コモンズ30塾 コモンズ30ファンド投資先企業【株式会社 資生堂】から学ぶ その③:資生堂の美

コモンズ30塾 投資先企業「資生堂」から学ぶ第3弾!
*第一弾はこちらからどうぞ
*第2弾はこちらからどうぞ

最終回の今回は、副島さんがセミナーの最後にいろいろとわたしたちのご質問に答えてくださった一部をご紹介します!


まずは会長渋澤が、ずっとお聞きしたかったことを質問させていただきました。

「ひとつぜったい、聞きたい質問があったんです。
資生堂のミッションは、『美しい生活文化の創造』というお話がありました。 
資生堂の考える 全役職員が感じてる美ってなんでしょうね?」と会長渋澤。

そして副島さんは、「美とは、ポズティブなメッセージ」とお答えになりました。

「美とは何か。。。これ、とっても深いテーマですよね。難しいですね。
美っていろいろなものに形容詞としてつきますよね。
物にも、考え方、生き方にもつきます。

わたしには、とても感銘を受けたフレーズがあるんです。
「化粧というのは、総合的なメッセージ」
まさに美とはメッセージだと思いました。
そして更には、美とは常にポズティブなものを表現する時に使わるので、美とは人を幸せにするものなのだとも思います。
そして美しいと思う価値観は人それぞれですから、個と向き合って多様な価値観に応えていくことがわたしたちに求められていることなのだと思います」。



会場からも次々と、質問が寄せられました。

「企業において女性の活躍を実現することに必要なことは何か!?」
副島さんは、ひとつこれは欠かせないということを挙げられました。

それは、「企業のトップが動くこと。これは絶対条件です!」

実際資生堂の現社長魚谷氏は、精力的に動いていらっしゃり、その動きは社内にとどまることなく、他社企業のトップ陣への働きかけも自分の使命、資生堂の役割とばかりに努めてらっしゃいます。

管理職の男女比はどうですか?
「資生堂でも、まだどこの部の管理職も男性が多いです。
特に研究部門 工場部門。
でも女性管理職活用に向けて、どう育てていくのかを考えていく必要があると、現在プランを作って実行しています。育成の姿勢を実現することで、これから先に着実につながるはずです」。

働きがいのある会社になって変わったことはなんですか?
「社員のモチベーションが変わりました。企業はやはり人でできています!
モチベーション、誇り高く、社員が働けているかが本当に大事です。
そして人は成果が出ているとモチベーションに繋がりますね」。


そして副島さんは言います。
「今、社会、お客様の変化の速度がすごく早いと感じています。
予測の通りにはいかない時代。
今日の延長が明日、という時代ではありません。
変化の波にいかにのっていくかは、生活者をいかにとらえていくかです。
これからの仕事でキーワードとなっていくのは、スピードと変化ですね」。

副島さんご自身が今のポジションにあることのきっかけは、転勤をしたことだったとおっしゃいます。
そもそも地元から出るつもりなくBCをしていた副島さんは、ある時東京で2か月の研修を受けたことで人生が変わります。
メイキャップがとても好きだったこともあって、新たなるチャレンジに飛び出しました。そしてその挑戦で自分が大きく成長をしたことを実感した副島さんは、ずっと断ってきた転勤を受けることにしたのです。

そんな副島さんに、次の時代に担う女性たちへのメッセージをいただきました。

まずは新しいことに果敢にチャレンジすること。
安定志向に陥りがちですが、今は世の中どんどん変わっています。
止まっていることは後退すること意味することになったり。
前々に進んでいく必要があります。

そしてそのために、なるべく早い時期から自分が何をするのかしたいのか
自分の軸みたいなものを早い時期に持つ必要があると思います。

また企業自体は、社員ひとりひとりに「関心」をもつことが大事である、と。
それぞれの働き方に対応することが必要な時代がもう少しでやってきます。
社員ひとりひとりに関心をもち、コミュニケーションをとり、そして社員ひとりひとりにとって働きがいのある会社になっていくこと。

それが資生堂が導き出した「企業としての美」「企業としての強さ」を追及することのひとつなのだと、副島さんのお話から、この日の参加者の方々と共に同社の「見えない価値」を感じることができました。

貴重なお話をありがとうございました!

マーケティング部
馬越裕子