なかなかよくやっている日本
おはようございます。渋澤健です。連休はごゆっくりできたでしょうか。
街の人の動きを見ると、ちょっとずつ正常に戻っている感じがしていますね。また、日本の株式市場は比較的に落ち着きを取り戻しているように見えますが、欧米市場では動揺が収まらない値動きをしています。
新型コロナウイルスの終息がまだ見えず、今後の行方に油断を許すべきではない状況が続いているのに、日本人は呑気なんでしょうか。
いえ、私は日本はなかなか良くやっていると思います。
パンデミックの怖さは死亡することです。では、最終的に感染症対策の成果は検査の有無より、死亡する人の数を抑えることで評価すべきではないでしょうか。
3月22日時点の各国の死亡者数を人口で割ってみました。要は、その国の全員が感染したという前提の致死率です。
人口百万人あたり、日本は0.3人でした。
それと比べると、中国は2.3人、韓国は2.0人。
中国政府は新型コロナウイルスの感染を終息させたと世界にアピールしています、ただ、この数字を比べる限り、日本の方が優等生です。もちろん、この数字は死亡する人が増える都度、上昇します。でも、かなりの開きですね。
日本は検査実施数は韓国より圧倒的に少ないことが問題視されていますが、より重要な「人口あたりの死亡者数」も圧倒的に少ないです。そして、明らかに検査実施数より死亡者数が低い方が大事です。
他のG7先進国の人口百万人対比の死亡者も比べてみました。
米国 1.3人
ドイツ 1.1人
英国 4.1人
フランス 10.3人
イタリア 90.6人 - やはり、深刻に突出しています。
G7で日本と同じ水準に並んでいるのは人口密度が低いカナダの0.5人だけです。
また、イタリアと同じラテン系のスペインは37.6人であり、今後の行方が心配です。
爆発的に感染者が増えているというニュースになったイランは20.1人。人口比ではスペインより低いです。
また、社会福祉国家として憧れの声が日本でよく上がるスウェーデンは1.6人。日本より5倍の方々が人口あたり死亡しています。
一方、アジアで新型コロナ・ウイルス感染症に優れたレジリエンシーを見せているのはシンガポールの0.3人(絶対数で2人)と台湾の0.1人(2人)です。あっぱれです。
このように人口あたりの死亡者数は比較的に正解に各国の状況を比べられる数字です。ただ、所詮、データはデータだなと思うところもあります。すべての現実を正確に反映できている訳でもありません。
人口が中国と匹敵し、人口密度や衛生管理に課題がありそうなインド。百万人あたり死亡者が0.005人、絶対数で7人です。
他の様々な感染症に常に晒されるているので、新型コロナウイルスなんてへっちゃら。インド人の身体のレジリエンシーが高いのかもしれません。でも、どちらかというと正確なデータが不足しているのでしょうね。
そして、ロシア。日本より人口が多い国ですが、0.007人。絶対数で1人です。本当でしょうか?
いずれにせよ日本はなかなか良くやっていると思います。
その理由は、日本の医療制度、政府の措置、そして、何よりも国民の生活慣習や行動の結果であると推測していますが、いかがでしょう。
いずれ、新型コロナウイルスのパンデミックの総括が行われるとき。非常状態で多くの国々と比べると比較的に日常生活のディスラプション(破壊)が低く、且つ、人口当たりの死亡者数が少なかったのは日本ということになるかもしれません。
そうなるように、引き続き、うがい、手洗い、マスク着用して気を付けて生活いたしましょう。どうぞご自愛ください。