エル・システマジャパン作曲教室(変な音を、作ってみよう)〜第14回コモンズSEEDCap応援先 最終候補者応援レポート〜

こんにちは!
6月に第14回コモンズSEEDCap応援先が一般社団法人えんがお 濱野さんに決定しましたが、その後も、最終候補であった一般社団法人エル・システマジャパン 菊川さんNPO法人青少年自立援助センター定住外国人支援事業部 田中さんとのコミュニケーションも続けさせていただいています。


10月は、コモンズ投信社員内で今年エル・システマジャパンの応援リーダーを務める総務部 小森が、群馬県中之条町におけるエル・システマジャパンのみなさんの活動の場にお邪魔してきました。


以下は、小森の訪問レポートです!
ぜひご覧ください!

    


♪イベント概要
イベント名:作曲教室(変な音を、作ってみよう)
*エル・システマジャパン主催、中之条ビエンナーレ2023町民アートプロジェクト

参加対象:高校生までの子ども
*当該地域に住む全ての子どもに告知し、希望する子は誰でも無料で参加可能
講師:藤倉 大氏(作曲家)、東野 珠実氏(笙演奏家・作曲家)
 
♪内容
これまでに、音楽を習ったことのある子もそうでない子も作曲するというイベントです。
作った曲は、講師の先生に演奏してもらいます。
作曲は無理矢理しなくても良くて、やりたい人だけします。
大人は、こうしたら良いと言ってはいけません。
人の曲と比べたり評価したりしません。

今回演奏で使う楽器「笙」についても学びました。
吹いても吸っても音が出る、日本に古くからある楽器です。
大昔の人々も聴いた音を、みんなで聴いてみました。
そして、西洋音楽とは音階が違うこと、和音が出せること、笙に合った音や和音があることを教わります。
笙は吹いても吸っても音が出る楽器だから、深呼吸のような曲にするといいかもね、とヒントをもらいます。
出せる音域も楽器により違うことを意識できた子もいるかもしれません。

出来た楽譜を東野先生に持っていくと、それを演奏してもらいます。
最年少は3歳でしたが、曲にしたい世界やリズムを上手に先生に伝えることが出来ました。
ロンドンからオンライン参加の藤倉先生に、モーツアルトもびっくりだね、と感心される子もいて、創作過程がとても自由で子どもならではの進め方でした。

参加者全員が五線譜に作曲し、演奏してもらって帰りました。
 
♪イベント感想
普段馴染みのない笙という楽器の特性や作曲の進め方の説明を、大人の私にも難しいと思いながら聞いていましたが、作曲の時間になると1人残らず子ども達が五線譜に鉛筆でどんどん書いていくのに驚きました。
作曲はこうやって曲作りをすると知った上で創作しようとしてしまうのは大人の癖だと気が付きます。
雅楽では、唱歌(しょうが)といって、楽譜でなくまず歌うやり方もあるそうです。

楽譜は、演奏してくれる人にどう演奏して欲しいかを伝えるもの。
今回の作曲では、音符や記号がわからなくても、「ここははやく」「わおんで」と書いて伝えても良いし、色を付けて伝えても良いというようなことを、子ども達は素直に理解しているようでした。

参加者は大人になってもこの日の何かを覚えていて、体験が人生を形作り、豊かにしていくのでしょう。
その記憶は曲作りだったり、音だったりと、音楽の世界の扉が開くに違いありません。
音楽は、理論だけでは理解できない世界です。
この大変ユニークなエル・システマさんによる教室イベントが、どの子どもにも無償で用意されていることがすばらしいと思いました。
子ども達にこれからも届けられるように心より応援しています。

左から:加藤さん(エル・システマジャパン 事務局)田添さん(エル・システマジャパン 広報)小森(コモンズ投信 総務部)菊川さん(エル・システマジャパン 代表理事)

前回のレポートはこちらからご覧ください

エル・システマジャパンからのお知らせ
11月4日、5日には大阪でもイベントがあります!





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