インタビュー糸島孝俊「変わらない、『顧客重視』の想い」

(2014/8/12)
今日は、運用責任者である糸島に、新入社員の(でも若くない!)マーケティング部 福本がインタビューをします!「ザ・2020ビジョン」の魅力、なぜ今なのか、そしてファンドマネージャー糸島の想いをお届けしたいと思います。

*--*--*-- 2017/5/25 追記 *--*--*--*--*--*--*--
四半期恒例のファンド説明&運用報告会を下記日程で開催します。
お早めにお申込下さい。
◆【名古屋】2017/7/14(金)19:00~20:50@ウィンクあいち
◆【大阪】2017/7/15(土)14:00~16:00@AP大阪梅田茶屋町
◆【福岡】2017/7/21(金)19:00~20:50@アクロス福岡
◆【東京】2017/7/22(土)14:00~16:00@FinGate
*--*--*-- 追記 おわり*--*--*--*--*--*--*--*--*--

Q.2020の運用がスタートして7ヶ月。ここまでの率直な手ごたえを教えてください。
A.ファンドのスタート時点に掲げた「マーケットが下げたときにファンドを守る」ということがある程度できたと思います。5-7年という中長期の視点で入れた銘柄がこの半年で花開いたものが一部あり、パフォーマンスに貢献しました。その結果、1-7月でTOPIXが-1%の下落なのに対し、2020ビジョンは約11%の上昇というパフォーマンスを出すことができました。具体的には、業種別で1-4月はREITを組み入れており、市場全体が下げる中REITは上昇したので、そこで「ザ・2020ビジョン」自体のマイナスを小幅にとどめることに寄与しました。また、個別銘柄のところでは、まさに3-5月には、中長期的視点、まさに「ザ・2020ビジョン」の意図するところの企業を組入れたところ、株価が3-5年先の成長を織り込むような上昇をしてくれたことも大きかったと思います。

Q.そういう意味では、糸島さんがイメージされた運用のスタイルやパフォーマンスをあげられたということでしょうか。
A.  短い期間ではありますが、できている、と思います。堅調なスタートが切れたと。ただ、まだ短い期間なので、これを続けていかなければいけないし、楽観はしていません。

Q.楽観はしていない、というのは?
A.足元は地政学的リスクや、金融政策などリスクが表面化しているので、引き続き「守る」ということを意識して運用していかなければいけない、という意味です。

Q.「守る」という従来のファンドの趣旨をしばらくは意識するということですか?
A.そうですね。中長期的には株も当ファンドも上がると思っていますけど、向こう1-2年は地政学リスクや、金融政策の方向性が読みにくい、など、目先は相場の先行きに不透明感があると思っているので、ある程度キャッシュを持っています。具体的には7月末時点で20%程度です。ただ、キャッシュで勝とうとは思っていません。あくまで、守る、という趣旨です。

Q.ではそうした不透明感が払拭できた場合には、積極的に買っていくと?
A.そうです。実際4-5月にかけてもそういう局面がきていました。5月にはREITの組入れをゼロにして、東証1部で割安な銘柄にスイッチしています。4月上旬から、日銀追加金融緩和の否定や、TPPの合意先送りなどがあり、5月中旬以降にかけて日経平均は14000円を割り込む水準まで低下したんですが、そのタイミングで思い切ってREITを売却して東証1部の割安だと思う銘柄を中心に買いました。その後、5月下旬ごろから上場企業の積極的な株主還元策の発表や、新成長戦略への期待などから株価が上昇しました。ここは思い切ったことができましたね。

Q.そうした判断が“うまく“いっている状況だと思いますが?
A.そうですね、今のところ9割方うまくいっているかな、と。ただ、そんなに良い時って続かないんです。そして、そういう時、つまりうまくいかなかった時にどうリカバリーするかが大事だと思うんです。それがファンドマネージャーの力量だと思います。

Q.外れたときに、いかにリカバリーする、とは具体的にはどうすることなんですか?
A.それは仮説を常に立てて、予想よりうまくいった場合、予想通りの場合、予想通りにいかなかった場合にどう行動するかを常にシュミレーションしている、ということなんです。間違った場合にどう直すか、が大事なので、すばやく動けるように相場全体についても、個別銘柄の売買の判断についても、キャッシュ比率についてもどこでどう動くかを予め決めている、ということです。

Q. 今のお答えは糸島さんの真骨頂のような気がしますね。ここから少し、糸島さん自身のことや、「ザ・2020ビジョン」についてお聞きしていきたいと思います。糸島さんはファンドマネージャー暦何年ですか?
A.18年です。

Q.なるほど、そのご経歴の中で、その中で変わったこと、変わらなかったことはありますか?
A.絶対変わらないこととしては、「顧客重視」。それは、ファンドマネージャーとして、顧客にとっての怠慢行為はしないということ。もうひとつは、「最初に掲げたプロセスを守り、ルール遵守する」ということです。わかりやすく言うと、F1に例えれば、ファンドマネージャーはドライバーなんです。決められたコースを、決められたルールの中でいかに早く走るか、ということです。変わってきたこととしては、以前はチームで運用していたので、自分はそのチームの一員でしかなかった。ケーキでいうと、1ピース。そういう時もありました。その後、『凄腕』というファンドを自分の名前で運用していました。ただ、相場が下落する局面では対応が難しかったんです。その後ヘッジファンドにも携わりました。そして今、ですが。今は自分の力を存分に試せる環境だと思います。

Q.具体的にはどういうことですか?
A.ちょうど自分が入社した(2013年2月)時は、その前の秋に政権が変わり、デフレ脱却も見えてきており、日本株は本格的に上昇すると思っていました。自分としてはヘッジファンドのように売りは必要ないと思っていて、キャッシュを持って運用できれば十分と考えていました。そんな時にコモンズ投信に出会い、コモンズ30ファンドの趣旨や、会社の理念に共感してコモンズ投信に入社しました。なので、今は自分の力量を十分に試せるステージを作ってもらえていると思っています。

Q.ではいよいよ「ザ・2020ビジョン」についてもお伺いしていきたいのですが。そもそもこのファンドを作った理由というのは何なのでしょう?
A.弊社の基幹ファンドであるコモンズ30ファンドというのは、だいたい世の中が変化する「30年」と周期に着目して作られたファンドなんです。その30年という世の中の変化の周期がちょうど2020年ごろにやってくる、というのは、もともと会長の渋澤や社長の伊井の中にあったんです。それが、2013年秋に、2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されることが決まったことがきっかけとなって、2020年に向けて日本は変わる、と確信したんです。それは、時間軸が設定された日本は強い、ということです。もともと「20-20vision」というのは正常な視力のことを指します。20フィート離れていても文字を認識できる視力のことです。そして、オリンピック・パラリンピックが決まったことで2020年に期限が設けられたことで、様々な日本の課題が解決に向かうのではないか、と。その中で起きる日本の変化に着目したファンドを立ち上げよう、と考えたわけです。そして、“ザ“をつけることによって、「特別な」という意味を込めました。

Q.そうすると、2020年がゴール、とも受け取れてしまうのですが、、、
A.それは違います。常に”6-7年先を見据えた変化”を捉えるという意味なんです。今からの6年後は2020年で、そこで変化できる企業に着目していきますけど、2020年の時点では2026-2027年を見据えて変化する企業を発掘していきます。

Q.2020というキーワードの意味が良くわかりました。しかし、なぜ“新しいファンド“でなければいけなかったのでしょうか。コモンズ30ファンドでもそのような変化を取り込むこともできるのではないでしょうか。
A.コモンズ30ファンドというのは、特長にも掲げているように、「持続的成長ができる企業」を選定しています。極端な言い方をすると、日本がダメになっても、具体的には高齢化社会がどんどん進み、オリンピック・パラリンピックもなく、日本の財政状態がどんどん悪化してしまっていても、海外の成長などを取り込むことによって成長できる企業を選定しています。だから10-30年の視点で、「進化(=深化)」に着目し、大切な資産を任せられる企業を選んでいるわけです。そうすると自動的にROEも高く、東証1部の大型株中心、という風に絞り込まれていきます。

Q.その「進化」ではとらえきれない「変化」に着目したのが「ザ・2020ビジョン」ということですか。
A.そうです。投資先の特長として“大きな変化”に着目し、投資先は小型株にも投資します。定量評価(業績見通し)もコモンズ30ファンドが10年程度なのに対し、「ザ・2020ビジョン」は1~5年を想定しています。

Q.ただ、そもそも「変化」できるかどうか、ですよね?
A.そこは今、「変化せざるを得ない」状況が生まれてきています。ひとつが、政府が策定した“日本の「稼ぐ力」を取り戻す”法人税改革や企業統治改革です。具体的には企業の国際競争力を左右する法人税の実効税率(日本:35.64%)が、日本は諸外国に比べても高い(OECD加盟国の平均は25.3%)。これを引き下げようという話です。それと、企業統治の指針「コーポレートガバナンス・コード」と「スチュワードシップ・コード」の2つの策定。具体的には、「コーポレートガバナンス・コード」は社外取締役を一定する確保する、などと定めることで企業経営に緊張感をもたらし、企業の収益力を底上げするという取り組みです。「スチュワードシップ・コード」は、運用会社も企業との対話を重視して、株主総会などの議決権でおかしなことにはノーという判断をするようになります。
こうした政府の取り組みが、稼ぐ力が弱い(ROEが低い)といわれていた日本企業に、必然的に変化を促すということなんです。

Q.そうした「変化」を期待できる企業はたくさんありますか?
A.日本企業には「変化する余地がある」企業はまだまだ多いと思います。でもすぐにすべて変化するわけでもありません。その変化が少しずつ起こっていくので、時間としては3~10年くらいかかると思っています。その間、株は上がり続けると考えています。そして、まだまだそういう変化ができる業種として国内のサービス業に注目をしています。「ザ・2020ビジョン」の運用開始以来業種別の構成比でサービス業が常にトップにきているのも、それが理由です。

Q.コモンズ30ファンドの特長と、大きく違いますね。
A.そうです。少し話は戻りますが、コモンズ30ファンドは企業統治など、すでに優れている企業を中心に選定しています。また、日本の状況に関らず、持続的に成長できる企業です。その結果、外需企業の組入れが多いんですね。一方、ザ・2020ビジョンは日本自体が変化する中で、変化していく内需企業や、今後、海外で成長できる企業を中心に選定しています。

Q.「ザ・2020ビジョン」の特長がより理解できました。最後に、お仲間(お客様)、それからこれから「ザ・2020ビジョン」のお仲間になっていただく方にメッセージはありますか?
A.とにかく「守る」ということを大事にしていきます。1-7月にTOPIXが1%下落なのに対し、当ファンドは約11%の上昇ができたわけですけど、その差を生み出した要因の7割は銘柄の選定要因で、残り3割はキャッシュを調整したことなんです(数字はあくまでイメージ)。REITを除けば多い時で20%のキャッシュを持っています。これはファンドマネージャーとしてはかなり挑戦なんですが、それは自分が責任をもって運用していくという意味でリスクをとっていったわけです。今後も、「お客様」のために自分ができることを運用チームとともに、精一杯頑張っていきます。(第1回終わり)-2014/8/12

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四半期恒例のファンド説明&運用報告会を下記日程で開催します。
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◆【名古屋】2017/7/14(金)19:00~20:50@ウィンクあいち
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*--*--*-- 追記 おわり*--*--*--*--*--*--*--*--*--

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