100兆円を突破と言われても・・・
2015年6月12日金曜日
コモンズ投信 伊井です。「投資信託の残高が初めて100兆円を超えた」というニュースが紙面を踊っています。
しかし、リーマンショック前の2007年の10月には82兆円でしたから、実はそんなに市場規模が大きくなった実感はありません。
しかも、この2007年10月はファンド数が2954本、2015年5月はファンド数が5623本。
この8年間で倍近くに本数が増えたのに20兆円しか増えていない。
毎月分配型が主力商品なので、どんどん資金流出している事情もありますが、それにしても実態は寂しいばかりです。この2007年10月は金融商品取引法が導入されたタイミングで、販売ルールを厳しくした途端に残高は急減していきました。
一方で、今後の人口動態を考えると、これからの投信市場は現役世代の方々のNISAや来年からスタートするジュニアNISAが牽引していくことになるでしょう。
最近の調査でも2014年からスタートしたNISAで投信市場に約3兆円の資金流入があります。
非課税枠での利用を考えると継続的な資金流入が考えられますので、ジュニアNISAと今後の確定拠出年金の拡充も加えますと10年後の2025年には、日本の投信市場が200兆円規模になっていてもおかしくありません。米国の2000兆円、豪州の200兆円からみるとそれでもまだまだの規模です。
そのためにも、金融業界では、NISAやジュニアNISAに適した長期投資ファンドをしっかりと育てていかねばなりません。
コモンズは、その先頭に立って頑張っていきたいと考えています。
引き続き、よろしくお願いいたします!