資産づくり、避けてほしいこんな失敗

 今年もはや、9か月が過ぎようとしています。

年初、昨年末からの流れを引き継ぎ好調にスタートしたマーケットも、世界的なコロナ禍の拡大への懸念から3月には1月の高値から30%以上下落する事態に見舞われました。

その後、各国が協調して財政や金融政策をとったことが功を奏し、足もとで、マーケット全体としてほぼ、コロナ禍の前の水準にまで戻しています。

 

資産づくりをコツコツ励まれている皆さまにとっても、今年は学びの多い年だなあと感じているのではないでしょうか。

私たちは日ごろから、積立は「なるべく早く始めて、続けること。解約はお金が必要な時に」と繰り返しお伝えしています。



こうしたメッセージが届いていたのか、3月の下落局面でもつみたて契約の中止や減額、解約といった動きはそう多くなく、結果としてこの時期には安くたくさんの量が購入できたので、多くの方が6-7月には損益がプラスに戻っていらっしゃいました。

 

もちろん、積立投資そのものへの支出を見直さなければいけない、というケースもあると思います。

そういった場合でも、減額はするけれども休止はなるべく避ける、またお金が必要な場合は必要な金額だけ解約する、といった形で対応していただくとよいと思います。

一度休止をしてしまうと、再開には手間と気持ちの両面で二の足を踏んでしまいがちだからです。

 

また、コモンズでつみたてプランをご利用いただいている方の中には、コモンズ30ファンドとザ・2020ビジョンの2つのファンドの両方で積立を行ってくださっている方も多くいらっしゃいます。

その中で、積立の合計金額はそのままに、ファンドごとの毎月の積立金額を変更するケースをたまに見受けるのですが、これは合理的な行動とは思えません。

具体的には短期的なパフォーマンスだけを見て好調な方のファンドの金額を増額する(もう一方のファンドを減額する)、といったケースです。
積立投資の有効性がより発揮されるのは、「一定期間、一定額を一定期間継続する」場合ですので、前述のように、金額変更は支出の面からその見直しなどが必要な時であって、基準価額の動きで判断するのはオススメできない、ということです。

 

資産づくりに、難しいテクニックや価格を追うことは不要です。

一度決めた金額を、なるべく継続すること、が成功の最大の秘訣です。

ものもお金も使われてこそ価値を生み出す


9/6(日)こどもトラストセミナーで 【メルカリ】を体験しよう!~ものとお金の価値を学ぼう~をオンライン開催しました。

参加してくれたのはコモンズ投信に口座を持っている25人の小学生です。(参加資格を問わない見学枠も設けました)

クイズやワークをふんだんに織り込んだ楽しい内容で、チャットや画面を通してのやり取りも活発で大変盛り上がりました!


当日のセミナーの内容や様子はメルカリさんの記事に詳しく書かれていますのでそちらをぜひご覧ください。

こども向け投資イベントで、メルカリを使ってものとお金の価値を学ぶワークショップを開催しました! #メルカリな日々

私たちが実施しているこどもトラストセミナーおかねの教室のなかで繰り返し話している「おかねは(ものも)ぐるぐる回って未来をつくる」というメッセージ。

メルカリさんが“ものとお金の価値を学ぶこども向けのセミナー”を実施していることを知り、一緒にセミナーを開催していただけないかオファーしたことがことのはじまりです。

実は、近頃はおかねの教室でも「メルカリ」の例をあげて、こどもたちに価値と値段の違いについて説明していたのです。

セミナーの最後にほんの少し時間をいただいて、こどもたちに「お金の循環」について話しました。

『ここに1000円札があります。私が1年間この1000円札を引き出しに入れて大事にしまっておいたとします。1年後この1000円が生み出した価値は??0円ですね。おかねは人の役に立つことができませんでした。

では、次に、私がこの1000円を使って何かを買ったとします。それを売ってくれた人はその1000円で別の何かを買い、さらにそれを売ってくれた人がその1000円でまた別の何かを買って…1年間で3人の人の手に渡ったとしたらどうでしょう? 1000円の商品が3回売れたので、売上1000円×3回=3000円となり、この1000円は3000円分の価値を生み出したことになりますね。さらに言えば、商品を買った3人も1000円分の価値の商品が手元に残っていますね!こうしておかねは世の中をぐるぐると回ることで人の役に立つ力を発揮します

「ものもおかねも必要以上に抱え込まずにぐるぐる回す!」

これこそ、これから私たちが豊かに元気に楽しく暮らすコツだと思います。』

今日のセミナーを聞いた皆さんはものもお金もぐるぐる回して、しっかり使える人になってくださいね、と締めくくりました。


おかねの教室ではこれまでも「価値」という抽象的なものの説明に試行錯誤を繰り返してきました。今回のようにものやサービスなど形ある目に見える具体例があることで、こどもたちも価値についてぐっと理解しやすくなったようでした。


メルカリはコモンズ投信のファンド、ザ・2020ビジョンの投資先企業でもあります。

「地球の資源が大切に使われ循環されていく豊かな社会を実現するサービス」「ものを捨てない選択肢や、ものを大切に使う気持ちを育み、これからの世界を生きていく子どもが、限りある地球資源を大切に使う循環型社会について考えるきっかけづくりの取組み」、そういった企業の姿勢や成長性を私たちは長期投資家としても高く評価しています。

メルカリさんとは今後も共に未来をつくっていくパートナーとして、様々な取り組みをご一緒したいと思いました。

マーケティング部 横山

アフターコロナの会社の存在意義とは

おはようございます。四連休はいかがお過ごしでいらっしゃいますでしょうか。

私は、ほぼ予定が入っていないので、来週以降の講演資料の準備や締め切りがある複数の連載記事の執筆に当てています。が、予定通りに、なかなか事が進まないですね…w

さて、年末に向けて「銀行員のための『論語と算盤』とSDGs(仮)」という書籍企画の執筆の準備のために先週からご厚意いただいている地域金融機関の経営トップの方々に取材をお願いしています。

やはり色々とお話をお伺いしたり、意見交換すると色々なアイデアが浮かんできて、とても参考になります。いままでの対話の中で、これは良い!と思ったことをひとつご紹介させていただきます。

めぶきフィナンシャルグループの小野訓啓さんから頂戴したアイデアです。小野さんは(コモンズ30ファンドの取り扱いでお世話になっている)足利銀行の取締役の在任中に、私が主宰している『論語と算盤』経営塾の塾生になっていただいたご縁からお付き合いをいただいている方ですが、フットワークが軽くて知的好奇心が豊かな銀行マンです。

取材インタビューの内容は、アフター・コロナのこれからの地域金融機関の有り方について色々とお考えを賜りましたが、その最後の一言に小野さんがご指摘されたお考えが最も印象的でした。小野さんから「是非、使っていただきたい」ということなので、お言葉に甘えて、ご紹介したいと思います。

アフターコロナの会社は以下になります。


つまり

ですね。

ということは、、、この二つを合わせると

になります。

アフターコロナの(地域金融機関のみならず)会社の存在意義とは何か。それは「付き添う」こと。素晴らしいです!

株主資本主義からステークホルダー資本主義へという意識が欧米社会でも広まっている現在、確かに会社の存在とは、株主のみならず、社員、取引先、顧客、そして、もちろん社会や環境などと付き添うことが大事になります。

まさにコロナ禍を経て、社会が求めている会社の存在意義とはACCOMPANY(付き添う)ことで、よりよい人間社会を共創することだと思います。

会社の存在意義とは20世紀モデルであった「利益最大化」から21世紀モデルである「価値最大化」へと意識が高まっています。これが現在の時代の先進的な潮流だと思います。「付き添う」存在は、大事な価値を提供していることに間違いありません。

小野さん、素敵な示唆をいただき、どうもありがとうございました!

前政権の「継続」とは「宿題」に答えを返すこと

おはようございます。渋澤健です。
本日は自民党総裁選が実施されます。令和時代で一番最初に就任する日本の総理大臣が実施的に決定することになりますね。

株式市場は今までの日本政府の経済政策が継続されると想定していて、新しい時代の新しい総理大臣の登場にマーケットのインパクトは限定的と考えているようです。

2012年に発足した長期政権の経済政策である「アベノミクス」は初期ではかなりマーケットにインパクトを与えました。けれども、最近は「アベノミクス」という活字を紙面で見ることもすっかり少なくなっていて、影が薄くなっていました。

しかし、景気のピーク感がある最中で世界を直撃したコロナ禍を被っても、株式市場が直近の高値圏へ戻しています。アベノミクスの第一の矢(金融政策)と第二の矢(財政政策)の株式市場への影響は、良くも悪くも、確かであると言えるでしょう。前政権の経済政策の「継続」ということは、第一と第二の矢が継続するということになります。

しかし、「アベノミクス」は宿題も残しています。その宿題は第三の矢である構造改革です。 

前政権の政策を「継続」するということであれば、この宿題への答えを返していただく必要があります。 実務を執行する手腕がある実力派という評価されている総裁・総理大臣候補であるからこそ、その期待にはお応えいただきたいと思います。

必見!社員が綴った「社会起業家フォーラムとわたし」

こんにちは。コモンズ投信うまごえです。

第1回目には、50名ほどの参加者で始まったコモンズ社会起業家フォーラム。昨年の第11回には約250名の方々に会場にお越しいただき、これまで登壇くださった社会起業家の方々も120名となりました。

この数年は、フォーラム登壇を新たな社会起業家の方々にお願いすると、こんな言葉をいただけるようになりました。
「とても光栄です。このイベントは社会起業家の登竜門といわれているんです」。
なんだか恐れ多い気持ちになります。

目の前の社会課題解決に向き合ってきた今までのご自身の経験や想いを、真摯に伝えくださる7分間。フォーラムでの7分間のスピーチは、スライドなどいっさい使わない状況なので、少し心細くもなるような素の状態でお話いただくことになります。

この120名x7分が生み出してきたものは何か。新型コロナの影響を前に、担当者として改めて振り返っています。

今まで、この120名x7分を支えてきた人たちの中に、当社の社員の存在があります。
「投資信託の会社なのに」もっとも大切な行事のひとつとして社員総出で開催してきたこのフォーラム。今回改めて、その社員たちの声を取り上げさせていただきました。
フォーラム特設ページに掲載中の社員コラム【社会起業家フォーラムとわたし】。
それぞれの中に大切に育まれてきた社会課題と出逢う経験、受け入れる経験、そして何か新しいものが心に芽生えた想いが詰まった投稿になっています(担当者としては、涙なくしては読めませんでした)。ぜひご覧ください。

社会起業家フォーラムとわたし

今年第12回目となるフォーラムは、完全オンラインで開催することとなりました。新型コロナの影響によって、リアルの場を「得意」とするこのフォーラムをオンライン化することを残念に思う気持ちもあったのは事実です。しかし、一方で、ずっと願ってきたことが叶う場ともなりました。

全国のみなさまへ。
このフォーラムをお届けできる時がやってきました。このことを社員みんなでとてもうれしく思っています。ぜひ全国からたくさんの方々にご参加いただき、より良い明日を感じることができるこの空間をお楽しみいただきたいと願っています

第12回コモンズ社会起業家フォーラム
10月3日(土)13:00~16:50 
詳細は第12回コモンズ社会起業家フォーラム特設ページをご覧ください。
お申し込みはこちらから



環境・社会における企業のインパクト


おはようござます。渋澤健です。九州方面の方々は気が休まることない一晩だったと思いますが、超大型台風による災害・被害が最小限で収まったことを祈願しています。


今年は長引いた梅雨、史上最強の猛暑、そして大型台風など明らかに天候が乱れており、地球温暖化と少なくとも相関関係があり、私は専門性ありませんが、因果関係もあると思ってしまいます。いずれ、地球温暖化は遠い未来や遠い場所のことではなく、我々の日常生活や企業の事業・業績にも悪影響を与えるリスク要因であるということに直視する必要があります。

海外の論調では、アンチESGのトランプ政権の下でも、炭素税の導入をリアルなリスクとして企業経営トップら討議しているハーバード大学のフォーラムなどの動きがあります。日本企業も、地球温暖化が自社の事業の重要なリスク要素とする問題意識を高めることが急務ではないでしょうか。

実は多くの日本企業がTCFD「気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)」署名しており、賛同機関数は20207月末において290社で世界一です。(他は英国210、米国193、オーストラリア71、等。)しかし、情報開示に賛同する署名に留まることなく、積極的に地球温暖化への解決策に取り組んでいるという姿勢を世界に見せることの方が重要だと思います。

また、時代は非財務的な企業価値の情報開示だけでなく、Impact WeightedAccountsという会計制度へにも反映するという次のステージへと進む動きが世界にあることに日本企業は認知し、乗り遅れることないように期待しています。

以下は先週に掲載された、Impact Weighted Accountsの研究をリードしているジョージ・セラファイム教授とシニア・アドバイザーのロナルド・コーエン氏のハーバード・ビジネス・リビューへの投稿です。英語ですが、一読をお勧めします。


In recent years, most major international airlines have reported healthy profitability. But our calculations show this to be a mirage. In the case of Lufthansa and American Airlines, for example, accounting for their environmental costs of $2.3 and $4.8 billion respectively would make both companies unprofitable.
空港会社のリアルな収益性は、環境関連のコストを考慮すべきではないかという主張です。

To date, there has been no way for companies to account for their benefits and costs to society and the environment. We have been working to change that.
今まで企業の経済的・環境的インパクトを計上する術がなかったが、それを変えようとしている。

The era of impact transparency has begun, and it is moving the goal posts for businesses and investors. Technology and Big Data have combined with longstanding efforts by many individuals and organizations to make the measurement and valuation of corporate impact a reality. With the arrival of impact transparency, impact and profit set the new rules of the game.
(企業の)インパクト透明性の新しい時代が始まり、インパクトの測定・価値創造が現実となる新しいルールメイクへの動いが始まっている。

It is not all negative though. Companies also create positive impacts through their products and employment, which do not show up in their bottom line.
そのインパクトの全てがネガティブではない。商品や雇用創出というポジシティブなインパクトも存在しているが、それが会計制度では現状では反映できていない。

In the meantime, we each have a valuable role to play. If you lead a company, then measure and communicate your impact-weighted performance. If you are an investor, demand impact transparency from the companies in which you invest and use impact-weighted numbers to assess opportunities and risk. If you are a regulator or government official, mandate the publication of impact-weighted accounts, and use taxes and other incentives to motivate companies and investors to create positive impact. And since we are all consumers, let’s buy the products and services of companies that deliver positive impact to improve our planet and society.
この新しい流れを促進するために、経営者、投資家、規制当局、そして何よりも消費者が果たせる役割がある。

Impact transparency will reshape capitalism. By shifting the pursuit of profit away from negligently creating problems to purposefully creating valuable solutions for the world, it will redefine success, so that its measure is not just money, but the positive impact we make during our lives.
インパクトの透明性を高めることで、資本主義をつくり変えられる。収益を求めることが問題を産む現状から、課題解決を提供する地球規模の価値創造へと転換できる。


この「インパクト」という言葉を投資や企業経営の文脈において聞き慣れていない方が多いと思いますが、これからどんどん普及して行くと感じています。大事なことは、企業は環境や社会にネガティブなインパクトを与えるだけではなく、むしろ、ポジティブなインパクトをつくっているということが企業の存在意義の要になるという時代になってきているということです。

もっとインパクトについて理解を深めたいという方へ。
GSG Global Impact Summit 2020  #gsgsummitが、今週の9日、10日、11日に開催されますが、オンラインで聴講が可能です。世界におけるインパクト投資の先端の大イベントです。こういう世界的イベントに、日本人の参加がもっと増えることが、これからの時代の日本にとって大切だと痛感しています。

完全オンライン開催!第12回コモンズ社会起業家フォーラム

こんにちは
コモンズ投信 渋澤健です。

ウイズ・アフターコロナで世の中は今までの当たり前が通じなくなりました。
でも、ネガティブがあれば、そこには必ずポジティブもある。
陰陽の関係ですね。
今年のコモンズ社会起業家フォーラムも「ニューノーマル」にチャレンジします。
リアルからオンラインへ!

私たちコモンズ投信は、創業以来、年に一度、社会起業家フォーラムを開催し、「今日よりもよい明日」を求める多くのお仲間(社会課題の解決に自分も何かしらのアクションを起こしたいと考える方たち)が同じ場所に集まることで、すてきな化学反応と笑顔が生じることを促してきました。
この空間は近年どんどんその規模は大きくなり、イベント開催をお手伝いくださる「コモボラ」(コモンズボランティア)の皆さんのお力を借りて実践することができていました。
それが、ニューノーマルでは、大勢が同じところに集まることができません。
オンラインで同じような場を提供できるか未知の世界になります。

でも、リアルの開催でも課題がありました。
参加したいと思っていても、なかなか会場まで足を運ぶことができなかった方も多かったと思います。
そこでオンラインであれば、日本全国から簡単に参加できます。
コモンズ投信のビジョンに共感いただいている「コテコテのファン」の方から、「ふ~ん、ちょっと覗いてみようかな」という方まで、どなたでも気楽にご参加いただくことができます。

「対話」がコモンズ投信の設立の根幹にあります。
今回、その対話の手段が変わるだけで、その対話の目的はかわりません。
ワクワクすること。
ウイズ・アフターコロナであるからこそ、見えない未来にワクワク感を抱くことって大事だと思います。

コモンズ投信は、ニューノーマルで新たな対話の有り方にチャレンジいたします。
是非ともご一緒に! 
みなさんとのお時間を、今年も楽しみにしています。

まだ参加者が50名くらいだった第3回開催の時の渋澤

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12回社会起業家フォーラム特設ページはこちら!
社会課題解決のために自ら行動を起こしたリーダーたち。
今年は新型コロナの影響下でオンラインでの開催としますが、想いだけを手にした彼らの7分間のスピーチリレーに、今年もご期待ください!
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