不安心理と株式市場
皆さん、こんにちは。コモンズ投信 伊井です。今回、新型肺炎に感染された方々には心からお見舞い申し上げます。
さて、先月末の当ブログ(ファンドを磨き続ける)で、当社運用チームは新型肺炎に対する各企業の取り組みについて対話を積極化していますと紹介しました。
私たちは、アクシデントが起こった時の対応を見て、企業の本質的な強さを確認しています。
アクシデントによる短期的な業績の落ち込み度合を予想するというよりも、企業の真の実力を把握するためです。
景気回復局面など、企業を取り巻く環境が良いときは、どこまでが企業の実力での成果なのかは分かりづらいものです。
私の好きな言葉に【疾風に勁草を知る(しっぷうにけいそうをしる)】があります。
後漢書の言葉ですが、「激しい風が吹いてはじめて丈夫な草が見分けられる。 苦難にあってはじめて、その人の節操の堅さや意志の強さがわかる」という意味です。
まさに、企業も人も、激しい風が吹いたときに本質が分かるということです。
今回も多くの知見を得ることが出来、今後の運用に活かしていけることを確信しています。
一方で、新型肺炎が中国及び世界経済、日本経済に与える影響も小さくないと思われますので、成長企業にお金を託す側の心理も不安が募る状況だと思います。
中国政府は、金融緩和、財政政策と矢継ぎ早に景気対策を打ち出していますし、米国、欧州、日本をはじめ各国の中央銀行も状況を注視しています。
株式市場は不安心理と景気対策期待が入り混じる展開がしばらく続くと思います。
こうした局面でタイミングを計って投資成果を求めることは困難です。
積み立て投資で、淡々と投資を続けて、次の局面を待つことが投資成果につながるはずです。
5Gをけん引役とする世界的な景気回復まではもう少し時間がかかると思いますが、不安心理をコツコツと投資を継続することで乗り越えていきましょう。
当社運用チームも、今回の積極的な企業との対話を次の局面にしっかりとつなげて参ります。
どうぞ、引き続き、ご期待ください。