(寄付月間公式認定企画) 学生たちの気づき@文京学院大学 〜社会起業家から学ぶ〜

2020年12月、6年目となる寄付月間がやってきました。

今年も寄付の文化を醸成させていこうとする啓発キャンペーンの賛同パートナー・リードパートナーを担うコモンズ投信では、様々な寄付月間の公式認定企画を展開しています。

その中に、今年は新たに学生の方々に対する学びの場の提供が加わりました。

毎年秋にコモンズ社会起業家フォーラム(こちらも寄付月間公式認定企画)の会場としてお世話になってきた東京・本郷にある文京学院大学

今年は新型肺炎コロナウィルスの感染拡大防止のため完全オンラインで開催、文京学院大学での開催はかないませんでしたが、多くの同大学の学生のみなさんがオンラインでフォーラムに参加してくださいました。

その後、更なる学びの場として経営学部 フィールドワークプログラムの履修生のみなさんが、授業の一環として社会起業家の方々にインタビューを展開。それぞれの学びを記事にすることにチャレンジしました。以下に代表の学生のみなさんの記事をご紹介します。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・

経営学部3年生の記事

「使命感をもって、前例をつくっていく」

ポイント:自分の使命感を持つ

ポイント:自分の望む未来


1.前例を作るということ

NPO法人アクセプト・インターナショナルの代表理事である永井陽右氏は「前例を作っていく」ということを強く意識して活動している。そのため、世界で最も危険とされるソマリアでのテロリストやギャングの社会復帰を支援する活動を行っている。永井氏は「理論的に無理と言われていることや、必要だけど他の人がやらないことをやる」と語っている。彼のその考えは、危険地域を活動の場に選んでいたり、注目する人が少ない18歳以上のテロリストやギャングを支援対象としていることなどに表れている。「紛争を解決する教科書的なものはない」と語る永井氏は、テロリストの社会復帰という形で前例を作っていこうとしているのだ。


2.原動力となる使命感

そんな永井氏も最初はソマリアに対して恐怖を抱いていたと語っている。それについて現在の彼は「哲学のゼミに入ってニヒリズムに触れることで恐怖を乗り越えた。現地で人が死んでいく現状がある中で、今では恐怖ではなく使命感に従っている。」と力強く語っている。ソマリアでの活動を始めるきっかけとして、彼は「一番大事にするべきは命、と言われているのに危険だからという理由でソマリアの命が見捨てられているのはおかしい」という考えを持ったことを挙げている。このような使命感を持ち、理論や常識に囚われず目的に対して理性的に真摯に取り組む姿勢が彼の原動力だと言える。先述した永井氏の「前例を作っていく」という考えはこの使命感が大きく影響しているだろう。


3.望む未来と寄付

永井氏は「自分たちはビジネスではないため、資金源は寄付や助成金、日本での収益活動が主であり、紛争地で稼ぐつもりはない」という考えを持っている。また、彼は「支援者には理性的に考えてくれている人が多い」と語っている。

その理由として、自分たちの活動が注目や共感を得やすい活動ではないと同時に、感情に訴える方法で寄付を集めているものではないからだと語る。

彼は寄付に対して「自分が望む未来への意思表示というか、自分が望む未来に参加していく行為というか、そんな意味合いを感じます」と語っている。彼の活動や精神が強く反映された発言と言える。

また、永井氏は今の若者に対して、「出来ることから考えるのではなく、使命感などに従って行動してほしいと思っている」と語った。


4.使命感と寄付について感じたこと

永井氏の活動について知った時、何故このような活動を始めたのか気になった。

永井氏の発言や活動から力強さを感じた。インタビューをするにつれてその力強さの正体が強い使命感であることが分かった。永井氏は今の自分に出来ることを基準に考えているのではなく使命感に従って行動していて、自分がやりたいことをやっている感じが彼の言動に現れている。

新しいものを生み出すにはこのような考え方や行動に移すことが大切だとも思えた。また、感情に訴えかけて寄付を集めるのではなく、やっている事業そのものに共感する人から寄付されていることも印象に残った

彼の寄付に対しての考えも上記のことを反映していてとても印象に残っている。寄付とは意思表示であり、自分が望む未来に参加しにいく行為であるという考えは、自分の寄付への漠然とした意識をはっきりとさせてくれるものだった。一時の感情に左右されず自分の持つ使命感と望む未来を照らし合わせることが寄付において大切だと感じた。


経営学部3年生の記事

「アフリカの薔薇を通じて、世界に笑顔を届ける」

ポイント:施し、施される関係ではない自立を目指した事業

ポイント:カーボンオフセットによる環境への取り組み


1.本当の意味でのフェアトレードを目指す事業

Welcome How can I help you!(どうすれば学校をもらえるんだい)」

学生時代、『AFRIKA ROSE』の萩生田愛代表は、NGOとして小学校の建設のボランティアを目的とし、訪問したケニアの村で言われたこの言葉に衝撃を受けた。様々な国際NGOがこの村を訪れ、支援をし、去って行ったためか、それらに依存する“援助慣れ”の状態を生んでしまっていた。加えて、ケニアの抱える問題である雇用の機会が少ないために40%を越える失業率と学校に通えず、働かなければならない現状があった。

萩生田代表が現状を知り、与えるだけの援助・寄付に疑問を抱いていた中、薔薇を売る青年に出会った。「ケニアは薔薇輸出量がナンバーワンなんだ」と誇らしげに語る様子を目にし、「雇用を作りたい、援助慣れに加担するのはよくない、与える、与えられるのではないフェアな関係性で関わりたい」と思っていた萩生田代表は、この薔薇を日本で広めること考えた。

AFRIKA ROSEを通じて、「純粋に支援ではなく、薔薇を買うというその行為だけで雇用を作る貢献は、自然な形で依存を生まない関わり方である」と萩生田代表は語る。直接ではなく、地域のコミュニティのバランスを考え、必要なサポートを行う。

対等な立場として、ビジネスパートナーとして関わる“フェアな関係性”ヘの意識は、AFRIKA ROSEの軸となっている。


2.薔薇を届けたいからこそ、環境ヘの取り組みに向き合う

AFRIKA ROSEでは、今年の6月から『カーボンオフセット料金』を導入した。ケニアから薔薇を栽培し、飛行機で輸送する際には、CO2が排出されるが、一本の薔薇がCO2をどれだけ排出しているかを算出し、毎月輸入している本数分をオフセットするためケニアの植林活動に寄付を行う仕組みである。お客さんは1輪につき5円を支払うことで、この活動に参加できる。

萩生田代表は、ケニアから薔薇を輸入し販売するというフェアトレードな事業を行っている半面、地球環境の面で見ると、CO2を排出しながら薔薇を輸入し販売する事実に直面した。「総じて考えた時、地球にとって良いことなのだろうか」と新たに疑問や罪悪感を抱き、それらと向き合うことを決意したことが導入の発端である。

現代社会において、「我々が消費しているものや生活をしている中で、我々は一体どれだけの環境負荷をかけているのだろうか」という大きな課題を考えるきっかけ作りにも注力している。


3.社会問題に対して向き合うとは

今回のインタビューから、萩生田代表は、一貫して直面している社会問題に対して強く向き合っていると私は感じ取った。学生時代に感じた違和感に対して向き合うために、様々な逃げ道を断つことで、自身の信念を貫く覚悟を決めた話には驚いた。

また、AFRIKA ROSEとしての事業を開始した後にも、環境問題やコロナウィルスの影響による問題等に直面するも、素早い判断や策を投じることで、問題解決に向き合う姿勢は変わらないと感じた。ケニアの薔薇が輸入できない状況下においても、世界各地で廃棄されてしまう薔薇を仕入れることで、事業を継続することにも成功した。そして、コロナ禍に作られた『アフリカローズの12個の約束』では、自立分散型組織としての面を反映し、組織全体で問題に取り組む姿勢を読み取ることができた。

「信頼している相手に対してのみ行い、よりよい社会循環にする」という萩生田代表の寄付や投資への考え方は、自身が捉えている社会問題の解決の近道となる理論であるとも感じた。


経営学部2年生の記事

「子を想う女性へ」

林氏の思いの詰まったこの活動を知ることで多くの人の心が救われる

日本がどれだけ母親に負担をかけているのかを予め知ることで今後の対応が分かる


1.親子を支えるようになるまで

NPO法人「親子の未来を支える会」を立ちあげた林伸彦氏は産婦人科の先生である。「胎児を診療し、病気を見つけたときに、ただ病名を伝えるだけの医療をしたくなかった。日本には海外のように独立した胎児科はなく、今の日本で最も妊婦に寄り添えることのできる産婦人科医を選択した」と語る。もともと胎児や妊婦に対する思いが伝わった。

親子の未来を支える会の立ち上げメンバーの多くは男性だった。「病院では、人的リソースや個人情報保護などさまざまな課題があり、告知のあとに提供できるケアには限界がある。妊婦やそのカップルは、限られた情報と時間のなかで何をどう決めればいいかも分からずに選択を迫られ路頭に迷ってしまうことがある」と林氏は当時暮らしていたシェアハウスの仲間たちに現状を話した。「自分が産婦人科の課題に取り組んでいたとき、仲間たちが『もし自分が同じ立場になったときそういった事があったらどう行動すれば良いのかわからない』と共感してくれたことからこの活動を一緒に始めた」と語った。「そんな妊婦さん夫婦が迷わないようにすることを目的とする」その場にいたひとりひとりの思いが、悩みを持つ妊婦に寄り添ったことでこの活動が実現したのである。


2.日本のケアは手厚くない!?

日本では胎児の病気を積極的に見つけてはくれないと言う。その理由が親を不安にさせてしまうことや産まない選択をする人がいるためである。胎児の病気を理由に産まない選択をすること自体が日本では違法だ。一方、海外では母親の選択が尊重され、どんな選択をしてもそれが尊重される国もある。無脳症などを防ぐ葉酸が、日常生活で十分に摂れるように食事への添加が義務付けられている国もあるが、日本では、女性自身が知識とお金を持っていて、行動にうつさなければならない。そんな現状の中で、親子の未来を支える会は、妊娠中に胎児の病気や障がいがわかったとき、「そのカップルが向き合う現実や、決めなければならないことを整理し、カップルの選択を支える。どんな選択であれ寄り添い、一緒に考えていく」と真摯に向き合っている。


3.悩みをもつすべての人を支えるためにできること

今現在日本には胎児のことで悩みをもつ多くの妊婦や夫婦が存在する。人それぞれ悩みは違い、それを安心して相談できる仕組みがこれまでなかった。林氏は産むか産まないかを悩む家族に、考えて欲しいことをブックレットで伝えたり、マッチングサイト・メール・電話によっても相談に乗っている。

現在は「胎児ホットライン」という専門的知識をもつスタッフからのサポートを受けられるシステムを立ち上げている段階にある。多くの悩みを解決するのに大々的なことは私たちにはできない。しかし林氏は「寄付は思いの集大成だ。(このサポートを)使わない人でもこの事実に共感し、支えようと思ってくれる人々からの支援を寄付という形で受けることで、ユーザーが利用し、悩みの解決に近づく」と教えてくれた。そんな思いの集大成で成り立っていることを、悩みを抱える家族が知ることもまた不安の軽減になるだろう。


4.インタビューを終えて

とても身近な課題だと感じた。女性として、幼い頃から母親になることを夢見てきた。高校生の時、社会の授業において「もし自分の胎児が障害を持って生まれてくるとしたらどういった選択をしますか」というテーマでグループワークをしたことがある。その時、私は「確実に産まないだろう」と発言をしたが、周囲からはよく思われず、「子どもが可哀想だ」と言われた。それでも産まないという選択をしたのは、自信がないことや、逆に子どもが幸せな人生を送れないのではないかといった理由があったからだ。どんなに主張しても周りにはわかってもらえなかった。辛かった。当時を振り返り、今、その状況に置かれている妊婦さんや夫婦が大きな悩みを抱え、選択を迫られていると考えると心が痛かった。

海外とは異なり、日本はケアが手厚いわけではなく、ましてや違法であるという。驚きを隠せなかった。葉酸の存在すら、私は知らなかった。いつか結婚して妊娠をしたとき、きっとこの活動を知ったことにすごく感謝をする日が来ると思う。

今すごく悩んでいる妊婦さんには、この活動を知ることで、少しでも負担が軽減して欲しいと思うし、この活動がもっと認知されて欲しいと切に願った。そして、私も悩んでいる妊婦さんを支えられる一員でありたいと思う。


経営学部2年生の記事

「学校教育の在り方を変える」

教育格差の意味を知る

現状に疑問を持ってあるべき姿を見直す


1.現在の教育に意味はない!?

「日本で最も高い死因は自殺である。教育活動で「生きる力」を目指しているのにも関わらず、真逆の事実が日本全体にあり、社会課題になっているのはそもそも教育の目的・目標に沿った活動になっていないと捉えるべきである。」そう解釈をしめす中原健聡氏は、どうすれば教育の格差を埋めることができるのかを考え、その格差を埋めるために認定NPO法人Teach For Japanを手段にし、代表者として日々活動している。

大人が子どもの時に受けた教育の価値観がそのまま現代にも残り、大卒であることが企業の採用条件にある社会において、「学歴は本当に意味があるのか。 学力と学習力は別物である。子供たちの自己肯定感が低くなってしまう教育システムの違和感に気づき、多様な学習のニーズに対して共存できるような環境であるべきだ」と切実に訴えた。

「一般的に教育格差は、発展途上国の子供たちが学校に通うこともできず学習の機会がないことのイメージが強いが、日本においてはその次の教育格差が発生している。教育そのものが子供の生きる力になっているか、教育活動で認識できる人生の可能性が格差になっている。中には学校教育によって可能性を失った人もいる。」と答えた。すべての子供達が本質的な教育の目的・目標に沿った教育活動を受けることができているのか。そんな問題を胸に日本の教育の在り方を変えようとしているのである。


2.教育革新のために

中原氏は子供たちのための教育をするために、子供たちの意見を尊重している。「よく授業で先生が生徒に聞く、『分かる人?』を使わないようにしています。分かるか分からないかは重要ではありません。分からないということもひとつの意見であり、その子供たちが、その問題や目の前のことに対してどう思うのかが重要です。その本質的な子どもの疑問を教育者が消してはいけないと考えます」と促した。

「正しく問いかけることができるのか、正直に問うことができるのか、といった人としてどう在るかをフェロー(教員)の選考の際は気にかけています」と、子供たちが生きていく未来のための教育を語った。

共感する人々の投資・寄付をもとに、「教育格差をなくしたい」「子供たちは学歴や他者に人生を決められているような考え方を持たないでほしい」「自分自身がどう人生を生きたいのかという問いに向き合えるような環境がある」そんな未来を目指している。この活動への寄付、そして理解が子供たちの自由な未来を守っていくのだろう。


3.インタビューを終えて

とても考えさせられる内容だった。中原氏が「多くの企業は、大卒や学歴がその人の能力の何を担保しているのかの理解もないまま、学歴を就職採用条件に記載している。それは、人口動態やテクノロジーなど社会構造が大きく変化しているのにもかかわらず、ただ形骸化した採用の在り方だ。」と発言したが、正直そのとおりだと思った。

親から「大学は出て欲しい」と言われてきた。将来、どんな職業を選べばよいのかも、周囲の影響を受け、なんとなく意識しているところがある。興味がある分野を選択し、大学を選んだが、それすら何かに促された結果のように思えた。入らない選択肢だってあったはずだ。

本来であれば学びたい意思を持ち、それを自分の力にして歩みたい人生を自ら選択することが大切だろう。

中原氏が目指す教育環境。他者の意見や学歴による給与格差に惑わされず、明確な意思を持って、誰もが平等に楽しく学べるような世界を見てみたいと感じた。そして、これを機に、自分の気持ちに向き合い、どんな人生を送りたいのか、改めて深く考えてみたいと思った。


経営学部4年生の記事

「LGBTQとそうでない人が一緒に交流できる多様性な社会へ」

一橋アウティング事件がきっかけで、NPO活動に専念

寄付とは一緒に活動している仲間になること


1.一橋アウティング事件がきっかけで、NPO活動に専念

当時、世界的なLGBTQ権利運動が進む一方、日本は未だ強い差別や偏見が残り、カミングアウトしにくい環境が変えられていない。電通で働いた松中権氏は、わかい頃からゲイとしての悩みを持ち、それを乗り越えてきた経験がある。その経験を生かし、LGBTQの存在をポジティブに伝えていって、誰も自分らしく暮らせる社会をつくるために、2010年にNPO法人グッド・エイジング・エールズを立ち上げて、二足のわらじで働いていた。

一橋大学の法科大学院生の男性が同級生に同性愛者だとアウティングされ、校舎から転落死した事件が松中氏のNPO活動に専念するきっかけである。松中氏は、一橋大学出身のゲイのひとりであり、「まさに、彼は私でした」、「二度と同じような悲しい出来事が一橋大学で起こらないようにしたい」という思いで、勤めていた電通を辞めてNPO活動に専念することにした。LGBTQと社会を繋ぐ場づくりなどの活動を行い続いてきた。


2.寄付とは一緒に活動している仲間になること

寄付はどんなものであるかと問われると、「寄付は一緒に活動している感じにさせてくれるもの」と松中氏は答えた。寄付という言葉を言うと、お金を出すというイメージがあるが、単なる物質的なものだけではなく、さまざまな形態がある。行動を伴うボランティア活動やイベントへの参加、知り合いの間でLGBTQのニュースをシェアして、理解を広げたりすることも意義のある寄付だと松中氏は語る。

LGBTQの活動に参加できるのは、LGBTQに限らず、そうでない人も含まれる。「プライドハウス東京」はその例の一つである。LGBTQのアスリート、その家族や友人、そして観戦者や地元の参加者が、自分らしく、多様性をテーマとした大会を楽しめるように活動するとともに、2020年のレガシーとして、次世代のLGBTQの若者が安心して集える、常設の居場所づくりに取り組んでいる。それに参加して、仲間になるのも一つの寄付である。


3.お互い否定しないで理解できるように

一橋アウティング事件が起きた頃はほとんど認知されていなかったかもしれないが、現在はLGBTQという言葉が特に若者の間で一般常識的に使われるまでになった。しかし、偏見や差別は今でも根強い。また、あまり深く考えたことがない人が多かったとも思われる。今日この機会にいろいろなことを学べて本当によかった。ディスカッションでは他の人がそれぞれ考えたことなども聞けて、みんなお互いを尊重し、理解しようといった考えを持っているところがいいと思った。人がみんな違う考えや気持ちを持つことは当たり前の事なので、お互い否定しないで理解できるような関係を作っていきたいとおもう。LGBTQの話題だけではなく、次に何か偏見や差別の可能性がある課題についてディスカッションする際にも、お互い否定しないで理解できるような社会を創りたいと思う。

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・


今回の寄付月間ワークに参加してくれたのは、4年生、3年生、2年生あわせて34人。

全員がインタビュー記事を各々の想いを込めて作成し提出してくれました。


積極的に学生のみなさんを巻き込んでくださった平田先生によると、社会課題とその解決に尽力する社会起業家のみなさんとの今回の出逢いに、想像以上に学生のみなさんが大きな衝撃と影響を受けていたということです。


=以下、平田先生のコメント=

「『妊婦さんを支えられる一員でありたい』

『発言や活動から力強さを感じた

『強い意志が伝わってきた

『目標に向かって取り組む姿勢について学んだ

『お互いを尊重し、理解しよう


これらは、学生たちがインタビュー後に寄せた感想の中で用いていた言葉です。

コロナ禍にあって、言い表せない不安や焦りを感じながら日々を過ごしていた学生も多くいたかと思います。

そんな中で今回出会った社会起業家の皆さまの熱意と行動力は、学生たちに、希望と、広い世界の出来事を身近な問題として考えるきっかけを与えてくださいました。


どんなに厳しい環境下でも、自分を信じる。

そして、どうすべきかを考え、やり抜く。

学生に向け、社会起業家の皆さまより発せられる生きた言葉の数々に強い感銘を受けるとともに、多くの制約があるからこそ、行動することに価値が生まれるという気づきを得ました。


貴重な機会を頂きました社会起業家の皆さま、コモンズ投信株式会社様へ、この場を借りて厚く御礼申し上げます。」


全てのセッションにご一緒した馬越も、授業の始まりと、最後では、学生のみなさんの表情が全然が違っていたことに気づくことができました。

自分たちが暮らす社会、また、この先自らが担い手となる未来に対して、ある種の緊張感をもって主体的に考える表情が伺えました。

また寄付月間のワークであることから、寄付をひとつの軸として発せられた言葉からも、新たな気づきを見ることができました。


多忙にあられる中、快くお時間をつくってくださった社会起業家のみなさん、そしてこのような機会を設けてくださった文京学院大学の先生方に心から感謝いたします。


寄付のしくみ担当 馬越