666Xの投資を逃した男からのレッスン

おはようございます。渋澤健です。


厳しい残暑。
終息の気配を見せない新型コロナ・ウイルス。
そして、安倍首相の退陣。

色んなことが起こってますね~  雲行きは油断できない状況ですが、どのような展開になるかわからない。だからこそ、こつこつと積み立てる長期投資を継続させることに理が適ってると思います。

さて、最近、昔の自分の個人的な投資エピソードについて、ふと思い出しました。

時は1996年。私はNYで大手ヘッジファンドのトレーダーとして勤めていました。ある日、とある米企業の株価が目に留まりました。安い…。この会社の商品は個人的に好きで使っていたけど、最近はパッとしないな。創業者はもういないけど、良い会社だと思うんだけど。安いな~。買おうかな。個人的に。

このような思いが頭に過りました。でも、個人用の口座をつくるのは色々と面倒だな思いながら、すぐに行動しませんでした。色々と忙しかったし。。。いずれ、その会社の株を買うことは自分の意識から失せていました。

さて、その会社の1996年当時の時価総額は30億ドルでした。日本円で3000億円程度。それなりに知名度がある会社でしたが、当時の大企業と比べて、そんなに大きな存在ではありませんでした。

そして、現在その会社の時価総額は、、、色々なところで報道されているようになりました。時価総額が2兆ドルになったアップルだからです。

あのとき、あの株価で買っていたら、、、、仮に100万円だったら、、、電卓を叩いて計算してみました。わお。今は、6億6667万円になっていた~・・・・涙。

この私の個人的な投資の失敗談で、長期投資の色々なレッスンがありますね。

企業価値の成長と長期投資は相性が抜群に良い!

けど、仮に、あのとき、あの株価で買っていて、アップルの株価が2倍になっていたら自分は売っていたかもしれません。10倍になっていたら確実に売っていたでしょう。

したがって、長期投資は価格を見ちゃだめ。あくまでも価値を見るべき。

ちなみに、あの時の翌年の1997年にアップルの業績は更に悪化し、創業者であるスティーブ・ジョブスが(最初はコンサルタントとして)復帰しています。それでも資金繰りの関係で倒産間際という危機に陥る。そんな時に、ジョブスのライバルであったビル・ゲイツのマイクロソフトが1億5000万ドルを出資して助け船を出したのです。さすが、ゲイツさん。アップルの価値をしっかりと見ていたんでしょうね。

でも、そのゲイツさんでもアップルの将来の価値創造を見据えることはできなかったようです。5年後の2002年から2003年にかけて、マイクロソフトは全てのアップル株を売却し、5億4500億円で現金化しました。5年で5倍弱。全然、悪くないですけどね。

でも、もし、マイクロソフトがずっとアップル株を保有していたら現在はどれくらいの価値になっているのか。。。1166億ドルです!

12兆円強ですから、日本株式時価総額2位のソフトバンクグループの時価総額にちょっと足りないくらい。ゲイツさんもアップルの長期的な価値ではなく、そのときの価格を見て売却して、悔しがっているのかな?でも、現在のマイクロソフトの時価総額は1.6兆ドルですから、彼らか見ると誤差の範囲と思っているかもしれません。

やや言い訳になりますが、アップルという666Xの投資を逃した1996年では、その時の株式市場の注目が自分の判断力に影響していたのかもしれません。当時、周りでは「モトローラは素晴らしい会社」と絶賛する声が多かったのです。携帯電話のリーディングカンパニーとしてモトローラは注目を浴びていましたが、PCメーカーの「旬」は去っていたのです。

1986年から1996年の10年間でアップルの株式は2割ぐらい上昇していましたが、一方、モトローラは5倍以上。同じICT部門でも、セクター・ローテーションが起こっていたのです。

でも、個別銘柄の勝ち負けはわからない。だから、投資銘柄を入れ替えるアクティブ運用よりも、株式指数のインデックスに投資する方が長期的に有利であると一般的に云われます。確かに、インデックスファンドの方が運用費用が低いので、長期的に投資する上でコスト的に有利なことは確かです。著名な長期投資家であるウォレーン・バフェットさんも素人はインデックスファンドで十分と言っています。

でも、バフェットさんはアメリカ人であり、アメリカ人の個人投資家を念頭に発言されています。日本の個人投資家の場合、ここが注目すべきポイントです。

1996年の世界の時価総額の上位5社以下でした。

1 General Electric
2 Royal Dutch Shell
3 Coca Cola
4 NTT  (なんと!)
5 Exxon Mobile

そして、もちろん現在の上位は(米国では)GAFAMが占めています。Coca Colaは28位、Exxon Mobileは30位、GEは108位まで落ちています。

一方、現在の日本株式市場ではNTTは未だに5位。(ちなみにNTTドコモは6位。) 

1996年と現在の二つのスナップショットを比べて見えることは、アメリカの株式インデックスの新陳代謝が著しく高いことに比べて、日本のインデックスの新陳代謝は低いということです。

つまり、アメリカ株のインデックスファンドに投資をしていれば、長期的には、その構成はアクティブに入れ替わっているということ。でも、日本のインデックスファンドの構成はまさにパッシブ。

だから、アメリカ株式のインデックスの長期投資は成長を獲得しているので理に適っているけれども、日本株式のインデックスの長期投資は必ずしも同じことが言えないということです。

また、アクティブ運用の場合は個別銘柄の成長ストーリーなどワクワクする価値の創造がありますが、パッシブ運用の場合は一社一社が見えなくなり、見ているのは全体の市場動向、つまり価格だけになります。

企業の価値創造に確信を持てるのであれば株価が下がっても気にならなく、むしろ安く買えるとうれしくなりますが、市場動向の価格を見ていて株価が下がると気分を害します

だから、私の場合は日本株式の長期投資はアクティブ運用の方がパッシブ運用より適してると思います。でも、将来のことは誰もわからないので、アクティブか、パッシブか、は好き嫌いの次元の話で良いかもしれません。長期投資には自分に満足感あることが大事ですから。

でも、アクティブ運用であろうが、パッシブ運用であろうが、共通点があります。長期的には、マーケット・タイミングで良い結果は出ない。666Xを逃した男だからこそ、断言できます。こつこつと積み立て投資を長期的に継続すべき。自分は、それに悔いはありません。

コモンズ投信の通年ご紹介制度、ついにスタート!

 いつもコモンズ投信をご愛顧いただき誠にありがとうございます。

一昨年のBABYキャンペーンに続き、この度、コモンズ投信では新たな通年サービスをスタートすることとなりました。『コモンズ投信のご紹介制度』です。



コモンズ投信に口座をお持ちのお客様が、ご家族やご友人にコモンズ投信をご紹介いただき、そのご紹介されたお客様が新たに口座開設と同時に1万円以上のつみたて契約をされた場合に、

ご両人にご希望のコモンズ投信のファンド1,000円分(またはQUOカード500円分)をプレゼント!というものです。

詳細は、< こ ち ら >

近年、ご家族やご友人からの紹介がきっかけでコモンズ投信にて資産形成をスタートする方が一層増えてまいりました。その割合は4割近くにもなり、すでにたくさんの方にご紹介いただいていることがわかります。

一般的に金融商品の紹介はハードルが高いものですが、これまでにも

「コモンズのような運用会社があることをもっと多くの人に知ってほしい」

「リスクがある金融商品は他人にすすめづらいが、コモンズの場合はメルマガでのこまめな情報提供や、セミナーで直接話を聞けるなど説明がしっかりしているので紹介しやすい」

「寄付などの仕組みがあるので投資以外の点でも紹介しやすい」などのお声をたくさん頂戴してきました。

このような声を多くいただけることは、口座をお持ちの皆様が「コモンズ投信を身近な人に紹介してもいい」と思える経験をしていただけた証と考え、日ごろ私たちをご紹介していただけることへの感謝として、『コモンズ投信のご紹介制度』通年サービス開始へと踏み切った次第です。

一年中、いつでも、そして何人でも、ご紹介いただいて構いません。

ぜひ、このサービスを皆様に使っていただけたらと思います。


※9月7日(月)以降の口座開設お申込みより適用となります。

詳細は、< こ ち ら >


コモンズこどもトラスト親子セミナーをオンラインで!

 おはようございます。渋澤健です。

相変わらず日中は暑いですが、早朝の空気に季節の変化を微かに感じますね。

さて、土曜日に初めてオンラインで金沢の会場に東京から繋いでコモンズこどもトラストの親子セミナーを開催しました!初挑戦でした!

講師を務めた横山さんは、「ありがとう」によってお金が経済社会で動くこと、使う・貯める・寄付・投資という4つのお金の使い方で「MeからWeへ」という考え方、そして、「成長」というワクワク感を応援すること等、こどもたちへ温かい気持ちを込めて説明してくれました。共催者のご尽力のおかげで映像も音声もバッチリでした。

たくさんのコンテンツが詰まった1時間も集中力が持つかなぁと心配していましたが、親子で一緒にするワークもあり、最後まで踏ん張ってくれました!w 

もしかすると一番大切なことは、小学生のときから親子で向き合ってお金について考えて話し合うことのきっかけをつくれたことだと思います。これからも続けていただきたいですね!

今回の親子セミナーは、金沢青年会議所の皆さんのご依頼によって実現することができました。同じ日に金沢港50周年およびクルーズ船ターミナルの開設を祝う『KANAZAWA MINATO ATARIMARE 2020 カナザワノヒカリプロジェクト~希望の光・挑戦・明るい未来の創造~』という町おこしイベントを主催され、セミナーに景色がすてきなターミナル施設の会場をご用意していただきました。どうもありがとうございます!

午前中には「渋沢栄一の思想を現代に活かす~MeからWeへのお金の使い方~」という講演の機会もいただきました。コロナ対策は万全!

ザ・2020ビジョン基準価額20,200円突破記念プレゼントを実施し枡!

 ザ・2020ビジョン基準価額20,200万円達成を記念して、
コモンズ投信にてザ・2020ビジョンをお持ちの受益者の方を対象に、プレゼント企画を実施し!!(この文章に既視感のあるみなさま、再びです!)


今回、プレゼントさせていただくのは、2017年度SEEDCap応援先、more trees(モア・トゥリーズ)さんの【枡コモンズオリジナルバージョン!】

コモンズ30ファンド基準価額3万円突破の際の記念品。
今回も、側面にコモンズのロゴ、ザ・2020ビジョン基準価額20,200円突破記念の印字、
底面にmore treesのロゴ入りです!


more treesさんは、「都市と森をつなぐ」活動の一環として、国産材を有効活用し、都市で活動するデザイナーや地域の職人と協働で、オリジナルプロダクトの企画等を行っています。今回、コモンズ30ファンド3万円達成を記念してオリジナル【枡】を製作いただいたのに続き、ザ・2020ビジョン20,200円突破でもご協力いただきます!

ザ・2020ビジョンは、「変化」をキーワードに企業の成長角度や成長スピードの大きな変化を捉えるファンドです。コロナ禍で経済全体は厳しい局面にありますが、逆にオンラインでの医療、教育、リモートワークの急速な進展などで成長のスピードが加速している企業も出てきています。ファンドのコンセプト通りに、そうした企業への投資を行ってきたことが、足もとでの当ファンドの好調さにつながっています。
そして何より、”信じて””託して”いただいたお仲間の皆さまの永年の後押しがあってのことだと、心より感謝いたしております。

こうした経緯から、今回、こちらの【枡】
ザ・2020ビジョン受益者の方、10名を対象にプレゼントさせていただきます!

応募方法等
申込期間:8/21~8/28(発送:9/10ごろ)
対象となる方:コモンズ投信でザ・2020ビジョンをお持ちの方
選定方法:コモンズスタッフによる厳正なる抽選
申込方法:対象者の方に、応募フォームのURLが記載されたメールをお送りしました。
(8/21 17:00頃送信、メールタイトル: 【プレゼント応募フォーム】ザ・2020ビジョン基準価額20,200円達成記念プレゼント企画)
当選発表:プレゼントの発送を持って、発表にかえさせていただき!!

今後とも、コモンズ投信をどうぞ、よろしくお願いいたします。

株式市場の格差

おはようござます。渋澤健です。

あっ暑いですね~! 猛暑とコロナ禍のダブルパンチの夏ですが、くれぐれもご自愛ください。

さて、株式市場の温度も高いですね。経済社会の課題、政治の課題、など様々なリスクがあるのに、お構いなし。一体、市場はどこへ行くのでょう。青天井?


特に、色々な問題が経済、社会、政治の側面で顕著なアメリカの株式市場の上昇が目を奪います。なぜ?

財政金融政策、悪材料の折り込み、今後の回復等、色々な理由はあると思いますが、ひとつ注目すべきは「株式市場」の構成です。

アメリカの大企業を代表するSP500を構成する企業を時価総額(全体の割合)のランキングを検証すると、上位5社が全体の22.6%を示していることがわかります。(注:Alphabet=Google)

なるほど、こちらGAFAMの業績はコロナ禍の悪影響があまりなく、むしろプラスになっているかもしれませんね。

Components of the S&P 500

#            Company                          Weight       

1            Apple Inc.                         6.718578              

2            Microsoft Corporation       5.673433               

3            Amazon.com Inc.              4.747293               

4            Facebook Inc. Class A        2.252184               

5            Alphabet Inc. Class A         1.632619               

6            Alphabet Inc. Class C         1.593182              

                       累計     22.61

上位10社には「老舗」企業もランクインしていて、全体の3割弱を示します。

7            Berkshire Hathaway Inc.   1.478605              

8            Johnson & Johnson           1.398895               

9            Procter & Gamble       1.205605              

10          Visa Inc. Class A               1.195897

                       累計   27.88  


上位20社で4割弱。

11          JPMorgan Chase & Co.      1.119067               

12          UnitedHealth Group          1.093957

13          Home Depot Inc.              1.086809              

14          Mastercard Incorporated   1.032596

15          NVIDIA Corporation          1.010128            

16          Verizon Communications   0.868767

17          Walt Disney Company       0.848652            

18          PayPal Holdings Inc          0.813299            

19          Adobe Inc.                      0.776848               

20          AT&T Inc.                       0.76456    

                                        累計  37.22


上位30社で全体の4割強。Before GAFAMの時代を代表する大企業の名前も見えてきます。

21          Pfizer Inc.                       0.760682

22          Netflix Inc.                      0.759461

23          Merck & Co. Inc.              0.756279

24          Bank of America Corp       0.73813   

25          Intel Corporation              0.73763   

26          Comcast Corporation        0.709022

27          PepsiCo Inc.                    0.686711               

28          Coca-Cola Company         0.670919

29          Walmart Inc.                   0.669799            

30          Exxon Mobil Corporation   0.652431    

                                          累計 43.6

上位40社でほぼ5割。Before GAFAMの「ハイテク」企業も色々と登場していますが、そういう意味では同じITC分野でも主役が入れ替わっているのがわかりますね。

31          Cisco Systems Inc.          0.649975

32          Abbott Laboratories         0.641579

33          salesforce.com inc.          0.630777

34          Chevron Corporation        0.601621

35          AbbVie Inc.                     0.598631            

36          Thermo Fisher                 0.590296

37          McDonald's Corporation    0.550831            

38          Costco Wholesale             0.53176

39          Accenture Plc                   0.529602            

40          Bristol-Myers Squibb Y      0.513366      

                                           累計 49.44


そして、上位50社、全体のたった10%が時価総額ウェイトの5割強を示しています。

41          Amgen Inc.                       0.507479               

42          NextEra Energy Inc.           0.499399            

43          Medtronic Plc                     0.487337               

44          NIKE Inc.                          0.473307

45          Broadcom Inc.                   0.472482            

46          Linde plc                           0.469619            

47          Danaher Corporation          0.467733

48          Union Pacific                      0.461865

49          QUALCOMM                       0.457701

50          Eli Lilly and Company         0.453345             

               累計 54.193

 

大企業であることは間違いないですが、「へえ、GAFAMとこんなに差があるんだ」という思った会社のランキングです。IBM, GE, GM, DuPont, Dowは上位50社から外れています。

54          Oracle Corporation          0.403377              

58          IBM                                  0.398271

61          3M Company                    0.342271              

62          Advanced Micro Devices    0.341615               

64          Wells Fargo & Company    0.334905

79          Caterpillar Inc.                 0.273147               

103        Applied Materials Inc.       0.214461               

108        General Electric               0.205557               

142        DuPont de Nemours Inc.  0.153354              

159        General Motors Company0.123717              

167        Dow Inc.                        0.11757   

207        Ford Motor Company       0.097924              

224        Motorola Solutions Inc.   0.08923   

285        Southwest Airlines Co.    0.065402              

303        Delta Air Lines Inc.          0.058939

368        Hewlett Packard              0.04448   

419        United Airlines                 0.032462               

499        Xerox Holdings   X            0.011608               

500        Gap Inc.                             0.011409                


一昔のアメリカを代表していた企業の会社のプレゼンスが、SP500でこれほど下がっているのか、と改めて時代の変化を感じます。特に工業・製造業の相対的な下落は著しいですね。

これほどの「格差」が株式市場に生じているのであれば、その指数が必ずしもアメリカの経済社会の全体を反映していないことがわかりますね。

アメリカでさえ、このような経済社会の実態との株式市場の乖離が存在しているのであれば、トヨタ自動車がいずれ時価総額トップである日本の株式市場は尚更です。

長期的な積み立て投資でパッシブ運用を好む方々が少なくないですが、アメリカの株式市場は、「全体」の反映ではないかもしれませんが、新陳代謝によって時代の変化を反映していると言えるでしょう。

市場の行方が永遠に青天井になるはずないと思いますが、やはり時代の変化に適応できているアクティブ運用の方が、(過去ではなく、これからの)長期投資に期待できると思います。もちろん、その「アクティブ」の手腕にも格差がありますが。

その手腕を信じることなく投資家全員がパシッブ運用に留まるとどうなるか。時価総額が大きい会社には買いが増え、ますます時価総額が拡大し、格差もますます広まってしまう。

これが、健全な株式市場とは思えません。

株高の夏

 皆さん、こんにちは

コモンズ投信 伊井です。

この時期はお盆があり、終戦記念日がありと日頃とは違った想いを馳せる時期でもあると思います。

今年はコロナ禍ということもあり、例年とは違いなんとなくモヤモヤ感もあると思いますが、歴史を振り返り、未来を想うことは大切なことではないかと思います。

未来と言えば、株式市場は未来を映し出す鏡の一つ。

その株式市場は、この暑さとともに好調です。

日経平均株価で6月上旬以来の23,000円を超えてきました。

この夏は、米国はじめ世界的に株高となっています。


丁度、企業の4~6月期の決算発表がほぼ出揃い、企業の業績は昨年の同時期に比べると全体的に大きく落ち込んでいます。

そんな中での株高に違和感のある方も少なくないと思いますが、実は、アナリストなどの市場関係者の予測よりもかなり良い結果となっています。

つまり市場関係者は、かなり悲観的な予想をしていた部分があるのですが、実際は思ったほど悪くない、逆にむしろ良い企業も出てきているのです。

さて、コモンズ投信の2つのファンドも好調です。

年初来のパフォーマンスをみると、昨日現在TOPIX(東証一部株価指数)で▲4.32%、日経平均株価▲1.72%、コモンズ30ファンド+0.70%ザ・2020ビジョン+11.55%となっています。


当社の2つのファンドは年初来でプラスになっていますので、既にコロナショックを乗り越えたとも言えます。

コモンズ30ファンドではカカクコム、信越化学、SMC、ダイキン工業、東京エレクトロン、ユニ・チャーム(銘柄コード順)が、今年、上場来高値を更新しています。


また、特に好調なザ・2020ビジョンでは7月末時点で組入上位10銘柄に「チェンジ」「メディアドゥ」が新たに登場しましたが、いずれの株価も足元で上場来高値を更新中です。

コモンズ30ファンドの基準価額が3万円台を視野に、そしてザ・2020ビジョンが2万円台の大台が目前(これを書いている時点では確定値は出ていません)になってきていて、お客さまからも、「そろそろ大台変わりますね!」との応援メッセージを複数いただいています。

社内でも、記念の感謝企画を大至急計画中です。

コロナ禍で、気持ちも沈むこともあると思いますが、この株高は未来をリードする企業が頑張っている証でもあります。当社の運用チームはじめ全スタッフもコロナ禍で頑張っています。

引き続き、コモンズ30ファンド、ザ・2020ビジョンにご期待ください!

一日も早いコロナの終息を願っています。

ザ・2020ビジョン基準価額20200円突破記念!の感謝企画!

ぜひ、皆さまからの応援メッセージをお寄せください!

  『 メッセージフォームはこちら!! 』

さらに!ザ・2020ビジョン基準価額20200円突破を記念したプレゼント企画を行います。

詳細は8/21(金)のメルマガにてお知らせします。お楽しみに!!


※文中に記載の内容は過去の実績であり、将来を予測・あるいは保証するものではありません。また、特定銘柄の売買などの推奨、または価格などの上昇や下落を示唆するものではありません。


教えて!未来予想図~2020年、人の居場所の変化~

 今日は2020年6月次レポートの掲載コラム「未来予想図」を「テレワークの普及によるオフィス市場の変化」というテーマで綴った背景について運用部アナリストの原嶋さんに聞きました!


解説 運用部アナリスト 原嶋 亮介

聞き手 マーケティング部 横山 玲子 


横山 今回はコロナと不動産ですね

原嶋 最近ニュースでオフィスを解約しました、とか面積を縮小しました、とかあるいは地方に移して完全テレワークにしました、みたいな話っていうのも結構出ています。
それがどこまで広がるかは正直わからないですけれども、その変化はすでに出ているし、この先オフィスの価値観が変わるのは間違いないだろうという思いで書いてみました。

横山 どんな風に変わってきていますか?

原嶋 特に渋谷に本社があるようなIT系の会社では、明確に「オフィススペースを減らします」という話をしています。
こうした会社の多くはテレワークできる仕事ということもあって、足元では渋谷エリアの空室率の高さが指摘されますが、これから先はまた戻ると思います。
今までの渋谷は空室がなかったので入りたくても入れない会社がいっぱいあって、そういう会社は、恵比寿や五反田や品川などの物件を探して入居していました。
そういう会社にとっては待ちに待った空室で、しかも自分たちが当初想定していたよりも面積が小さくてもいいとなると、渋谷に移転しようと考える可能性は高いと思います。

横山 そうまでして渋谷に…?

原嶋 渋谷はIT業界の会社にとって街として魅力的です。
自分たちが目標とするような企業もたくさんいて、流行の発信地という意味合いもあって渋谷という街にいる意味があります。そうして渋谷に移転する企業が出てくると、それらの企業が入居していたスぺースが空いていきます。具体的にどのエリアとは言いませんが、ある程度広い面積を確保するために選ばれているだけで、そこにいる意味は乏しいというようなエリアから、渋谷や、あとは丸の内・大手町に戻ってくるような流れが出てくるだろうと思っています。

横山 リモートワークも進んで、必要なオフィスサイズも変わりますよね。

原嶋 社員の人数分の机を並べたオフィスにはもうならないですよね。
人数の半分ぐらいの座席を用意しておいて、来た人は空いている好きな席でやってくださいねというフリーアドレスが一般的になるのではないかと考えています。そして、フリーアドレスが進むと必然的に起こるのがペーパーレスです。
私が以前、在籍していた会社でオフィスをフリーアドレスにした際にも、圧倒的にペーパーレスになりました。
キャビネットスペースって想像以上に場所を占領していてそれがいらなくなる分もオフィスの面積として減るので、オフィス面積縮小、フリーアドレス、ペーパーレスの流れはちょっと逆らえないかなという気がしています。

横山 ペーパーレスが進むことは社会全体にとってもよいですよね。

原嶋 一方で今後はオフィスに行く目的というのがかなり問われると思っています。
これまではとりあえず集まりましょうっていう感じだったと思いますが、これからは、会社に行くときには何をするのかがかなり重要になると思います。
少し前に、富士通がオフィスを半減するという報道がありましたが、これも、通勤での移動時間など、突き詰めて考えたら多分そんなに必要じゃなかったっていう議論があったのでしょう。
コロナだから半分テレワークでいいです、じゃなくて、オフィスに何をしに行くのかというそこの目的をしっかり明確にしないといけないと思います。

横山 オフィスの使い方とか位置付けが全く変わってきますよね。

原嶋 社員のコミュニケーションとか集まって何をするかってことを主眼にしたオフィスの作りに変えていきますっていうことですね。
オフィスってなくてもいいよねって話でもなく、目的や位置づけが変わってリニューアルするんだったらどういうオフィスがいいのか、と。

横山 開放的で自然と会話が生まれるオフィスがいいと思います!

原嶋 リモートワークだと効率が落ちるというアンケート結果が出ているなどリモートワークは難しいんじゃないかという意見もまだまだ根強いですが、そこはインフラとテクノロジーが進化するから、今はハードルが下がってきていると思います。例えばそのテレワークができない理由って何ですか?という質問の回答に「情報セキュリティ」というのがあります。
特にコールセンターなどの個人情報を扱う業務がそうだと思いますが、たとえばチューリッヒ保険会社でも在宅でもコールセンターの電話業務ができるようにしているという記事がちょうど今日(2020/7/6)の日経にも出ていました。

横山 コールセンターのリモート化は着手できているところがまだまだ少ないですよね

原嶋 同社はかなり初期の段階からコールセンター業務を在宅で実施していた会社だと思いますが、今その流れが広まってきて損保ジャパンとか三井住友海上も在宅でできるように体制を整えています。
結局インフラとかテクノロジーのところでセキュリティなどが強化されて実現したわけです。
そう思うとリモートワークの壁ってずっとあるわけではないという風には思っています。

横山 一言で「不動産」と言っても実際は市場規模の大きい業界ですよね。都市開発、オフィス開発、RIET、住宅、など投資という観点で今回のこの大きな変化がポジティブ、またはネガティブに働くところはどんなところですか。

原嶋 住宅には変化があるでしょうし、商業施設にはすごくネガティブな影響があるだろうと思っています。
住宅に関して言えば、仕事部屋が欲しいので郊外で家を建てる、という動きが結構あるという話をこの6月のハウスメーカーの月次報告などでも聞きました。
どれくらいそれが広まるのかはわからないですけど、そういうことを考える人も出てくるのは想像できます。
あと都市型商業施設と言われていた、場所で言うと銀座とか原宿とか代官山とかあと丸の内側にも一部ありますが、そういうところっていうのは基本的には賃料がすごく高いので今まで店舗内も密になるような作りだったのですが、これからはそういうところで人を集めて商売するっていうことがちょっと難しいですよね。

原嶋 もともと大型の商業施設って、郊外のショッピングセンターみたいなところに展開していたけれど、人口動態もあって地方や郊外でのビジネスが難しくなってきて、これからは都市型だ、といって、都心部をはじめとした駅近の立地にシフトしてきたのに、コロナでやっぱりそっちじゃなかったっていきなり言われても急には戻れない。これは非常に厳しいです。
REITに関して言えば、今までは総じて東京23区内の物件の比率は高ければ高いほど安心できるって言う話だったのがこれからは分散だと言われても急にそっちには行けないので、やはり厳しいです。

横山 「不動産」ですからね…ひょいっと手軽には動かせないですよね。

原嶋 反対に、ポジティブなところでは物流です。日本ビルファンドというオフィス型リートで、J-REITで最大の時価総額を誇る銘柄と、日本プロロジスリートという物流型リートの代表銘柄があるんですが、元々1年前までは時価総額が倍ぐらい離れていた(日本ビルファンドの方が大きかった)のが、一時的に日本プロロジスリートが日本ビルファンドを抜いてJ-REIT全体でも最も時価総額の大きい銘柄になりました。これが関係者にしてはとってはかなりセンセーショナルな出来事だったんじゃないかなと。

横山 物流は取扱量も大幅に増えていますね。お店で買い物をすることが本当に少なくなりました。

原嶋 配送業者がいて、ECにアクセスできる環境さえあれば不便なところでも買い物に困らないっていうことを考えられるようになったっていうのはかなり大きいと思います。別に都会で近くに商業施設ある必要もないよねっていうような認識が広まっていますよね。山奥でもAmazonさえつながっていれば欲しいものは全部手に入るんだからそこで住めるんじゃないかって、なんかそういう感覚ってあるのかなと。

横山 この流れがデジタルを活用したスマートシティ、さらには災害に強いまちづくりなどにつながっていくといいですね

原嶋 福島県会津若松市に会津大学という大学がありますが、ここはプログラミング教育に力を入れていて日本でもその領域では指折りの高い技術力とか技術者を輩出していると聞きます。また、会津若松市は地域活性に熱心で、少し前に地域通貨を導入しますというニュースも出ていました。もともとは不便さや過疎化や高齢化が進んでしまってコミュニティが維持できないというのが地域活性に取組むきっかけだったのでしょう。地域の生き残りをかけた取組みなのだと思います。そして、今後はそういうことに熱心なコミュニティには人が移っていくでしょう。これから地方に移住しようという人はインフラや教育が整備されているのはもちろん、こうした特色ある街づくりを熱心にやっているところに集まっていくと思うので、市町村単位で勝ち負けは出てくるし、災害についてはハザードマップが再認識されていると思います。

横山 今回のコロナ禍がもたらす「人の居場所の変化」で、原嶋さん個人の願望や期待はありますか?

原嶋 どこに移るかという際に、災害に備えるという発想を持っていることが重要だと思っています。南海トラフ地震も確実に発生すると考えておいたほうが良いですし、発生すれば避難する時間の余裕なく、大津波が日本を襲います。この辺りは内閣府のホームページに、南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループがまとめた詳細な報告がありますので、ご興味のある方はご確認ください。また、今回の九州、東北を襲っている水害もひどい状況です。災害があることを前提としてそれに備える、それはハザードマップをよく見て大丈夫そうなところに住むということだと思います。逆にそうしないと大変だという危機感があります。
コロナ禍で「人が場所を移る」ことをきっかけに、安全な場所に、テクノロジーが活かされスマートシティ化が進み、災害から命を守りつつ新しい暮らしが始まればいいと思っています。

横山 ありがとうございました!

ESGへのコミットメントは定款で示すべき

おはようございます。渋澤健です。

猛暑と新型コロナ・ウイルスの真夏ですが、くれぐれもご自愛ください。

さて、日曜日の日本経済新聞の朝刊の仏ダノンのCEOのインタビュー記事が面白かったです。
フランスの2019年の法改正により施行された ‘Entreprise à Mission’ 。ダノンはpurpose driven company (使命を果たす会社)への定款変更が6月の株主総会で99%の株主の賛同によって認めらました。
具体的には「定款にESG(環境・社会・企業統治)に関連する新たな4つの目標を盛り込んだ。(1)製品を介した健康の改善(2)地球資源の保護(3)将来を社員と形成すること(4)包摂的な成長――だ。取締役のメンバーはこれらの目標に対して責任を負う」こととなりました。

シェアホルダー(株主)資本主義からステークホルダー資本主義を意識した動きであり、初めての上場会社とダノンは胸を張っています。

ただスイスのネスレは2008年から定款で「事業パーパスは、長期的な持続可能な価値創造」と示しているので、正確にいうとダノンは国家の新しい法律に基づいた初上場企業ということでありましょう。

日本では‘Entreprise à Mission’ のような会社法はありませんが、コモンズ30ファンドの設定来からの投資先であるエーザイは定款で「本会社は、患者様とそのご家族の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に貢献することを企業理念と定め、この企業理念のもとヒューマン・ヘルスケア (hhc) 企業をめざす。」と示しています。十分に胸を張っても良いですよね。

世の中のESGの流れにおいて「日本は昔から三方良しがある」という声をよく聞きます。だったら、もっと多くの日本企業がそのように定款に示すべきでしょうね。少なくとも、コモンズ30ファンドの投資先企業には、そのように期待したいです。

こどもトラストの投資先企業コラボセミナー

こんにちは。マーケティング部の横山です。
今年のお盆は、私は家で静かに過ごすことになりそうです。

コモンズ投信も毎年夏休みにはこどもたちとともにたくさんのイベントを行ってきました。
特に夏休み期間に開催していた投資先企業とのコラボセミナーでは各企業の「働く現場」にこどもたちとお邪魔して見学・体験させてもらう大人気のセミナーでした。

大人が働く現場を直接見ることで、大人もこどもも、その会社が持つ使命や、社会を支えてきた歴史、さらにはそこではたらく人たちの真剣さに触れることができます。
そして「なぜこの会社を応援したいのか」ということを心で考えられるようになります。
投資先企業見学は、はたらくこと・お金を得ること・投資で応援すること、を肌で学ぶ絶好の機会と考えています。

これまでコモンズ30ファンドの投資先企業ではダイキン、セブン&アイ、デンソー、ヤマトHD、シスメックスにご協力いただき店舗体験、工場見学などを体験しました。

ブログで紹介しています→ 
こどもトラストセミナーでデンソーTAKATANAファクトリーへ行こう!


例年とは少し勝手の違う今年の夏ですが、素敵な投資先企業コラボが実現できることになりました!
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こどもトラストセミナーで【メルカリ】を体験しよう!
~ものとお金の価値を学ぼう~

9月6日(日)10:30~12:00 オンライン開催
https://www.commons30.jp/seminars/detail/1070
※こどもトラスト口座にてファンドを保有のお子さまより申込を受付け開始
※募集開始は8月22日9:00~となります
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メルカリはザ・2020ビジョンの投資先であり、同社の掲げる循環型社会の実現は私たちコモンズ投信も大変共感するところです。

ちょうど私が担当している「おかねの教室」で値段と価値についてメルカリの例を使って話したりしていたところ、メルカリがこども向け、ものとお金の価値を学ぶセミナーをやっているという情報をキャッチし、さっそくご一緒させていただけないかオファーしたところ快く引き受けてくださいました。

当日はこどもたちと一緒に『ものも、おかねも「巡る」』ことを勉強できると思います。

一つ一つの企業活動の営みが社会を作り、そしてそれを応援することが「投資」であること、そしてそのことはコロナ禍であっても変わりません
私たちの仕事も、そしてこどもトラストセミナーも、これまで通り誠実にこつこつ進めていきたいと思っています!

ご興味ある方はぜひご注目ください。


◆その他のコモンズのこども向けセミナー
8月16日(日) 09:30〜11:30
【ZOOMセミナー】2コマ連続 こどもトラストセミナーおかねの教室(小4〜6対象)
「投資を探求せよ」
https://www.commons30.jp/seminars/detail/1058


さて、今年の夏休みは、、、

おはようございます。渋澤健です。

冷えたスイカが美味しい季節になってきましたね!長い梅雨もやっと明けました。

一方、コロナ禍。いつ頃に明けてくれるのか、全く検討が付きません。

特に、アメリカ。人口100万人あたり死亡者数のチャートでは、G7諸国を比べると、英国やイタリアの方が多いですが、アメリカのトレンドはぐんぐんと右肩上がりに上昇しています。財政・金融政策でお金がジャブジャブと経済社会に供給されているので、株式市場は高値圏ですが、経済面でも、社会面でも、政治面でもアメリカ人のフラストレーションとテンションが高まっています。秋の大統領選挙に向けて、どこかのタイミングで市場が下落する局面があっても不思議ではありません。

一方、日本(100万人あたり8人)はG7諸国の間で死亡者数が圧倒的に少なく、かなりの優等生です。


ただ、最近の報道のとおり、感染者数は過去最高の水準になっています。もちろん検査数が4月~5月と比べると増えているので、感染者数が増えることは当たり前のことです。また、重症者数は全国で80名です。重症者数は当然ながら、死亡者数の先行指標になります。

ただ、数週間前には、重症者数は32名ぐらいまでに落ち着いていたところ、それが、先週は60名を超えてきて、現在は80名になっています。死者数は全国で1000名を超えてきました。

下記の対数チャートで感染者数の伸び率を見ると、G7諸国では日本とアメリカのトレンドがほぼ同じぐらいであることがわかります。




やはり、引き続き、3密を避け、うがい、手洗いとマスク着は大事ですね。

そろそろ夏休み。でも、どこかに出かけるということが気晴らしになりそうもありませんね。でも、スイカは家の冷蔵庫で冷やすことができます。足るを知る夏、ということでしょうか。