メダカでも、クジラと同じ方向へ泳いでいる!

おはようございます。 渋澤健です。 週末は、ちょっと気温が上がって過ごしやすくなりましたが、全国的にはインフルエンザなどが広まっているようです。どうぞご自愛ください。

さて、先週の25日に、GPIF(年金積立金管理運用独立法人)の平成28年スチュワードシップ活動報告が発表されましたが、そこで「エンゲージメントやESGインテグレーションの評価手法の改善」が指摘されています。ESG(環境、社会、ガバナンス)とは、企業の持続的な価値創造に極めて重要な要素です。ESGを統合レポートという「ストーリー」を通じて企業が表現することは、エンゲージメントのために大切なツールになります。

コモンズ投信流のエンゲージメントとは「対話」であり、企業と長期投資に関心がある個人投資家、そして我々の対話を促す一環として、2011年からアニュアルレポート/統合レポートのワークショップを実施しています。

次回は2月13日に予定されていますが、ご協力いただく味の素丸井グループは、GPIFから去年の11月に「優れた統合報告書」を作成した企業として評価されています。また、二回もワークショップにご協力いただいたオムロン、そして、去年ご協力いただいた三菱商事もリストアップされました。


若干の席数が残っていますので、ご関心があれば、是非ご一緒させてください!
当日の詳細、および、お申込みは → < こ ち ら > まで、よろしくお願いいたします。

また、GPIFの活動報告書では、企業のESG課題の取り組みの一環として、SDGs(持続可能な開発目標)は企業のCSV(共通価値の創造)へつながることを示唆しています。


SDGsの前者であるMDGs(ミレニアム開発目標)は、先進国から途上国への経済開発の援助という趣旨のものでした。ところが、2015年から発足し、2030年を目標とするSDGsとは、途上国のみならず、先進国も含む持続的な経済開発への目標を示しています。

つまり、長期投資的には、SDGsに取り組む企業とは、これからの持続的成長へ意識とリソースを寄せていることになります。これは、「慈善活動」とか、「社会貢献」とか、「企業の社会的責任」という次元に留まることなく、持続的な価値創造へ自ら「長期投資」している意思表明です。極めて重要なことだと考えます。

コモンズ投信では、去年からコモンズ30ファンドの30社の投資先企業へ呼びかけ、「コモンズ投信企業価値研究会」を立ち上げています。趣旨としては企業の非財務的な「見えない価値」の見える化について互いの考えを共有する気づきの場を提供することです。各社の自由なダイアローグを促すため、内容は非公開にしています。

去年の初回の会合では、お呼びかけした30社の内、28社からお返事をいただき、その内14社28名のご参加をいただきました。ご参加された企業の皆さんからのご評価が高かったので、年に数回は実施することを決定しました。次回は、このSDGsに関する取り組みの共有に努めます。

このような企業との「対話」の取り組みは、まさに「エンゲージメント」だと思っています。GPIFのような「クジラ」と比べると、コモンズ投信は「メダカ」の存在かもしれません。しかしながら、長期投資家として、同じ方向へ泳いでいるということに大変心強く感じます。








コモンズは、まだまだ「メダカ」のような存在ですが、「クジラ」と同じ方向へ泳いでいるとは心強いです!