パラ馬術大会をみんなで観戦&乗馬にチャレンジ コモンズPOINTツアー
11月3日の文化の日、コモンズ投信の6人、コモンズのお仲間6人の計12人で、第6回全日本パラ馬術大会の観戦に行きました。
以下、参加した当社アナリスト上野からのレポートです。
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場所は、御殿場市馬術・スポーツセンターで、富士山の素晴らしい景色とともに暖かい天候にも恵まれました。
一般社団法人 日本障がい者乗馬協会の事務局長の河野さんの解説を聞きながら、午前中、私たちは観戦しました。
競技は、馬場馬術で、採点を競うものです。馬場馬術の競技は、人馬一体となり、長方形のアリーナ(例えば、60m×20mの広さ)のなかで、演技をするものです。アリーナのなかで、乗り手は、馬の動きに変化をつけながら、決められた経路通りに、馬を動かします。
演技者は、各人、音楽を選ぶのですが、演技と音楽の雰囲気が合っているかどうかも採点には影響するそうです。フィギュアスケートの規定演技をイメージしていただければわかりやすいと思います。障がい者馬術では、障がいの種類や程度により、5つのグレードに分けて演技が行われます。
河野さんの解説は、馬場馬術のルール説明から、演技中の、馬の動き、乗り手の動きの説明、どういうときに加点および減点されるのか、出場選手の個々のこれまで歩んできた道(裏話など)の紹介を含めて秀逸な解説です。馬に対する理解、障がいを持った方への理解において深いものがあり、私たち観戦者からの質問も活発に飛び交いました。
私も大学時代から社会人の数年間は馬術に関わっていました。馬術は、騎座(きざ:鞍に接している座骨、臀部のほか、太もも、膝など人間と馬の接点の部分)の安定感や、わずかな手綱の操作で、乗り手は馬に意思を伝え、馬の動きにつなげます。体に麻痺が残る場合、馬への意思伝達がとても難しくなります。そのなかで、競技を目指し、馬術を続けている選手の方には尊敬の念を覚えます。
競技が終わり、午後は競技会場から少し離れたNPO法人「相模乗馬研究所」に移動し、乗馬体験、馬とのふれあいをしました。
近年、馬とのコミュニケーションを通じて人の心身を癒す「ホースセラピー」が注目されていますが、子どもからお年寄りまで、障がい者の方も含めて楽しめるように、乗馬の普及を目的にした料金設定で、NPO法人として設立している乗馬クラブです。
初めての乗馬体験の方もいたのですが、乗馬の難しさ、楽しさ、馬にニンジンをあげたり、写真撮影と、盛りだくさんな体験でした。
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続いて、以下は顧客業務部 萩原からのレポートです。
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1)大会の感想 印象に残ったこと きづきなど
まったく知識がない状態での大会観戦でしたので、すべてが新鮮で驚きの連続でした。まず、障害のグレードによって競技内容が異なること。
そして、フリースタイルでは、規定演技が正確にできることもちろん、馬が元気よく歩いているかなどの馬の状態も競技の点数になるため、パートナーである馬とのリレーションシップも大切であることを知りました。
また、競技に音楽がかかることが一番の驚きでした。音楽と馬の歩きのテンポがあっているか、馬と音楽のイメージがあっているか。また、観客が飽きない構成か。などの芸術点もあることを知り、興味深く観戦できました。
2)体験乗馬の感想 印象に残ったこと きづきなど
鞍をつけていても馬の上はとっても不安定で、ゆっくり歩いているらしいのですが、上下左右の揺れに、このまま落ちるのでないかという不安感。
安易に乗馬体験をしてしまったと反省をしながら、自力で降りれないため乗馬を続ける私。
馬のリズムに合わせて、立ち上がったり腰を下ろしたりすると安定し疲れないらしいのですが、立つことすらできず、なかなか難しい。
「馬術はスポーツだけど、他のスポーツと使う筋肉の場所が違う」という言葉が印象的でした。
体験から15分経過したころに、やっと馬の上からの景色を楽しむ余裕がでてきて楽しくなりました。また体験することがあれば、次回は馬のリズムにあわせて動けるようになろうという目標ができました!
3)参加者の様子、イベント自体の感想
パラ馬術の競技の解説を聞きながら、どこにポイントを置いて観戦すればよいのかが分かり面白かったです。
とてもありがたい貴重な体験ができ、私も参加されたみなさまも楽しんで観戦ができ、パラ馬術という競技を身近に感じられた様子でした。
また、見るポイントを学んだあとに乗馬体験をし、いかに難しい競技なのか実感できたこともよかったと思います。
企画開催くださった河野事務局長からは、「皆様に喜んで頂けた様でホッとしております。また、試合観戦+解説+乗馬体験というパッケージも確立できたこと、嬉しく感じております。」との声が届いています。
また今後も企画開催に意欲的でらっしゃいますので、今回ご興味もってくださったみなさまは、ぜひ、次回ご参加ください!
ソーシャルエンゲージメントリーダー 馬越裕子
コモンズ30塾統合レポートワークショップASVレポートを読み解く「味の素」をお招きして
2022年11月29日(金)、投資先企業味の素をお招きし、統合レポートワークショップを開催しました。
味の素株式会社は、今年4月に藤江太郎氏が新社長として就任されました。
西井前社長が取り組まれたASV(Ajinomoto
Group Shared Value)経営と、「アミノ酸のたはらきで食と健康の課題解決」という「志」を引き継ぎ、味の素グループの企業価値を飛躍的に向上させることが使命であると明言しています。
今年からこれまでの「統合報告書」をASV経営の考え方やそれに基づく活動を伝えるための報告書と位置づけ「ASVレポート」へと改称しました。
味の素(株)ASVレポートより抜粋 |
当日は、IRグループ長の梶さまとレポーティンググループ長の伊沢さまより同社の概況や創業来の取り組みについてお話しいただきました。
IRグループ長 梶さま |
レポーティンググループ長 伊沢さま |
私たちにとっては、冷凍食品などでおなじみですが、食品事業は売り上げの7割で、3割はアミノ酸など食品原料を販売する事業などとなっています。
また、食品事業においての海外売上比率は7割に上り、なんと、冷凍餃子の売り上げは、海外での売り上げが日本を上回るまでになっているそうです。
また、我々が目に触れる機会は少ないのですが、医薬品の製造受託事業やなども行っています。また、アミノ酸を作る過程でできた副産物から生まれた半導体材料は今や、事業利益率50%を誇る高収益事業に育っています。
今回のASVレポートでは、まず、新社長に就任された藤江社長のメッセージをしっかり出されたとのこと。また、非財務の強みや資産が会社全体の強みにつながっているのかをストーリーとして伝える、ということに注力され、特に人的資産への取り組みについてはより重点的にページを割かれたそうです。
トークセッションでは、経営や会社の変化や、人的資産への取り組みを中心に話が進みました。
西井前社長時代からの改革が、藤江社長に引き継がれ、例えば意思決定のスピードが増していること、また議論がよりフラットになってきており、組織横断的な取り組みがどんどん生まれてきているそうです。
アナリストの末山からは、同社のESGへの取り組みは日本企業の中でも特にトップグループであると評価しているが、特に「S」については従業員エンゲージメントをKPIとして持っている点は他社にも例が少なく、また高い目標に対してどう取り組んでいるのかという質問をさせていただきました。従業員エンゲージメントの測り方自体を少しずつ進化させていることや、会社の取り組みへの共感や働き甲斐を高める工夫を行っているとのことでした。
その後、会場では実際の統合レポートを手に取りながら、社員の方にも議論にはいっていただきワークショップを行いました。
「伺った話だと若手の活躍が目覚ましいと感じたが、ASVレポートの中では若手があまり登場していない」
「無形資産(人的資産等)への取り組みが、ROICにどうつながっているのか、工夫は見られるが、やはり読み解くのは難しいと感じた」
といった声が出ていた一方、
「(今日対話をさせてもらっている)社員さんの熱意がすごい」
といった対面だからこそのライブ感のある対話となりました。
セミナー後に寄せられた声としては
「自分にあった固定観念が取り払われた感覚です。超大手企業にこれほどの成長性がありこれほどのチャレンジ精神があることを初めて知りました。」
「パーパスの浸透の努力、特に「講話」から「対話」への変化が印象に残りました。」
など同社の変化を感じる対話の場となりました。
ぜひ、アーカイブ動画もご覧ください。
https://youtu.be/9CBl_tpIpmM