あの日の余韻

渋澤です。今週もお疲れ様でした。

12年ぐらい前の話です。米西海岸の高級ホテルで開催された米系PE(プライベート・エクティ)ファンド運用会社の年次総会に出席しました。当時、当社をちょっとお手伝いしていた関係で私も招かれたのですが、色々と印象に残るすてきなイベントでした。

様々な投資戦略を提供している大手運用会社だったので、当然ながら運用責任者が報告するセッションが設けられていましたが、私の関心を引いたのはファンドの投資先の経営者も登壇して、ファンドと共にいかに企業価値を高めているかを投資家へ説明してくれたことでした。壇上でのファンドマネジャーとの対話のやりとりも、とても参考になりました。

PEは非公開投資なので、投資先の情報源が限られています。しかも、長期的にコミットしなければならない投資です。したがって、投資家向けの年次総会でこのように投資先の「見える化」を図ることは当たり前のシーンでした。

一方、上場企業を招く証券会社の投資セミナーは特に珍しくなかったですが、上場企業に投資する運用会社のセミナーで投資先企業の話が直接聞けるセミナーは当時、それまで参加したことがなかったので新鮮でした。

数年後、コモンズ投信の構想を練っていた時に、あの日、あの時の印象が良い余韻として残っていました。そしてわたしは、これから、一般個人向けに長期投資の世界を推進する運用会社を立ち上げるシーンを描いていました。投資先の会社は株価というデータポイントではなく、価値をつくっている生身の人々が集まっている存在だ。そのような企業の価値の「見える化」に務める意識を向上させる運用会社でなければならない。そのように強く思いました。

2008年にコモンズ投信を設立し、大勢の方々のご支援のおかげで、2009年1月から運用を始めた「コモンズ30ファンド」は、この度、7年間の運用を経ることができました。まだまだ「長期投資」の分類には入りません。しかし、投資先企業の価値創造のおかげで、良い運用実績をコモンズ30ファンドに長年投資してくださった方々にお返しできていると自負しております。

PEファンドの世界では、投資家のことを「パートナー」と呼びます。投資先の企業価値を運用会社と共につくってくれる大切な存在であるからです。コモンズ投信がファンド受益者のことを「お仲間」と呼ばせていただいているのも、全く同じ理由です。

7年間を節目に、これからの未来への視野を広げるコモンズ30ファンド7周年イベントを東京で来週4月2日土曜日(14時30分から)に開催します。場所は大井町駅前で高級ホテルではありません(笑)。しかし、コモンズの「お仲間」が大勢集まる年次総会です。

ぜひ、コモンズのメンバー、投資先企業の皆様、SEEDCap受賞者、そして、何よりも「お仲間」同士、共々と触れ合い、新たな気づきやご縁を広めていただきたいです。

お待ちしております!
昨年のパネルディスカッションの様子

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コモンズ30ファンド7周年イベント
◆東京/ 4月2日(土)14:30~18:10 
会場:きゅりあん
http://www.commons30.jp/seminars/detail/308
懇親会 http://www.commons30.jp/seminars/detail/319

大阪・名古屋開催
◆大阪/ 5月21日(土)9:30~11:45 
会場:エル・おおさか
http://www.commons30.jp/seminars/detail/331
懇親会 http://www.commons30.jp/seminars/detail/334

◆名古屋/ 5月22日(日)9:30~12:00 
会場:オフィスパーク名駅プレミアホール
http://www.commons30.jp/seminars/detail/330
懇親会 http://www.commons30.jp/seminars/detail/333