21世紀の金融業界~機能から意味へ~





おはようございます。 渋澤健です。

先週の水曜日に、再開発される東京銀行協会ビルから大手町ビルへと移転したFINOLABのリュニーアル・オープニングイベントの冒頭のご挨拶でショート・スピーチの機会をいただきました。



FINOLABとは三菱地所電通電通国際情報サービスの3社によるコラボレーションであり、「日本に世界最高のFinancial Innovationが生まれる土壌・環境・エコシステムを創ろう」というビジョンを描いて設立されたコワーキング・スペースです。 有望なFinTechスタートアップおよび彼らの新規事業に関心を持つ金融機関、企業、情報ベンダーなどステークホルダーが集まる空間をつくっています。



私の話の題名は「日本の金融業界の未来」でした。ただ、デジタル技術やFinTechの内容はほとんど(意図的に)せずに、そもそも金融業界および資本主義の原点、「ポタポタ垂れている滴から大河をつくる」ことを振り返り、その役目に現在でも、未来でも応えるべしという話から入りました。




そして、21世紀の繁栄には、「機能」を提供するだけでは十分でははく、「意味」を見出すことがますます重要になるという話へと展開しました。 FinTechというと、イメージ的には新しい機能を提供しているというイメージがありますが、機能だけであれば、規模が一番大きく、コストが一番安いところしか生き残れない構図になってしまいます。これでは、金融は「業界」にはなれない。

金融が「お金が余っている人からお金を必要とする人へつなぐ」という機能を果たすだけであれば、AIテクノロジーの深化により、金融機関の必要性はなくなってしまいます。

また、投資とは「ただ儲かれば良い」という機能を満たすだけであれば、資産運用会社も必要ありません。会社とは、ただ株価をインデックスに提供しているデータポイントに過ぎなくなるので、会社の価値創造の核心に関心を寄せる必要もありませんから。

金融が業界として未来へ生き残るためには、何か「意味」を提供しなければならない。FinTechを含む、業界の真のイノベーションとは、このような事業。そう思っています。

その意味とは、案外、べたべたのアナログ感覚かもしれません。 学び、発見、喜び、笑顔、希望とか・・・

何を言ってるのか、意味がわからなない? はは。 そうかもしれませんね。

では、是非、3月11日(土)に開催するコモンズ8周年ダイアログ~共に創る”対話”の時間~にご参加ください。そして、ご自身で、自分の意味を見出しす体験をしてみてください!