つみたて投資は賢いリスクの取り方

おはようございます。渋澤健です。

先週、初めてお会いしたフリーランスのお仕事に就いている方とメールのやりとりで、小さなお子さんもいらっしゃるので「つみたて投資」を始めることを検討したいというメッセージをいただきました。これは喜ばしいことです。

でも、最後の一言が気になりました。「相場のタイミングなど見ながら色々と調べたい」と。

色々と調べることは大切です。でも、雲の流れを見ている如く、相場のタイミングを見ていると、恐らく、「つみたて投資」になかなか踏み切ることができないと思います。

特に今年は年初からの相場はすごいです。自分の長年の体験でも記憶にないほどの勢いでゲートからスタートを切りました。

大手証券会社の店頭も最近では見たことないような数のお客さんで殺到しているようです。もしかすると、これから相場がどんどん上昇してしまうかもしれないという「不安」に煽られているからでしょう。

これらは以前から「株やってる」人々。あるいは、しばらくお休みしていたか、日経平均2万円以上のところで保有していた株を手放してしまった方々がほとんどでしょう。

一方、これから株式投資を始めたいと思っている方には、「相場のタイミングを見たい」ということは当たり前に聞こえるかもしれません。株式投資は価格変動がある「リスク商品」ですから。

そして、明らかに今年の株式投資のリスクは高まりました。このリスクの正しい意味は「危険」という意味ではなく、「不確実性」です。これから株式投資が爆謄して一気に上昇するリスクが高まりましたし、急にハシゴを外されるリスクもあります。

でも、同じ「リスク」が伴う商品でも、異なる「リスクの取り方」があります。

現在の相場環境で、信用取引(要は、お金を借りて投入金額を増やす)によるレバレッジ投資は高い「リスクの取り方」です。ものすごく利益を上げる可能性がある反面、元本以上の損失を被る可能性もあります。

一方、同じリスク商品でも「つみたて投資」は賢い「リスクの取り方」だと思います。毎月定額に、長期的に少額を投入するので、時間軸のリスク分散の効果があるからです。現在のちょっぴり余裕あるお金で、将来の余裕資金をコツコツと積み上げる投資です。タイミングを見て、積み立てる時間を無駄にするより、早く始めて、その貴重な時間を使うべきです。

同じ時間の中で色々な不確実なことが起こるリスクはあり、どれほど我々がこれから時間(人生)が残っていることも不確実です。ただ、その時間が過ぎ去ってしまうことには確実です。賢く、その時間を使いたいですね。