未来予想図 1:株式投資に不可欠な集める力

未来予想図
1:株式投資に不可欠な集める力
2016-09-23-FRI

私が考える株式投資に不可欠な「5つの力」とは、①集める力、②考える力、③買う力、④売る力、⑤耐える力です。いずれも重要ですが、個人が株式投資を始める上で最初につまづくポイントではないかと思い、ここでは「集める力」を簡単に説明します。詳細については、2014年12月出版した自著「株・投信で2020年までに資産を倍にする法(日本実業出版社)」をご参照ください。

<集める力>
高い質の情報を「集める力」こそ収益の源泉の一つであると私は確信しています。株式投資に求められる高い質とは、世の中に知れ渡る前(インサイダー情報除く)に信頼できる出所から得られたもので、かつ将来予測を導くヒントになることを指します。この基準を満たす情報を集めることが一筋縄では行かないのです。

<新聞・インターネット・TVの情報に注意!?>
新聞は一般に情報の宝庫と言われますが、実は世の中に浸透し尽くした「出がらし情報」であり、過去の整理に有益ですが、それに飛びつくような投資判断をしても収益を得ることは難しいでしょう。インターネットは誰でも無尽蔵に情報取得できる反面、有象無象による情報が蔓延しており真偽の確認が不可欠です。同様に、TVや雑誌などに出演にしている知名度の高いコメンテーターの一部は、自らの専門外であっても平気で間違ったことをもっとも らしく発言しているため注意が必要です。

<自分の強みを活かせばプチ専門家>
解決方法としては、自分が専門家となり情報の取捨選択をするか、専門領域ごとに信頼できる専門家を確保することです。確かに一般の個人の方が投資を業とする我々のように専門家へ直接質問することは難しいですが、自分の職業分野に加えて、趣味の領域など一般個人の方であっても、意識を高めれば”自分の強み”を活かしたプチ専門家として情報を取捨選択することは可能です。つまり、好き=強みとするのです。

<投資アイディアは思わぬところに潜んでいる?>
今回の五輪では日本勢が特に大活躍していますので、スポーツ好きを”自分の強み”とした場合に個別銘柄までどのように絞り込んでいくかを考えてみましょう。
「株式投資において注目すべきスポーツ」とは、競技人口が増加していくことに加えて、今後プロ化されてスポンサーがつくなどファンも大きく増加する可能性があるかということです。競技人口が増えれば競技用具メーカーの収益は増加しますし、ファンが増えればスタジアムなどは入場料を稼ぐことができます。またその人気スターが出演したTVCMの商品が大ヒットするかもしれませんし、関連商品(衣料品や玩具、ゲームなど)を企画販売することで収益が拡大する可能性もあります。
例えば、バドミントンは1870年代に英国で誕生しましたが、現在の世界最強かつ最大のバドミントン王国は中国です。同国では卓球とともに国技とされ、競技人口は増加しており、現在では2億人を超えると言われています。日本では戦後から普及し始めましたが、最近は2008年北京五輪の頃からバドミントン女子ペア(オグシオ)が活躍するなど人気が高まり、日本でも競技人口が増加してきました。中国に加えて、日本の競技人口も増えているわけですから、上述した「株式投資において注目すべきスポーツ」に合致します。実際、日本のバドミントン用具メーカーはここ数年で大きく収益を伸ばしており、株価に至っては約10倍にもなりました。
バドミントンは1992年バルセロナ五輪から正式種目となってから、爆発的に普及が進んだと言われています。ちなみに、リオ五輪では「ゴルフ」「7人制ラグビー」、2020年東京五輪では「野球・ソフトボール」が12年ぶりに復活するほか、「サーフィン」「スケートボード」「スポーツクライミング」が追加される予定です。これらの中に第2のバドミントンとなり得るスポーツがあるかもしれません。とすれば、それによって収益を拡大できる企業も存在するのです。
このように身近なテーマであっても、将来大きく成長する企業は浮かび上がってくるものです。”自分の強み”を活かして、世の中に溢れる膨大な情報から本当に必要な情報だけを「集める力」こそ、株式投資における収益の源泉になると思います。ただし、株価は様々な要因で変動するので、たとえ情報が正しかったとしても想定通り株価が上昇するとは限りません。投資資金の性格(株価下落によって発生した損失を許容できるか)を十分に理解した上で、投資することをお薦めします。


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