株式市場の下落と運用状況について

平素よりコモンズ投信をご愛顧いただき誠にありがとうございます。

本日(2/6)の東京株式市場は、先週末からの米国株式市場の急落の流れを受け、大幅続落となりました。
その背景は、年初から急ピッチで上昇してきた米国株式市場への警戒感があると思われます。
きっかけは、先週末(2/2)に発表された米雇用統計でした。
良好な内容でしたが、賃金の上昇による先行きの物価上昇懸念が生まれました。
これまでの米国株式市場は金融緩和による資金の流入が続く一方で、物価はあまり上
がらず、その結果金利も低く抑えられる「適温経済」状態による株高がもたらされていました。
しかし、雇用統計をきっかけに金利が急ピッチで上昇し、今後、米国金融当局(FRB)の利上げペースが加速するのではないかという思惑が広がりました。
さらには、今年に入ってから米国株式市場の上昇ペースが速く、高値警戒感が出ていたことも加わって、5 日の米国株式市場の代表指数である NY ダウ平均は 1,175.21 ドル安(-4.6%)と過去最大の下げ幅を記録しました。
この流れをうけ、東京市場で日経平均は 5 日、6 日の 2 日間で 1,664 円安(-7.15%)の大幅下落となりました。

マーケットは上にも下にも行き過ぎれば戻る、を繰り返します。
これを避けることは出来ません。
ただ、よく考えれば 73 億人にも達している人類の日々の生活の営みは変わりません。
いつの時代も「衣・食・住」などの生活の基盤が経済を支えていきます。

弊社が運用する「コモンズ 30 ファンド」、「ザ・2020 ビジョン」、「コモンズ 30+しずぎんファンド」では、いずれも丹念な企業調査に基づき、不確実な時代でも成長し続けられる企業や変化する企業に投資しています。

また、今回のように、マーケット(の上昇)が行き過ぎているという予測がある場合には、通常より現金を多めに保有するなどの対応により、受益者の皆さまの資産を守ることにもしっかり意識を向けて参りました。

そして、昨日、本日のように企業価値から乖離したところまで価格が下落したと判断すれば、むしろ好機と捉え、厳選した企業に投資をするという弊社の運用姿勢は今回も一貫しています。

また、本日は各ファンド共に、件数ではこれまでにないほどのたくさんの買い注文を頂きました。
多くの皆さまのこうしたスタンスは、運用にも好影響を与えます。今回の米国発の世界的な株価調整は、後に振返れば「健全な調整」と評価されることになると考えています。

当面は、振幅の大きな市場環境が続く可能性がありますが、皆さまが安心して長期的な資産形成を続けられるファンド運営を心がけ、日々の調査・運用業務を続けてまいります。
また、情報発信についても、積極的に行ってまいります。

どうぞ、今後も当社の各ファンドにご期待ください。

コモンズ投信
代表取締役社長兼最高運用責任者
伊井 哲朗