投資家・村上世彰氏×コモンズ投信会長・渋澤健 @こどもトラストセミナー ~親子で学ぶお金のお話~第1回

こんにちは。
こどもトラストセミナーを担当している馬越です。
4月1日、投資家村上世彰さんをお迎えしてこどもトラストセミナーを開催し、小学校4年生から大学4年生までの次世代を担う若者たちが保護者の方々と参加してくださいました。
下記の内容で3回に渡ってご報告させていただきます。

1回目は 村上さんとコモンズ投信会長渋澤からそれぞれお話させていただいたこと
2回目は 村上さんと渋澤の対談
3回目は 対談の横のスペースで、こどもたちが4つのお金の使い方について考えて、その後大人たちの前で発表したこと。
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【第1回 村上さんとコモンズ投信会長渋澤からそれぞれお話させていただいたこと 】

馬越:お金もちっていい人だと思う?悪い人だと思う?

冒頭、司会を務めた馬越がこどもたちにこんな質問をしましたら、答えが次のように返ってきました。

こどもたち:どっちもだと思う。
悪い人というのは。。。
:(お金で)ずるをする人は悪い人
:お金を悪いことに使う人は悪い人
:威張っているような人は悪いイメージ

良い人というのは。。。
:お金のないこどもたちに投資している人はいい人
:人のために使える人はいい人だと思う

実はコモンズ投信がいつも開催しているこどもトラストセミナーでは、「お金もちになろう!」とこどもたちに呼びかけています。

いい使い方ができるお金持ちに。

馬越:さ、そのために、お金のプロの大先輩のお話を聞いてみましょうね。

まずはコモンズ投信会長 渋澤からお話させていただきました。

渋澤:みなさん こんにちは!渋澤健といいます。
コモンズ投信という会社を10年くらい前に仲間たちと作りました。
今日はお金のことをみんなと一緒に考えます。

さて銀行。銀行ってどんなところ?

こどもたち:お金を預けるところ お金を借りたりするところ

渋澤:(写真を見せて)これは第一国立銀行。 

日本で1873年にできた日本で初めての銀行。
明治維新から6年目にできた会社。

さて、このおじさん知ってる?
この人の名前は、渋沢栄一と言います。

実はぼくのおじいさんのおじいさん。
日本初の銀行を作った人です。

この時代にしては、初めてのもの。
これまでなかったものを作り出す会社をベンチャー企業といいますが、そう、この
時代、銀行もそれまでにはなかったものですから、ベンチャー企業でした。
ひとりひとりの小さなお金、それは一滴の水のようなものかもしれないけれど、それ
が集まればやがて大きな大河となる、大きな力となる。
渋沢栄一はそんな考え方をしていました。

じゃ、ここでお金について考えてみますよ。
お金ってどこから来るんだろう?

こどもたち:お金を作っている工場。日本銀行とか?

渋澤:そうだね、お金って木になっているものではないよね。土に植わっているものでもないよね。
さっき「日本銀行」って言っていたけれど、それ、どうして知っているのかな?
本で見たの?すごいね。

実はお金には「成長」というものが必要です。

小さなお金がいずれは大きくなる、そんなイメージ。
そのためにはお水、お日様が必要だね。
そうしたら、その木にやがて例えばリンゴがなる。
リンゴが食べることができるようになる。

ではみんなにあてはめてみるとどうだろう。小学校に行って、中学校に行って、みんなが成長すると、いずれは外で働いてお金を稼ぐことができるようになる。

お金というのは、印刷をしている日本銀行からやってくるように思えるけれど、みんなが誰かのためになるような仕事をして、そうやって働いてはじめて、みんなのもとにやってくるんだね。

さてここにあるピギーちゃんの貯金箱。
これは特別な貯金箱です。
4つ穴があいているんだよ。
これは将来のための貯金箱。

渋澤:みんなはお金がたくさんあったら何が欲しいの?

こども:

渋澤:本?勉強の本に「使う」の?すごいね!では「貯金」ができたら何が欲しい?

こども:ゲーム

渋澤:そうだね!
さて、「寄付」は。。。これは、だれか困っている人たちを助けるためのお金の使い方なんだ。
「投資」は。。。実はここは、これから出てくる村上先生が得意なところ。
後でお話を聞いてみようね。

渋澤:この写真をみてください(下の女の子の写真)。
シスメックスという血液検査の機械を作っている会社にこどもトラストセミナーで昨年夏、みんなで行くことができたんです。


渋澤:この女の子の夢はお医者さんになること。
実はお医者さんになるための勉強にはお金がたくさんかかります。
だからこの女の子のお母さんは、「じゃ、お金を増やしておかなきゃ!」ということでつみたて投資を始めることにしたんです。
それでコモンズで投資を始めてくれたこともあって、このシスメックスでのこどもトラストセミナーに参加してくれました。

渋澤:次のこの写真ではこどもたちが会議をしていますね。
実は、みんなコモンズ投信を通じての株主さんなんですよ。
だからみんなでこの会社を応援(投資)し続けるべきかどうか話し合ってみることにしました。
で結論。
シスメックスは血液検査のための機械を作っている会社なので、病気の人にとって大切な会社。だから応援しましょうということになりました。
こどもたちでも企業の人を応援する力があるんですよ。

さて、ここで村上さんにバトンタッチしますね。


村上:こんにちは。村上です。
ぼくは、18年前に渋澤さんに初めて会いました。
今日はお金のお話をしてみますね。

ここに来ている人たちは投資信託に積み立てているということなのかな??

みんなにまず最初聞きたいのは、投資信託でお金が増えたら何に使いたいんだろ?

こども:自分が病気になって困った時かな。。

村上:それもいい考えだね。ぼくはね、使うのが大嫌いで、貯めて増やすことが大好きなんです。

村上:さてぼくがこどもの時のことをお話ししますね。
うちの父親母親というのはとても面白い人で、比較的裕福といえる家に育ったのですが、お金は早いうちから持たせてやろうという考えの人たちでした。
だから自分が2歳ころから、税金がかからない範囲の当時の金額、年間11万円の金額を両親はぼくに渡す形で、ぼく名義の株を買っていました。
7,8歳のころには、元手70万円くらいで、売ったら2~300万円の価値になる株をもっていました。
そして9歳のころには、10年分のお小遣いとして100万円を父親からもらって、その時初めて自分で(選んで)株を買いました。
サッポロビールの株です。
父親が飲んでいたビールだからその株を買いました。

一株200円の株を2000株くらい買いました。
5~60万円くらいの株を初めて自分で買いました。
それが大学のころには億単位になっていました。
1960年~1980年の間は、毎年株が20%をあがっていきました。
高度経済成長率の倍ぐらいのスピードで株の値段があがっていった時代だったのです。
みんなは日経平均ってきいたことがあるかな?
株の価値を示す数字が20年で10倍~20倍になったという数値を示しました。
ぼくがかしこかったわけではなく、当時は、ずーっと持っているだけで、30万、40万円っていうお金を投資していくだけで、自分が大学を卒業するころには億単位のお金をもっていることになったのです。


その後ぼくは20年間お役所勤めをしました。
その間は株を売って不動産を山のように買いました。
1億円が10億円になってしまうそんな時代でした。

そしてこの15年くらいは増えるどころか減ってしまうこともある時代になりました。
でもそこで渋澤さんに会ったんですけれど、渋澤さんは、やっぱりつみたて投資がいいといいうのです。
ちょっとずつ買って増やしていくやり方を(みなさんに)勧めてくれています。
そして(コモンズ投信は)今、日経平均よりいい成績なんですね。

ここでみんなにはちょっと難しいかもしれませんが、ぼくの(投資の)話をしますね。
ぼくはちょっとずつ買うという投資ではなく、多くの株を買って、その会社の経営者がちゃんと会社を運営していないと思ったら、株主として経営者を変えることができるくらいの大きな投資をして、株をもっていました。
で、さっきお金持ちは悪い人なんじゃないかという話がみんなの中でも出ましたが、ぼくは世の中で一番悪い人のうちのひとりだと言われるようなこともありました。

僕のファンドは順調だったので、どんどんお金を預けてくれる人が増えて、使いきれないほどのお金が集まってしまいました。
そして、ちょっと事情があって、僕は人のお金を集めるのを止めました。
一生懸命みんなのお金を増やすことに自分の人生をかけていましたが、今はそれをやめてしまいました。

しかし一方渋澤さんは、みんなのお金を集めて、将来みんなが幸せになるためにみんなのために増やそうと一生懸命やっている。
どの投資がよくてどの投資が悪いってことはぼくはあまりないと思うんですよ。

それより一番やってはいけないことは、渋沢栄一さんも言ってましたけれど、お金がぐるぐる循環していくことが一番いいことで、どこかに使われずに留まってしまうこと、それがわたしたちの経済をだめしてしまうことなんです。

だからぼくは、例えば10年くらい前にリーマンショックというのがあってみんなのお金がすごく減ってしまって困っていたのだけれど、ぼくはお金をたくさん持っていたので、運営が行き詰まった介護施設とかをいっぱい買ったんです。
そこには裕福なおじいさんおばあさんが住んでいました。そして老後にお金を使わずにまだ貯めようとしていました。だからぼくは言ったんです。お金をもっとつかってくださいって。日本のためにね。


1990年、アメリカの企業の根本となる総資本は約600兆円、日本は約200兆円。
そして当時の株の価値はアメリカも日本も約5~600兆円。
でも今は、アメリカが2400兆円くらい、日本は5~600兆円と変わらず。
一方、企業が貯めて持ち込んでいるお金は、日本はなんと400兆円以上。お金を使ってないんです。
これが日本経済をだめにしている。

コモンズ投信で増やしたお金をたまにはおもちゃを買うのに使ってもいいんですよ。
なぜならおもちゃが売れれば、その会社はまた新しいおもちゃを作ることができる。
またはその会社に働いている人に給料が支払われる。

またはお金をある程度貯めてぼくのように投資家になってもいいかもしれない。
お金を貯めてもいいんです。
でも何かに使わないと。
お金っていうのはぐるぐるぐるぐるまわって初めて、社会を幸せにすることができるんです。
みんなが貯めるぞ~っていうのはいいんです。
お父さんたちとコモンズ投信でこうやって投資して貯めるのもいいんです。
貯めたり増やしたりした後、それで何ができるかなあと(使うことを)考えるのが大切なんです。

ここにいる人はコモンズンズ投信、どれくらいやってるんですか?
3年以上の人?あっ、けっこういるんだ~。
よかったですね。やっていて。
ぼくはもっと上がると思いますよ。
ぼくみたいな人間がもっと出てきます。
なぜなら、今は政府自体が、そんなにお金を貯めこんではいけないよ、もっと株主を大事にしないと呼びかけてます。

さっき渋澤さんのお話にも出てきたように、企業に行ってもいろいろとお話が聞けるようになりました。

企業にはプロ経営者も多く出てくるでしょう。
そういう意味では、日本の経済はよくならないかもしれないけれど、株式投資(企業)はぼくは悪くならないと思います。

特に、渋澤さんは、しっかりとした価値のある会社を選ばれているでしょうから、だからこれからも多くの人が集まってきて、投資をしてくれるファンドに育っていくと思いますよ。





⇒2回目、村上さんと渋澤の対談に続く