寄付と長期投資

こんにちは、伊井です。

皆さまのおかげをもちまして、第9回コモンズ社会起業家フォーラムも沢山の感謝のコメントいただきながら終了することが出来ました。



創業時から続けてきましたこのイベントも輪がどんどん広がっていることを実感しています。改めて、心から感謝申し上げます。

さて、今回、コモンズ投信が考える寄付と長期投資の関係についてご説明しようと思います。

なぜ投資信託の会社であるコモンズ投信が社会起業家を応援しているのか。

それは、「『善い長期資本』を世の中で循環させること」が金融本来の役割であり、それを本業として実践したいと考えているからです。

今年6月に表明した【コモンズ投信の「お客さま本位の業務運営」の実現について】の中で、「私たちが考えるお客さま本位とは、単なる投資に伴う経済的な成果だけではなく、お客さまとの長期的なお付き合いの中で、お客さまの“今日よりもよい明日”を考える希望に寄り添い、少しでもお役に立つことを実践していくこと」、であり、「私たちが考えるお客さまの最善の利益は、経済的な利益だけではなく、その先にある豊かなくらしまでを最善の利益として提供できるように業務に取り組む」と宣言しました。

私たちは、経済的な利益は物的な満足を、社会的な利益は心の満足をもたらすと考えているのです。

また、私が企業の経営者と意見交換をしていると、事業を行い長期的に成長するには安定した社会が不可欠であると意見が一致します。

社会的な課題の多い国では企業の成長が困難であることは想像に難くありません。

そして、最後は、企業と社会の「共通価値」の最大化が大切だとなります。

つまり、企業の持続的な成長と安定した社会は表裏一体であるわけです。

そして、安定した社会の実現は、企業価値の増大や株価の変動の抑制にもつながり結果として、投資家にリターンとして返ってくるはずです。

時々、寄付と長期投資を別々に考える方からは、「寄付をするくらいなら、信託報酬を引き下げるべきだ」との意見もいただきますが、上記の理由から趣旨ご理解いただければ嬉しいです。

このような考えでコモンズ投信は寄付を本業と位置付け、具体的な取り組みとして私たちの収入の一部を社会起業家や障がい者スポーツ団体に寄付し、その活動を応援しています。

まだまだ、当社のこうした取組みは微力かもしれませんが決して無力ではありません。

事実、こうして迎えることのできた9回目の社会起業家フォーラムは、第1回に比べても参加された皆さんのエネルギーとパッションはとても大きくなっていますから。

来年は、いよいよ第10回の記念フォーラムになります。引き続き、当社の寄付の活動をご期待ください!

コモンズ投信株式会社
代表取締役社長 伊井哲朗