日経平均株価2万円の大台を回復

コモンズ投信 伊井です。
日本経済研究センター主催の株価座談会にパネラーとして参加しました。
「稼ぐ力を取り戻している企業も多い」とお話しました。

日経平均株価がようやく2万円の大台を回復してきました。約1年半ぶりになります。
それでもバブル期の高値の50%程度の水準です。

一方で、今朝の新聞では世界の株式時価総額が5月末に2年ぶりの最高を更新したと伝えています。
米国NYダウ、英国FT100指数、ドイツDAX指数なども足元で史上最高値を更新しました。こうした株価上昇の背景は、世界的な景気回復がベースになっています。
先月もこのメルマガで書きました通り、IMF(国際通貨基金)の世界経済見通しも上方修正され、米国、欧州、中国、日本などが緩やかながら景気回復局面に入ってきています。

それでも、景気回復の実感が乏しい我が国ですが、景気拡大局面にあることは事実です。
例えば、今年3月時点で景気拡大は52カ月を経過し、この9月には「いざなぎ景気(戦後2番目に長い景気拡大局面)」超えも実現しそうです。
先月30日に発表になった4月の有効求人倍率も1.48倍とバブル期を上回り、43年2カ月ぶりの高水準です。

また、日本経済新聞の集計では、2017年3月決算企業の業績は、急ピッチで進んだ円高の影響などから売上高は前期比▲3%減となるものの、純利益は18%増加し、全体で2年ぶりに増益、過去最高を更新したようです。
売上が減収での最高益は連結決算が本格化した2000年代以降で初めてのことです。

株価は、長期的には企業業績を反映します。
現在の株価は、こうした企業業績から見ても割高には見えません。
4月以降の投資家の動向をみますと、この4月、5月で海外投資家が大量に日本株を買い越している中で、個人投資家は1兆円を超える大幅な売り越しです。
最終的に、どちらが正しかったか不明ですが、個人的には国内勢は少し弱気になり過ぎているように思えます。
売上高が減少する中でも最高益を出せる企業が増えているということは、事業環境のさまざまな変化に対して企業の耐性が強化されてきていることの証明であり、海外売上や現地生産を増やすなどの企業努力の成果が出てきているものと考えられます。

さて、コモンズ投信の運用する「コモンズ30ファンド」「ザ・2020ビジョン」は、いずれも丹念な企業調査をベースとした銘柄選択をしています。
それぞれに、企業を見る視点には違いがありますが、お客さまの長期的な資産形成を応援させていただく点は共通しています。

世界的な緩やかな景気回復局面では、投資家ももう少し自信を持つべきです。
景気の「気」は気持ちの「気」でもあります。
特別に強気になる必要はありませんが、積立をベースにゆっくりのんびりと資産形成を行うことが、投資信託を利用した投資の王道です。
私たちコモンズ投信は、そんな皆さまをしっかりサポートしていきたいと思っています。
引き続き、「コモンズ30ファンド」、「ザ・2020ビジョン」にご期待ください。