<講演抄録>リンナイ株式会社「リンナイ精神の浸透を」
リンナイ株式会社取締役専務執行役員経営企画本部長 小杉 將夫 様
リンナイ精神の浸透を
海外工場も含め、リンナイの企業文化である「品質こそ我らが命」を徹底させるため、改善も全社員であたります。
設備や人はフル稼働を保ち、部門間の連携も強固です。アットホームで、派閥学閥がなく、経営トップと社員の距離が非常に近い。そして、いたずらに規模を拡大させず、質を重視します。急拡大すると人の育成が追い付きません。人材育成が追い付くくらいのスピードで、着実に成長すれば良いと考えています。したがって、売上を伸ばすだけのM&Aには、全く興味がありません。
海外展開は現地貢献を優先します。現地の購買が増えれば、販売拠点や工場を造り、現地のために現地で製品を作ります。日本人駐在員はあまり置かず、現地の人に運営してもらい、必要に応じて技術面のサポートをします。
2005年、現在の内藤社長が就任した時、リンナイ精神をさらに充実させる方針を固めました。企業活動を通じて、人や社会に貢献できる喜びと誇りを持つことが大事であり、お客様に喜んでもらえることで会社の存在価値が生まれ、私たちのやりがいにつながっていく。そのためには、「品質こそ我らが命」の精神を大事にし、他社にない強みを育てていく。徹底的にコンプライアンスを重視し、順法精神に則った経営を行う。こうした健全な精神風土の上にリンナイ精神が乗れば、さらに発展していくはずだと考えています。
2005年、内藤社長が就任した時の売上が、連結で2129億円でしたが、昨年3300億円規模まで成長し、営業利益も2005年の102億円から、340億円になりました。海外の売上も順調に増えており、12年前の海外売上比率は32%でしたが、間もなく50%に届く見通しです。
2020年、リンナイは創業100周年を迎えます。グループも含めて、リンナイ精神を一段と浸透させていきたいと思います。 <終>
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<パネルディスカッション>助け合いから生まれるチームワークを大事にする会社
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