こどもトラストセミナー寄付の教室①~寄付月間2018公式認定企画~
「お金はとてもたいせつなものときょうわかりました。きょうお金のことをおしえてもらってたのしかったです。」(小2 女子)「きふをしようとおもった」(小1 男子)
「お金はだいじだと思った。」(小3 男子)
「他の人にやくたつ」(小2 男子)
「いろいろしえんできることがわかった」(小4 女子)
こんにちは。馬越です。
上記コメントは、12月16日開催したこどもトラストセミナーに参加したこどもたちが、最後に「きふについてどんなことがわかったかな?」というアンケートに答えてくれた感想の声です。
年長さんから小学校5年生までのお子さん11名が参加してくれたこどもトラストセミナー「寄付の教室」。
今年も寄付の妖精ふじぽんが出迎えてくれて、緊張した面持ちで会場入りしたお子さんたちの心をまずはほぐしてくれました。
こどもトラストセミナー「寄付の教室」ではまずは、ひとりひとりの好きなものを発表してもらいます。
好きな動物、好きな乗り物、色、食べ物、なんでもいいのです。
そしてその理由も発表してもらいます。
初めて会うお友達も多い中で、お子さんは、お友達の「好きなもの」を知ること、また「好きな理由」を知ることで、お友達が「どんな子かな?」ということをちょっと知ることができます。
そしてわたしはお子さんたちに訪ねます。
「だれかにそれを好きになってね」と頼まれたかな?
お子さんたちは頭を振ります。
「好き」という気持ちは自分の中から生まれてきたもの。
そしてその理由も自分だけのものだよね。
その気持ちは好きなもののためにがんばる力に繋がるよ。
みんなはお金とどんな風につきあっているかな?
「つかう」「ためる」
はお子さんたちに口からすぐ出てきます。
「どんな風につかうの?」と聞くと、
「お菓子を買う」「消しゴムを買う」
「何のためにお金をためるのかな?」と聞くと、一瞬沈黙が生まれます。
最近は、こどもの数が少なく、ひとりあたりにたくさんの大人のお財布がついています。
お子さんたちの中から、お金をためて何かを買いたい、という声は意外にも少ないです。
そして出てくることが多いのは、「何か必要になった時のためにとっておく」「将来何があるかわからないのでとっておく」。
前向きとも後ろ向きともとれる答えが返ってきます。
今度は「お金持ちってどんなイメージ?」とたずねます。
すると、お子さんたちはあまり聞かれたことのない質問に少し戸惑った様子ですが、「悪い人だと思う」という答えがぽつりぽつりと聞こえてきます。
その理由を聞いてみると、「自分のことしか考えていないから」。
確かに、お子さんたちが目にする童話やお話には、意地悪そうな、悪賢そうな、自己中心的な人物がお金持ちとして登場するケースが多いようです。
でも、お金はいいことにもたくさん使えるんだよ、とお子さんたちに伝えます。
お金の話を正面から話をする機会は少ないので、お子さんたちは少しどきどきとした表情になりますが、関心を持って聞いてくれます。
「いいお金持ちを目指してもいいんだ・・・」
というところで、「寄付の教室」がスタートします。
まずは犬猫の殺処分の例をお子さんたちに紹介します。
毎日多くの犬猫が処分されていることを伝えると、お子さんたちの目がまん丸くなります。
「そんなわけはない」
「そんなことはいやだから、なんとか救ってあげたい」
そこでお子さんたちにお願いします。
「今日から100匹の犬をあなたのうちで飼ってください」
お子さんたちは困ります。。
「それは無理だな。。。」
「では、せめて、100匹分のエサを用意してください」
「100匹分の飼い主を捜してきてくれませんか」
と言われると、自分たちこどもには到底無理そうだ、、とお子さんたちは目が合わせられなくなってしまいます。
「それでは、100匹の犬猫が殺処分されても仕方がないか・・・」
と聞いてみると、ぶんぶんと頭をふるお子さんたち。。。
そこで犬猫の殺処分をなくすための活動をしている大人の人たちの活動を紹介します。
保護してきて、お世話をして、そして飼い主を捜してきてくれる人たちがいることを。
「さて、この人たちはどうやって必要なお金を得ているのかしら?この人たちにも生活があるから、お給料をもらわなければね、そのお金はどこからきているのかしら?」と聞いてみます。
そしてしばらくみんなで考えてみるとわかります。
寄付というものが、この大人の人たちの活動を可能にしてくれていることを。
この寄付は、一人が多くのお金をもっていなくても可能です。
みんなで少しずつ出し合えば大きなお金になるので、自分たちに代わって犬や猫を救ってくれている活動を可能にしてくれます。
寄付には、お金にはそんな力があることを改めて知ることができます。
参加者の中には、こどもトラストを通して、日本を元気にリードしてくれる会社に投資している(実際は保護者の方々)お子さんたちもいます。
自分に代わって日本や世界を元気にしてくれる会社を応援できるのが投資。
そしてこの投資も、先ほどの寄付と同じように、少しずつでも集まれば大きな力となって、やがては自分に帰ってくる。
お金にはそんないい力があることを、お子さんたちは知ることになります。
このこどもトラストセミナー「寄付の教室」では、寄付や投資というお金との付き合い方を知ることによって、お子さんたちの視野がぱっと広がる瞬間があります。
そして、お子さんたちの中には最初から「だれかのためになりたい」という気持ちがあることをわたしたち大人が改めて知ることになります。
自分本位で視野の狭い人間を育ててしまう。。
わたしたちはいつの間にかそんな社会を作ってきてしまったのかもしれません。
さて、この後にはいよいよ、日本ファンドレイジング協会の寄付の教室の教材を使って、3つの寄付先団体を紹介。
参加してくれたお子さんたちひとりひとりが、
自分がどんなところを応援したいのか、それはなぜなのか、自分なりの理由も発表しました。
その様子はまた次回に。