というのはそう大きくないということになります。

コモンズ君:1年経過後、12万円つみたてしていたとして、先ほどの2016年の例で言えば、12.54%のリターンがあったというけれど、金額に直せば、1.5万円ほど増えたという効果だったということですね。

ミホ福本:そうです。もちろん、小さくはないですが、100万円に対する12.54%のリターンだとしたら12.5万円増えた、となり効果を大きく実感できますが、投資額が小さいうちは、プラスもマイナスも、効果としては小さいのです。

コモンズ君:なるほど、それで始めるときのタイミングは気にしなくてよい、となるわけですね。

ミホ福本それより、なるべく早く始めて、「貯める」時間を長くした方が効果があるということなのです。

コモンズ君:タイムイズマネー!

ミホ福本:そのとおり!

次回は、つみたて投資における「選ぶべき商品」についてお話したいと思います!
⇒来週に続く



※コモンズ30ファンドのリスクと費用についてはこちら


草食投資隊セミナー  冨山と金沢

おはようございます。渋澤健です。週末は気温が上がり、全国的に良い天気に恵まれた地域が多かったと思います。

私の週末は富山と金沢で週末を過ごしました。草食投資隊という、それぞれの会社や立場を超えて、長期投資を日本全国へ広めたいというミッションでセゾン投信の中野晴哲さんとひふみ投信の藤野英人さんの三人で形成した活動の一環です。


<パネル>コモンズ投信の寄付を通じて感じたこと

3月11日の8周年イベントでは、コモンズSEEDCapの応援先である、認定NPO法人3keysの代表理事、森山誉恵さんと、コモンズPOINTの応援先である、特定非営利活動法人日本視覚障害者柔道連盟の専務理事、遠藤義安さんのお二人によるプレゼンテーション、そして日本視覚障害者柔道連盟事務局の河野貴子さん、コモンズ投信の馬越裕子を交えてのパネルディスカッションを行いました。

3keys森山さんのスピーチ動画はこちら
視覚障害者柔道遠藤監督のスピーチ動画はこちら

<パネルディスカッション>
コモンズ投信の寄付プログラムを通じて感じたこと
 ■ 森山誉恵さん(特定非営利活動法人3keys代表理事)
 ■ 遠藤義安さん(日本視覚障害者柔道連盟専務理事)
 ■ 河野貴子さん(日本視覚障害者柔道連盟事務局)
 ■ 馬越裕子(コモンズ投信マーケティング部寄付のしくみ担当)

コモンズ馬越   今回のパネルディスカッションでは、コモンズ投信が行っている寄付の仕組みについて触れてまいりたいと思います。実際にこの寄付を受けて感じたことについて教えていただけますでしょうか。

柔道河野   やはり支援していただけるのは、とてもありがたいことなのですが、何といってもうれしかったのは、コモンズ投信が発信している毎月のレポートなどに活動内容などを取りあげてもらえ、常に一緒に走ってくれているという感じがあったことですね。

コモンズ馬越   連盟として目指していることは何ですか。

柔道河野   視覚障害者柔道という競技がメジャーになって、競技に参加してみたいという人が増え、障害者に対する知識と理解が深まり、どうすれば共存していけるのかといったこと考えていけるような世の中を作れたらと思います。

柔道遠藤監督   視覚障害者柔道は、目が不自由な人の柔道です。そのほかは健常者の柔道と何ら変わりはありません。違いは何かというと、お互いに組んでから、試合が始まる、そして離れたら、再び中央に戻り、そこで組んでから試合が再開されることです。
ただ、ずっと組んでいるということは、いつでも技を掛けることができる一方で、いつでも相手からの攻撃を受ける危険性と背中合わせになります。
ずっと組んだまま、常に相手の攻撃を受ける危険性がある状態が続くと、精神的な面も含めると、健常者の柔道に比べて倍くらいの疲労があるのではと思います。
現在、視覚障害者柔道の競技人口は、全国大会などに出場している選手の数が30名ほど。私たちの連盟で把握している視角障害者柔道の選手が50名ほどで、志望者が20名ほどです。もっと選手もファンも増やしていきたいです。

コモンズ馬越   今回、視覚障害者柔道と3keysという、普段はあまり接点がないようなお二方にご登場いただいたのですが、実は「見えない」という部分でのつながりがあるように思いました。3keysは、視覚的に見えないということではありませんが、なぜか社会的に見えない存在になってしまった、子供の問題を考えていらっしゃいます。

3keys森山   かつてあった地域社会の機能が失われる中、その家庭で何が起こっているのかを、隣人でさえ全く把握できなくなりました。子どもと密接に関わる大人が減り、特に貧困や虐待などで地域や様々な社会参加の機会から孤立していると、十分な愛情や教育を受ける機会も減っている中で、大人を信じていない子供が増えやすいです。こういった愛情や教育の格差というのは、途上国に起きている「貧困」や「格差」と比べてとても見えづらいものですが、それらがないことは、社会に出て、社会生活や経済生活を営む上でとても大きなハンディとなり、貧困や虐待の連鎖につながりかねません。
 今回、コモンズSEED Capの支援を受けて感じたのは、何かしら自分にもできることがあるのではないか、と共に真剣に考えてくださる方々がコモンズ投信のコミュニティにはたくさんいらっしゃるということです。そしてこの1年、勉強会などでご一緒できる場を積み重ねてきたのですが、その度に新らたに理解ある方々とのご縁に恵まれる、そういったコミュニティってすごいと感じています。金銭的な支援だけでない幅広いサポートがそこにあります。

コモンズ馬越   寄付は未来への投資だと思います。だから私たちは金銭面だけではなく、コモンズ投信が持っているリソースを、どう活用すればより良い社会づくりに貢献できるかということを、常に考えています。

柔道遠藤監督   本当に、それは私たちも、ありがたい気持ちを受け止めております。それを私たちは、柔道を通じた人間教育という形で、世の中の人々にお返ししていきたいと思います。

コモンズ馬越   今後の抱負について教えていただけますか。

3keys森山   今日、是非お伝えしたいと思ったのは、日本は社会保障費が非常に高いのにも関わらず、虐待される子供に対する支援が非常に少ないという事実です。現在の国の予算で、この虐待などに対して何ができているかというと、虐待の疑いのある100家庭に対して1人のソーシャルワーカーしか訪問できません。そんな人員配置なので児童相談所が関わっていても、虐待で亡くなる子供もいます。施設に入れたとしても、4人の子供に対して、担当者は1人しかいなく、ひとり親が4人の子どもを育てている状況と変わりません。そして、一定の年齢に達したら施設を出るしかなく、その後は支援できないという現実があります。虐待などを受けてきた子どもたちを保護したり、ケアして、育ちを保障するという観点では足りないことだらけで、国の予算が増えるのが一番良いのですが、それにはまだ時間が掛かりますから、民間でできることを考えていきたいと思います。

柔道遠藤監督   私たちにとって、目下、一番の目標は、2020年のパラリンピックで代表になり、金メダルを取れるようにすることです。まずは、それに向けて頑張ってまいりたいと思います。


最後に、コモンズの寄付のしくみに積極的に参加してくださっている受益者の沖さんと下山さんに感想を伺いました。

「コモンズ投信らしいプログラムで、これからも応援したい」

「社会で頑張っている人を、お金を通じて応援していく、大きな循環が創れればと思う」

おふたりが、それぞれブログで当日の様子をご紹介くださっています。ぜひこちらも併せてお読みください。

☆セルフリライアンスという生き方
コモンズ投信の8周年イベント「The 8th Commons Dialog」に参加(その2) 

☆いい投資体験日誌from新所沢
コモンズ投信 8周年イベントに参加しました

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
認定NPO法人3keys(スリーキーズ)
http://3keys.jp/
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
NPO法人日本視覚障害者柔道連盟
http://judob.or.jp/
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


前のページ⇒コモンズ投信の寄付のしくみ「なぜコモンズ投信が寄付をするのか」

コモンズ投信の寄付のしくみ

ファンドの運用・販売会社であるコモンズ投信が、CSRやボランティアの位置づけではなく、なぜ、本業として寄付に取り組むのか。この説明からはじめたいと思います。
寄付月間

わたしたちは、寄付も、よりよい世の中を次世代へつなげる利他の長期投資、「未来への投資」と考えています。

コモンズ投信は金融という分野で投資を通じて「今日よりもよい明日」を実現するために設立されました。
同じように、例えば、非営利活動や障がい者スポーツのような「利益」を成長のエネルギー源にするのが難しい分野でも、「今日よりもよい明日」に近づくため、寄付というかたちのお金を循環させていきたいと考えています。

コモンズ投信という会社はこのような考えに共感する社員が集まり、ファンドを立ち上げた当初から、コモンズ投信がファンドの受益者の皆さまから受け取る信託報酬の一部を、より良い社会を築くことを目的とする活動に寄付してきました。

また、受益者(ファンドを保有する人)の皆さまにも「投資」を通じてこの活動に主体的に関わっていただけるように、ファンドを通じて寄付を行うしくみにしています。具体的には毎年の寄付先の選定に加わっていただき、その団体の活動を一緒に応援していただいています。
受益者と社会課題についての勉強会

「コモンズ30ファンド」の寄付のしくみ「コモンズSEEDCap」は、いち早く現代社会の課題に気づき、その解決のために立ち上がった社会起業家を支援しています。毎年10月に開催しているコモンズ社会起業家フォーラムは社会課題に立ち向かう人たちとの出会いの場。今年も新しい11名がスピーチリレーを行います。
2016年社会起業家フォーラム登壇者

また、「ザ・2020ビジョン」の寄付のしくみ「コモンズPOINT」障がい者スポーツを通じて、社会的なダイバーシティ(多様性)が進むことを願っています。障がいをもつ人と直接出会って話しをしたり、一緒にスポーツを楽しむ機会をこれからもたくさん作りたいと思っています。
視覚障害者柔道の応援観戦

2015年にはコモンズ30ファンドの投資先企業とコモンズSEEDCapによる協働を生み出す第一歩として、営利・非営利を超えてよりよい未来をつくるソーシャルアクションイベントを開催しました。

わたしたちコモンズ投信は、これからも受益者のみなさまと共に、今日よりよい明日にむかって継続的に行動する存在でありたいと思っています。
過去の社会起業家フォーラム登壇者との定期会合

次ページ⇒<パネル>コモンズ投信の寄付を通じて感じたこと(8周年イベント)

世界情勢の不確実性が高まるときの心構え

おはようございます。 渋澤健です。 週末はあいにくな天気の中、さくら開花前線も北上してきたので、満開を楽しまれた方々も多かったと思います。我が家ベランダでも、5年ぐらい前に鉢に埋めたサクランボの種から細長く伸びている木から今年も花がポッと咲いてくれました。


このようなホッとするひとときから世界情勢へと目を向けると。。。。

シリア政府が化学兵器を使用したという疑いで、トランプ大統領がシリアの軍事拠点へミサイル攻撃を指令しました。その攻撃を、中国の習近平の自分のフロリダの別荘に招いているタイミングとまるで合わせて意図的にメッセージを示しているように。また、米海軍の空母を朝鮮半島に向けて航行しているというニュースも週末に流れました。そして、ストックホルム、エジプトなど世界各地でテロ事件が勃発しています。心地がよくないです。

こどもたちの未来に、私たちが今、できること。

私たちが「こども口座」に注力するのには理由があります。

一人ひとりの日本人の「今日よりも、よい明日」という幸せな未来を築くために、世代を超えられる投資があるはずだ。
コモンズ投信はこのような想いを実現させるために設立されました。

親から子、子から孫へと世代を超えられる投資の実現のため、私たちは超長期で保有できる商品を提供して世代間の資産移転を促し、また次世代の育成という位置づけの重要な取り組みとしてこども向けセミナーを実施しています。

(取組例)
投資先企業訪問ツアー「こどもトラストセミナーで羽田クロノゲートに行こう!」
 http://park.commons30.jp/2016/08/blog-post_30.html
こどもトラストセミナー:おかねの教室「かきくけコモンズ」
 http://park.commons30.jp/2016/12/blog-post_27.html
こどもトラストセミナー:社会や寄付の教室「みえるであそぶ」
 http://park.commons30.jp/2016/06/blog-post_22.html

金融知識は、学ぶことも大切ですが、慣れることはもっと大切だと考えています。勿論、マネーゲームの教育ではありません。金融知識はむしろ「生きていくために大切なツール」であり、キャリアデザインやライフデザインを考えるときにその有効性が発揮されます。

例えばコモンズ投信のファンドを通じて、会社に興味を持ったり、社会とのつながりを感じたり、そこで働いている人たちの懸命な姿を想像して企業の成長を信じたりする力。これは実際に投資をしたりファンドを保有したりすると実体験として得られる大きな学びだと考えています。
また、自分が社会に出るとき、就職するならどのような会社を選ぶのか、そしてどのような働き方をしたいのかという「比べて選ぶ力」。これも投資を通じてを身につけることができると考えています。

金融教育と同じくらい、今の社会がまだ解決できていないこと同じ地球に住む他の人について知っていくことも重要と考えています。今のこどもたちが大人になっていく過程には、不透明な時期をいくつも乗り越え、一層多様な価値観が広がっていくからです。

私たちはこうした次世代の育成をNPO・地域金融機関などとも協働しながら取り組んでいます。こどもたちには、金融知識や多様な価値観を身につけて、未来を切り拓いていくことを期待しています。

現在、コモンズ投信の直接販売口座の6人にひとり(16%以上)が未成年のお客さまです。この実績は、多くの皆さんがこうしたコモンズの考えに共感して、その取り組みを評価し、参加いただいている証と自負しています。

◇◇
3月11日に開催されたコモンズ投信の8周年イベント「The 8th Commons Dialog~共に創る"対話"の時間~」では、全てのお客さまが主役となってご参加いただきたいとの想いから、こどもトラストセミナーをメイン会場の横で同時開催しました。大人はメイン会場に、こどもはこどもトラストセミナーに、という参加ができるようにしました。

おかねについて学ぶ教室【かきくけコモンズ】では、社員が講師となって、お金の使い方や仕事、社会とのつながり、お金を投資することの意味など学びました。
お金の4つの使い方(ピギーちゃんの4分法)

会社と成長(会社パズル)
また寄付や社会を知る教室では、今回は視覚障害者柔道の選手と一緒に、「みる」を体験しました。目が見えない人はお札をどのように見分けているのか?どんな風に見えているのか?知ること、伝えることで理解が深まったり、お互い助け合ったりできることを学びました。
お札をどのように見分けている?

視覚障害者柔道の選手と

どんなふうに見えているのか話を聞く

「こどもたちの未来に、私たちが今、できること。」

私たちコモンズ投信と一緒に未来をつくる投資に参加していただければと思います。


*********************************
次回のこどもトラストセミナーは・・・

親子で学ぶおかねの教室「かきくけコモンズ」@恵比寿
~おかねの使い方(ピギーちゃんの4分法)~
5月14日(日) 10:00〜11:30
http://www.commons30.jp/seminars/detail/515
*********************************

<対談>AIは私たちの生活をどのように変える?

2020年に向けて今、最も注目される最先端技術、人工知能-AI。
プリファード・ネットワークス(PFN)取締役最高執行責任者の長谷川順一さんに、コモンズ投信のファンド「ザ・2020ビジョン」ファンドマネージャーの糸島孝俊がAIの未来について伺いました。
(敬称略)
糸島    プリファード・ネットワークスさんは、ディープラーニングの分野におおけるフロントランナーです。まず、御社の強みからお話しいただけますでしょうか。

長谷川   ディープラーニングのビジネス分野が、どのような業界地図になっているのかを簡単に考えてみましょう。4象限で現す場合、まず縦軸は、上が「クラウド」、下が「デバイス」です。そして横軸は、左が「コンシューマー」で、右が「インダストリアル」です。こうして作られた4象限のうち、欧米は「クラウド」であり、「コンシューマー」ターゲットにしています。つまり4象限のうち左上を狙っています。これに対して弊社のAIは、「デバイス」であり「インダストリアル」がターゲットです。したがって欧米のAIとは真逆の、右下を狙っています。そして、右下はどちらかというと日本が強みを発揮する分野で、トヨタ自動車やファナックがその代表例です。

糸島    具体的に、どのような用途を目指しているのですか。AIというと、車の自動運転などが、身近なところではないかと思っているのですが。

長谷川   来年から自動運転が実用化されると言われていますが、日本のあらゆる道路で自動運転が可能になるのは、まだ先の話です。恐らく高速道路からスタートするのでしょうね。なぜなら交通参加者が少ないし、信号や交差点もないので自動運転に適応しやすいのです。あと、人口減少社会で、働き手がどんどん減っている運送業は、自動運転に対してとても高い関心を寄せて下さっています。自動運転が今後、どのように広がっていくのかについては、いろいろな意見もあると思いますが、恐らく、一般道路よりは高速道路、大都市よりは地方都市という形で実証実験が行われ、そこで集めたデータを分析。試行錯誤を繰り返して徐々に完成度を高めていく、という方法が取られるのだと思います。

糸島    AIは、医療分野にも用いられます。具体的に、どのような使われ方を想定しているのですか。

長谷川   国立がん研究センターや産業技術総合研究所と組んでスタートさせた開発プロジェクトでは、国立がん研究センターが持っている、がんに関する膨大な診断データとゲノムデータを組み合わせることによって、過去、こういう遺伝子を持った人は、こういうがんに罹ったという学習をさせていきます。このディープラーニングでは、大量の情報分析によって、たった1滴の血液からがんであることを判明できる確率を99%以上高めると同時に、どのがんなのかということまで分かるようになります。

糸島    このプロジェクトによる実証実験が、本格的に実用化されれば、ピンポイントで薬を出したり、未病にも役立てたりできそうです。

長谷川   そうですね。現在はどの抗がん剤がどの人に効くか分からないため、効果を見ながら抗がん剤を次から次へ試してきたところがあります。そのうちに体力が弱ってします。これからは、もっとピンポイントで、このDNAを持っている人でこのがんに効く薬はこれ、というところまで遺伝子解析で分かるようになるはずです。そうすれば、医療費の無駄も、かなりの程度まで削減できるでしょう。

糸島    そうなると、上場されている製薬会社、医療機器メーカーなどは、生き残れるところ、消えてしまうところに分かれてきそうです。どういう会社が生き残れるのでしょうか。

長谷川   これは医療業界に限らないのですが、やはり生き残る企業は、優良なデータが集まるところです。たとえばトヨタ自動車は、世界中を走っているトヨタ製の自動車から、さまざまなデータを集められます。ファナックも世界中の工場で工作機械を収めていますから、そこからさまざまな製造作業のデータが取得できます。こうしたデータをAIとつなげることによって、新しい付加価値が生まれます。逆の見方をすれば、データを集められない企業は、どんどん厳しくなります。たとえば自動車保険を例に挙げると、トヨタ自動車はさまざまなドライバーの運転に関するデータが取れるので、どういう人が事故を起こしやすいかがデータから分かります。ということは、人の運転技術やどういったところを運転しているかなどの様々なデータから、自動車保険の保険料が決められます。でも、一方で損害保険会社は、ドライバーの運転に関する情報なんて、せいぜい運転手の年齢と年間の走行距離だけしか持っていません。こうなると、自動車保険分野での勝敗は、簡単に決してしまいます。これからの自動車保険業界は、むしろ自動車メーカーが中心になる可能性を秘めているのです。

糸島    最近、AIが普及することによって、今は人間の手を介して行われている仕事の大半が、AIに置き換えられると言われています。実際にはどうなのでしょうか。

長谷川   逆に、無くならない仕事は何かということを考えると、謝る仕事な
どは、無くならない仕事の最たるものだと思います。コミュニケーションという点では、まだAIにはできない部分がたくさんあります。小学校から大学まで、一所懸命に勉強してものごとを丸暗記して来たような仕事をしている人は、かなり危険でしょう。

糸島    最後に、AIが20歳、30歳になった時の未来図はどうなっているのでしょうか。

長谷川   こればかりは、分からないでしょうね。100年前飛行機がお客様を乗せて長距離飛べる交通手段になるとは考えもつかなかったでしょう。でも今ではできてる。ディープラーニングの技術は今までの技術開発のスピードと比べるととてつもない速さで進化しています。昨日できないことが今日にはできるくらいのスピードで世界中の研究者が論文を出しています。当然、20年後には知能レベルも上がっているはずです。人間と対等に会話できるロボットは、いずれ確実に誕生します。シンギュラリティ(※)については、AIは電気が必要なので、電気を切ってしまえば大丈夫。人間を大きく超えて敵対するようなことにはならないと考えています。
また、金融におけるAIについては、これはずっと以前から「自動取引」において機械学習が活用されています。ただ、私たちはモノを生まないこと、社会貢献に繋がらないことにAIを利用したくありません。軍事についても同じでポリシーとしてやりません。やってはいけない領域と認識しています。金融に関しては、例えば不正融資やマネーロンダリング、カードの不正利用などの発見などの相談を受けていて、こういったことは我々が金融において協力できるところだと思っています。
※シンギュラリティ(技術的特異点)とは人工知能が人間の能力を超える時点のこと。

糸島    ありがとうござました。

「プリファード・ネットワークス」や「ディープラーニング」について
あわせて読みたい⇒プリファード・ネットワークスってどんな会社?

PFN長谷川様の当日のプレゼン動画はこちら(24分)

世界に類のないコモンズ投信

おはようございます。渋澤健です。

先週は、久しぶりの海外出張でボストン、トロントに訪れました。短期的なシェアホルダー資本主義から長期的なステークホルダー資本主義について考えるシンポジウム渋沢栄一記念財団が共催しました。

ボストンのシンポジウムが始まる前の時間を利用して、ハーバード大でコーポレート・ガバナンス研究の第一人者とランチ・ミーティングを設けることもできました。


長年、著名な欧州系のESGファンド運用会社の社外役員も務めていらっしゃる方で、とても刺激的な意見交換となりました。事前に、コモンズ投信コモンズ30ファンドについてちょっと調べていただいたようで、とてもうれしいことに、「斬新的な取り組み」と高い評価をいただきました。

その取り組みとは、beneficiary、つまり受益者(一般個人、最終投資家)と企業の「対話」です。このようなエンゲージメントを運用の要としている運用会社は、「世界に類のない」ということでした!


ESGとは、投資の目的ではなく、企業と投資家の「対話」を深化させて、企業の持続的な価値創造を支えるツールだと思っています。そのようなコモンズ投信の取り組みが世界的に名が通っている識者から高い評価をいただけるとは、本当に心強かったです。

今後とも、コモンズ投信の設立理念である「対話」の深化に務めて参りますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします!

<パネルディスカッション>モノづくり企業の30年後に必要なものとは

<パネルディスカッション>
モノづくり企業の30年後に必要なものとは


 弊社    東レといえば、長い時間をかけて、炭素繊維をここまで成長させました。水処理膜も実用まで長い時間をかけましたが、ここまで長期で研究開発をやり続けられるのはなぜでしょう。

東レ    もちろん途中で中断した事業もあります。ただ、諦めないDNAが経営側にあるのと同時に、これは将来、社会にとって絶対に必要で、ビジネスとしてやる意味があることを見抜く目があったからでしょう。研究者や、その研究を見ていた経営陣は、たとえ自分たちの世代では花が開かなかったとしても、その間は他の事業でつなぎ、それでも諦めずに研究を続けるという覚悟があります。

弊社    日東電工は来年100周年を迎えます。その間、上手に進化を遂げていますが、どうやって領域を広げてきたのですか。

日東電工  うちは部材メーカーで、お客さまと常時、密接にコンタクトを取っています。お客さまのニーズを聞き、それを私たちが具体化していく。そういうコミュニケーションを増やしています。営業担当者が出入りするだけでなく、開発部隊も一緒に動くことで、顧客ニーズを汲み取るようにしており、それを繰り返すうちに、徐々に領域が広がっていったのだと思います。

弊社    東レも、たとえば炭素繊維がボーイング社の最新機体に用いられています。このようなトップ企業が今、何を求めているのかといった情報は、どうやって手にするのですか。

東レ    炭素繊維については長年、研究開発を続けていることが知られています。だから、ボーイング社にしても自動車メーカーにしても、炭素繊維で何かを作ってみようという時に、まずお声がけ下さる面はありますね。こうしてお付き合いができ、実際に採用していただくと、今度はお客様の方から、「こういうものはできないか」と相談を受けます。まずは信頼をいただくこと。そこからコミュニケーションを増やして、お客様と一緒にやっていく関係を築いていきます。

弊社    近年、スマートフォンの成長が鈍化しているようです。液晶ディスプレーに対するニーズも含め、今後の変化への対応を、どのように考えていますか。

日東電工  大きな変化が予想されます。液晶には液晶偏光フィルムが使われていますが、有機ELは液晶偏光フィルムこそ不要ですが、ディスプレーの表面に光が反射すると見えにくくなる特性があります。だから、有機ELに対応した偏光フィルムが必要になります。タッチパネルだって同じです。なので、常に新しい領域に入っていけるだけの研究開発は怠れません。私たちは、これを収益拡大のチャンスと捉えています。


弊社    10年先を見据えて経営に落とし込んでいくということですが、当初は成長すると思っていたのに、足元が厳しいとなった事業についてはどうするのですか。

東レ    3年間の中期経営計画でも、途中で事業ごとに見直しています。たとえば、2年前にスタートした研究開発があったとして、環境変化によって売上が成り立たない恐れが生じた場合、他の用途でカバーできるのかどうかを、事業ごとに精査しています。そのなかで、市場の成長性や、事業が置かれている環境がダメな場合は、縮小撤退を考えますが、一律の基準は設けていません。

日東電工  核酸医薬について、日東電工の海外グループのリソースで追いつかない部分で考えると、既存事業への投資が優先課題ですが、それだけで今後の成長が期待できないという状況に直面した場合は、M&Aも選択肢のひとつになるでしょう。今のところ、大規模なM&Aは行っていませんが、そこは保守的に考えながらも、一歩踏み出す必要性があるのではないかと考えています。

弊社    最後に、新しい社員に語るつもりで、20年後、30年後こうなっているという話をしていただけますか。

東レ    30年後、世の中の構造は変わるでしょう。自動運転の進展によって、自動車の生産台数は大きく落ちるでしょうし、ものづくりをやっているメーカーとしては、どう対応するべきか思案のしどころだと考えています。ただ、たとえば環境問題は深刻化しており、その課題を解決するために、何か新しい素材は必要になるでしょう。そこを見据えて研究開発を続けていきます。ひょっとしたら、今の東レとは違う事業形態になっているかも知れませんが、今までのやり方を一層進化させ、継続的な成長を図っていきます。

日東電工  私たちも、モノづくりが中心の会社ですから、やはり今後の経営環境の変化については、十分に考えていく必要があります。この10数年は、液晶分野に拠る部分が大きかったわけですが、次の数年先は別の分野に変わっていく可能性があります。こうした変化に上手く乗るためには、柔軟性が重要ですが、幸いにして弊社は、経営環境の変化に対するリソースの振り分けに強いという特徴があります。環境変化を柔軟に受け止められることが、企業としての存続を左右する重要な要素になるでしょう。

弊社    ありがとうございました。

はじめに戻る
前へ | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |

<プレゼン抄訳>日東電工株式会社「お客さまのニーズを汲んで大きく進化」

日東電工株式会社
グローバル経営戦略部 IRグループ部長 塩路 隆太 様
「お客さまのニーズを汲んで大きく進化」

日東電工といっても、恐らく多くの方は何の会社なのか、イメージがつきにくいと思いますので、私どもの会社が何を作っている会社なのか、という点を中心に、お話しさせていただきたいと思います。

まず、2016年3月決算見通しは、8000億円を少し欠けるくらいの売上高とみております。グローバルに展開しており、売上の7割を海外が占めています。現時点で主流となる製品はオプトロニクスで、光学製品として用いられる電子部品です。これが売上、利益の半分を占めており、なかでも液晶パネルに貼られている偏光フィルムが主力製品です。液晶ディスプレーは、角度を変えて見た時に、綺麗に見えなくなるという問題があり、その問題を解決するのが、偏光フィルムです。
また、スマートフォンやタブレットPCのタッチパネルの上には、透明導電性フィルムが貼られており、指を動かすことでスイッチの役割を果たしていますが、これも弊社は高いシェアをいただいています。

もともと弊社は、電気絶縁材料を100年前に作った会社です。したがって、今もテープは中心事業のひとつで、たとえば両面接着テープなどは、家電や自動車などの製造工程でも、さまざまな箇所に使われています。さらには、自動車関連だとボディの鋼板を薄くしても強度を保てるような材料も作っています。

そして近年、大きく伸びているのがライフサイエンスの分野です。オプトロニクス分野に比べて売上はまだまだ小さいのですが、最近注目されているものとしては、「核酸医薬」という、DNAやRNAなどの構成成分である核酸を用いた医薬品があります。これによって、従来、治療が困難だった病気の治療が可能になると期待されている分野で、医薬品メーカーからの委託を受けて、薬の製造を行っています。

私どもの進化の過程は、たとえば液晶フィルムを例に取ると、最初は腕時計の表示板に貼り付けることからスタートし、電卓の表示板、ワープロの画面、パソコンの画面、そして携帯電話やスマートフォン、タブレットPCの画面というように、デバイスの進化に伴って、各メーカーの要望に沿った製品を作ってきました。また、これから先は液晶ではなく、有機ELを用いたパネルが主力になると思われますので、それに対応した製品への要望も高まっています。
このように、お客様の要望に伴い、私たちは大きく進化してきました。それを、今後も続けていきたいと考えています。

<プレゼン抄訳>東レ株式会社「10年、20年視点の経営を目指す」

東レ株式会社 
IR室長 神山 健次郎 様
「10年、20年視点の経営を目指す」

私どもの企業文化と、それを実現するための経営力という観点から、2つの事例を挙げてみました。
まず経営方針の根幹を為すものとして、「新しい価値の創造を通じて社会に貢献します」という企業理念を1986年に設定しました。また経営基本方針として、株主の皆様をはじめとするステークホルダーと、それらの方々を包含する社会に目線を合わせて、新しい価値を創造し続けてきました。

弊社は素材メーカーであり、弊社が作った製品を、さまざまなメーカーがいろいろな形で加工し、最終製品に仕上げることによって初めて、皆さんの手元に届きます。したがって今後も、成長し続ける分野に継続して先端素材を提供すると共に、サービスを付加することによって、社会的課題を解決するモノづくりを進めています。たとえば、ボーイング787の機体に使われる炭素繊維や、リチウムイオン電池の材料などは、その代表的なものです。こうした素材を開発、製造することが、東レの社会貢献なのです。

私たちは、経営にあたって長期的視点を持つようにしています。今、長期ビジョンが進んでいるのですが、これは2020年を見据えています。10年後の世の中がどうなっているのか。社会的課題はどうなっているのか、それを解決するために我々はどうあるべきなのかを考え、それを3年ごとに刻んで、具体的な課題を設定し、取り組みを進めて生きます。

今、進めている中期経営課題では、第1にグリーンイノベーション事業で、地球環境問題、資源エネルギー問題を解決するための素材を伸ばしていきます。第2がライフイノベーション事業です。医療問題は日本だけでなく、他の先進国、新興国にも将来的に大きな課題になってきます。医療の質向上や医療現場の負担軽減を含めたイノベーションを、進めていきたいと考えています。
いずれも長期的な問題ですが、例えば今、我々の事業の中核となっている炭素繊維は、1960年代から研究を始め、1971年に事業化し、ようやくここまで伸びてきました。こういう10年、20年といった長期視点の経営を、これからも目指していきたいと思います。


<対談>ユニ・チャーム高原社長 × コモンズ投信会長渋澤健

(敬称略)
渋澤    経営と現場の関係についてお聞きしたいのですが、現場が経営視点を持って事に臨むための腹落ち感と共に、経営が現場の知恵を活かすという相互関係は、とても大切だと思います。高原社長はそこをきちんと実践していらっしゃいますが、どうやってその関係性を築いているのですか。

高原    私、1週間のうち社員と居酒屋へ飲みに行く機会が多いのですが、現場のことを知るためには、そうとう社員と酌み交わす必要があります。そうしないと、なかなか本音を語ってくれません。まあ、なかなか居酒屋談義では本音を話してくれないことは分かっているのですが、それでも何回も繰り返していると、徐々に分かってくるものがあります。素振りを1000回やっているようなものですね。居酒屋談義は素振りです。あとは、社員の誕生日におめでとうメールを送ります。それも、出来るだけ2人でしか分からないような話を添えて送ります。そのようなことを繰り返しているなかで、徐々にですが健全な文句が社員から上がってくるようになりました。そういう本音の部分、つまり現場の感覚と、自分自身の経営者としての直観を、居酒屋で刷り合わせているのです。

渋澤    役員の方がコミットメントを表明し、1年後にその目標を達成できなかったら、役員に再任されないということですが、このコミットメントの意味を詳しく教えていただけますか。

高原    まず、何にコミットするかですね。これは詭弁かもしれませんが、やはり財務的な数字以上に重要なことがあって、それはユニ・チャームという会社が、世の中の役に立ち続けているかどうかということであり、自分たちの後進がしっかり育っているかどうかということです。10年先、20年先、30年先のユニ・チャームをいくらデザインしても、実際にそれを実行するのは社員たちなので、人材が育っているかどうかは大事です。もちろん、業績的なところにもコミットはしますが、何よりも大事なのは人を育てることであり、そうしないと企業の寿命は続きません。

渋澤    以前、御社で女性の活躍セミナーをさせていただいた時、社員の方が「ユニ・チャーム・ウェイ」という分厚いバイブルのようなものを持っていました。あれはどういうものなのですか。

高原    中身は、まさにバイブルです。「ユニ・チャーム語録」というのがメインコンテンツで、そこには世の中の格言や、企業経営の金言で構成されています。要は、世の中の賢人たちが言っていることを、ユニ・チャーム流に咀嚼し、書き替えて集めたものです。またユニ・チャーム・ウェイとは、これから2030年に向けてやろうとしている、会社を作り変えることにつながるのですが、それは会社の遺伝子を組み替えることであり、その遺伝子にあたるのがユニ・チャーム・ウェイだと思っています。

渋澤    2030年の前に2020年があります。私は、団塊世代から団塊ジュニア世代への世代交代が進む時期だと見ているのですが、いかがでしょうか。

高原    それで世の中が大きく変わるかどうかは何とも言えませんが、世の中の人、一人ひとりが、自分は少しでも進歩したことを実感できるような、言うなれば、自己実現が出来る社会にしたいですね。

渋澤    ありがとうございました。


次ページは:<プレゼン抄訳>東レ株式会社「10年、20年視点の経営を目指す」
前へ | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 |  次へ