応援リーダーレポート コモンズ投信がフェアトレード・ラベル・ジャパン を応援する親和性
こんにちは。コモンズ投信の鳥形です。
コモンズ30ファンドの寄付プログラムであるコモンズSEEDCapの第15回ファイナリストのひとり、潮崎真惟子さんと彼女が事務局長を務めるフェアトレード・ラベル・ジャパンの社内応援リーダーとして、8月2日に開催された「フェアトレード・ラベル・ジャパン 第15回ステークホルダー会合」に参加しました。
私自身は、昨年のフォーラム以降、同団体のマンスリーサポーターでもあります!
会場に到着すると、早速、中南米のコーヒー生産者ネットワーク「CLAC」のコマーシャルディレクター ジョアン マットスさんと対面。・・・といってもいきなりのポルトガル語でチンプンカンプン。私のコーヒー愛を伝えることもできず、同行していた当社馬越の通訳によりどうにか挨拶だけを交わして席に着き、いよいよスタート。
コモンズ30ファンドの寄付プログラムであるコモンズSEEDCapの第15回ファイナリストのひとり、潮崎真惟子さんと彼女が事務局長を務めるフェアトレード・ラベル・ジャパンの社内応援リーダーとして、8月2日に開催された「フェアトレード・ラベル・ジャパン 第15回ステークホルダー会合」に参加しました。
私自身は、昨年のフォーラム以降、同団体のマンスリーサポーターでもあります!
会場に到着すると、早速、中南米のコーヒー生産者ネットワーク「CLAC」のコマーシャルディレクター ジョアン マットスさんと対面。・・・といってもいきなりのポルトガル語でチンプンカンプン。私のコーヒー愛を伝えることもできず、同行していた当社馬越の通訳によりどうにか挨拶だけを交わして席に着き、いよいよスタート。
「欧州はサステナビリティに重きを置く市場ですが、日本は品質の高さに対してpayされる市場」。
これは、CLAC理事長でドミニカ共和国のバナナ生産者でもあるマリケデペナさんがイベント冒頭に流れたビデオメッセージでおっしゃられていた言葉。
会場報告によれば、2022年の世界のフェアトレードプレミアムは307億円と過去最高だったものの、日本の寄与は9,824万円(71.3万ユーロ)と0.32%、市場規模はドイツの1/17、1人当たりのフェアトレード製品購入額はスイスの1/92とのことで、日本経済規模に比べると、まだまだごく僅かです。
ただ、そうであるが故に「日本における『価格』には大きな可能性」があり、日本の価格に持続可能性と適切な賃金を盛り込むべく、フェアトレード・ラベル・ジャパンは日々活動しています。
私自身、一消費者としては、価格が上昇していくことに抵抗がないといえば嘘になりますが、自分が食べたり飲んだりしているものが、実は奴隷的労働に支えられていたり、修復不可能なほどに環境をスポイルすることに繋がっているとしたら、どうでしょうか。
それは、ある意味では「正しくない」とも言える(「正しさ」の尺度は人それぞれですが)し、それ以上に持続可能ではないかもしれない。
持続可能でないものには、長期投資はできません。
コモンズが大事にしてきた「世代を超える長期投資」、「投資は未来を信じる力」というコンセプトは、フェアトレードの理念とも繋がるものだと思います。
それでは、高い価格を支払うことは単なる社会貢献なのでしょうか。
より良いものは、そうでないものより需要され、高い価格で取引される。
より良いものは、そうでないものより需要され、高い価格で取引される。
それによって「もっと良いものを生み出そう」、「もっと効率よくしよう」というインセンティブを刺激する。
そうして自由な市場は人の「豊かさ」を創り出してきましたし、自由な経済においては「良いものか否か」は買い手が判断するのが原則であり、価格と価値は長期的には一致すると考えます。
しかし、市場にも「歪み」や「非効率」があって、価格が価値と乖離する時があります。
まして、そこに構造的な問題がある場合は、望ましくない均衡状態からの離脱は外部的な働きかけがなくては難しい。
フェアトレード・ラベル・ジャパンの活動は、まさにそうした働きかけなのだと思っています。
さて、今回の会合ではコモンズ投信会長渋澤もパネリストとして参加し、オウルズコンサルティンググループ代表取締役CEO羽生田慶介さんと、インパクト投資や企業価値評価におけるサスティナビリティの重要性などについてディスカッションしました。
インパクト投資は、「『おまけ、ついでに善いことやってます』ではなく、intent(意図)をもって何らかの社会課題(S)の解決のために立ち上げた事業であること、そしてそれをサステナブルにするために利益も上げていく投資」であり、コモンズもかんぽ生命さん、リディラバさんと一緒に取り組んでいるものです。
そして、企業価値評価におけるサスティナビリティの重要性。
ほとんどの企業価値評価手法においては、一定年数の将来予測をした上で、それ以後は「予測最終年の状態がずっと続く」という前提で計算が行われますが、この「ずっと続く」と前提された最終年以降の価値(ターミナルバリュー)が企業価値の少なくない部分(40%程度)を占めます。すなわち、サステナブルでありずっと続くという前提が、企業価値の算定においては重要になっています。
しかし、仮にサプライチェーンに過剰な負荷をかけて、ボロボロにしてしまいながら予測最終年に到達した企業があったとしたら、それ以降の業績が「ずっと続く」という前提は現実的でしょうか。企業価値評価における予測期間は5年から長くて10年程度であることを考えると、サスティナビリティを無視した企業は、社会にとって魅力的でないだけでなく、20年、30年という目線で投資する投資家にとっても魅力的ではないのです。
そう考えてみると、世代を超える長期投資を目指すコモンズ投信が、フェアトレード・ラベル・ジャパンを応援する親和性があるなぁと感じた1日でした。
そう考えてみると、世代を超える長期投資を目指すコモンズ投信が、フェアトレード・ラベル・ジャパンを応援する親和性があるなぁと感じた1日でした。