ディスコのWILL経営

おはようございます。渋澤健です。 猛暑の三連休となっていますが、いかがお過ごしでしょうか。熱中症対策を整え、どうぞご自愛ください。

さて、先週、PIM対戦という面白い取り組みをコモンズ企業価値研究会で体験させていただきました。

コモンズ企業価値研究会とは、コモンズ30ファンドの投資先企業のIR、CSR、人事部、経営企画・総務部など会社と部門を超えた担当者にお呼びかけして実施している企業の非財務的な「見えない価値」の勉強会です。投資先企業同士がお互いから学び合うことによって企業の価値創造へ貢献するコモンズ流の対話です。

今回は、当研究会にいつも積極的にご参加いただいている株式会社ディスコの本社へお招きいただき、当社のWILL経営について勉強する機会をいただきました。原則オフレコの研究会ですが、ディスコからご了承をいただいので、さわりだけをご紹介いたします。


PIM(Performance Innovation Management)対戦とは部署同士が1分間のプレゼンで業務改善などを競り合う「競技」です。「コロシアム」という会場で定期的に行われていて、競技の勝敗は社長を含む社員が観客・審判としてスマホを通じて投票して決定します。

遊び心満載ですが、競技者に熱が入るのは、この勝負の結果によって自分の部署へのWILLの獲得、あるいは支払いが決まるからです。実際、年間のWILL収支によって本人の報酬もかなり変動するようです。

このWILLとは、ディスコの社内仮想通貨のような個人別清算制度です。他に仕事を頼む時にWILLを支払い、引き受ける時にWILLを受け取り、一般社員にも事業主の感覚を研ぎますことを狙っています。例えば、誰もがやりたい仕事であれば「買い手」が直ぐに見つかりますが、逆に誰もやりたくない仕事であればWILLの「価格」が上がるので、そのリスク・リターンを見極めて「買い手」が現れるという市場原理を内部の業務フローに取り組んでいる経営革新です。


WILL経営推進のご担当者の説明によると、まだまだ改良の余地があるということですが、企業にとって最大の「見えない価値」である人材の気力と知力を高めるこのような斬新的な施策に感銘を受けました。長期投資家として、素晴らしい会社とこのようにお付き合いいただけることを大変嬉しく存じます。

今回は大変貴重な学びの機会をいただいたディスコの皆様、どうもありがとうございました!