ユニ・チャームとコモンズの”対話”物語・下

いよいよ、ユニ・チャームとコモンズ投信の”対話”にフォーカスしていきます。これまでユニ・チャームはコモンズ30塾『女性の活躍セミナー』『コモンズ ソーシャル・アクション白熱教室』にご参加くださいました。

(ユニ・チャームとコモンズの”対話”物語・上はこちら)

―コモンズ30塾『女性の活躍セミナー』

ユニ・チャームへの投資は2010年6月から。投資期間は6年半を超えたところです。
コモンズ30塾で過去6回開催しているテーマ『女性の活躍セミナー』の栄えある第1回の参加企業がユニ・チャーム(旭化成さんにも同時に参加していただきました)でした。
開催したのは2013年12月。まだまだ”女性活躍”というキーワードが世に定着したとは言い難い時期です。注目度は高く、100名近い参加申込がありました。

ご登壇くださったグローバル人事総務本部 海外グループシニアマネージャーの 佐々木美弥子さま(当時)からお話頂いたのは、

ユニ・チャームの社是(3つ)の中のひとつに、

一. 我が社は、企業の成長発展、社員の幸福、及び社会的責任の達成を一元化する正しい企業経営の推進に努める

というものがあります。
これを実践する施策として、既に1968年には産前産後休暇の整備に加え、最長1年間の給与支給という制度を導入しています。
また、まだバブル真っ只中の男性中心社会であった1990年には、結婚や出産による退職社員の再雇用制度を導入、2000年初頭には、子育て中の社員に対するサポート制度を充実、近年では有給の介護休暇制度も導入しました。

こうした世の中を先取りする数々の制度の早期導入の背景には、
ユニ・チャームが、女性や、女性が多く取り扱う商材を開発・販売し、これら製品の拡大が女性の活躍の一助となるという自負があり、また、この製品を取り扱う企業自らが女性の活躍を推進していくことが大事であるという、トップの強い想いがあったからです。

そもそも、ユニ・チャームの女性活躍を実現するうえでベースとなる考え方は、男女に差をつけて考えるのではなく、社員のタイムマネジメント力を評価することでした。

「The Unicharm way」 を実現してくために、全世界の、全社員に、現地語による「The Unicharm way」の専用バインダーを配布しています。これが社員ひとりひとりの日々の業務の手引書となっています。

実際に見せていただくと、かなり分厚いバインダーでしたが、しっかりと使い込まれていて、思わず会場が一瞬静かになったような、参加者みんな「ユニ・チャームはホンキだ」と肌で感じたエピソードでした。

また、成長著しい海外市場について、

グローバルでは、グループ社員数21,000人に対して海外現地雇用社員は17,000人と80%が地域採用となっているのが大きな特徴です。海外社員の60%は女性社員で女性の活躍が顕著です。ユニ・チャームはアジア・中東に暮らす女性の地位向上にも積極的に取り組んでいて、製品提供を通じた生活水準の向上、女性の自立支援を行っています。

こうしたユニ・チャームの海外での取り組みは高く評価され、2014年4月に発表された第2回「日経ソーシャルイニシアチブ大賞」において、企業部門賞を受賞しています。

コモンズ30塾女性の活躍セミナーでの話を受け、参加者からは、「女性の活躍というキーワードを通して、結局はダイバーシティの推進が何より重要だと認識した」「こうした取組を積極的に行っていくことこそが、持続的な成長に欠かせないということに気付いた」という感想がありました。

―『コモンズ ソーシャル・アクション白熱教室』

2015年12月には『コモンズ ソーシャル・アクション白熱教室』にご参加いただきました。このイベントは、社会起業家フォーラムに登壇した社会起業家とコモンズ30ファンドの投資先企業が共通して取り組む社会課題について参加者と共に考えるイベントです。



このイベントでは、企画本部 共振の経営推進室 鍵谷 泉さま(当時)にご登壇いただきました。

「赤ちゃんからお年寄りまで、生活者が様々な負担から解放されるよう、心とからだをやさしくサポートしていく商品を提供する」というユニ・チャームの企業理念に基づいて「NOLA&DOLA(Necessity of Life with Activities & Dreams of Life with Activities)」という取り組みを行っています。また、CSR活動のひとつとしてインドでの月経教育を行っています。インドの農村部では、現代でも生理用品が使用されておらず、古布を当てて対処するという衛生的に良くない状況があります。
ユニ・チャームがインドでの月経教育に取り組むのは、「生理用品の提供というビジネスと、社会課題の解決の両立を目指す」ことにつながるからです。

参加者に強く印象に残ったのは、「ビジネスだけではなく、また、社会貢献だけでも企業として成り立たない。社会の役に立つ商品を提供し、企業活動と社会貢献を両立することが重要と再認識した」という点でした。

企業理念がしっかり企業文化につながり、企業の営利活動と社会課題の解決を両立させていることが、同社の持続的成長につながっているということを改めて知ることが出来たイベントでした。

―コモンズ30ファンドが掲げる”対話”

コモンズ30ファンドが掲げる”対話”とは、受益者(お客様)には自身の投資先である企業と対話できることの安心感や応援する楽しさを知ってもらうこと、そして投資先企業には、投資家でもあり消費者でもある受益者(お客様)との対話で企業価値の創造につなげていただくことです。

コモンズ30塾『女性の活躍セミナー』や『コモンズ ソーシャル・アクション白熱教室』のいずれにもご参加くださったユニ・チャームは、まさにコモンズ流”対話を通じて価値創造をする”ことに積極的にご協力いただいている企業です。

3月11日の8周年イベントに登壇いただく高原社長には、こうした企業文化の醸成をどのような想いで行ってこられたのかをお聞きすることができるはずです。

コモンズのメンバーも、また新たなユニ・チャームの魅力を発見できるこの機会を楽しみにしています。皆さまも是非お越ください。
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The 8th Commons Dialog~共に創る"対話"の時間~
日時:311() 10:3017:30(受付開始 10:00
場所:東京都中野区(コングレスクエア中野)参加費無料
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→ ユニ・チャームとコモンズの”対話”物語・上|ユニ・チャームの歴史と持続的な成長の源泉