コモンズSEEDCapが新著「社会的インパクトとは何か」に紹介されました。
2015年10月14日水曜日
コモンズSEEDCap担当の馬越です。
今夜は日本財団で開催された『社会的インパクトとは何か―社会変革のための投資・評価・事業戦略ガイド』出版記念特別イベントに参加してきました。
ずばり、同書において、社会的投資や社会的評価を推進する主な組織•プロエジェクトとして、コモンズ投信とコモンズSEEDCapが紹介されているからです。
イベントでは冒頭に同書が出版された経緯や内容の解説があった後、各セクターにおける有識者が登場し、「ソーシャルインパクトをどう評価するか」について、また「評価すること自体の意義」を、それぞれの見地から語ってくださいました。
●ゲストスピーカー:
今井 悠介 氏(公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン 代表理事)
鵜尾 雅隆 氏(監訳者、日本ファンドレイジング協会 代表理事)
工藤 七子 氏(日本財団 社会的投資推進室室長)
白石 智哉 氏(ソーシャル・インベストメント・パートナーズ代表理事)
源 由理子 氏(明治大学公共政策大学院ガバナンス研究科 教授)
印象的だったのは、多くのスピーカーが、評価するにあたってのほとんどといってもいい時間を「事業や活動が本来何を目指しているのか、ゴール設定が正しくされているか」の議論に費やしていると述べたこと。
また「無駄を削減するための評価」の時代から、現在は「今、行っている事業や活動の質の改善のための評価」の時代になってきたということ。
そしてコモンズ社会起業家フォーラム第2回目の登壇者のひとりでもある日本ファンドレイジング協会の鵜尾氏はこう表現しました。
「評価という字に込められているのは、価値を標じあう」という意味。
事業や活動のインパクトを実現するため、ゴールにたどりつくために、イノベーションを起こせる様々なセクターの人々が多く関われるプロセスを生み出していくという新しい評価の形。
評価は結果をコントロールするためのものではなく、設定した目標値に達しなかった場合、なぜ達することができなかったかを見直し、そして事業や活動が改善され、事業の真の進化に繋がることこそが「評価」であると。
コモンズSEEDCapは、コモンズ30ファンドのお仲間のみなさまと社員のメンバーから寄せられる推薦の声と、外部審査員を迎えての最終選考によって、応援先を決定しています。
毎年議論にあがるのは、コモンズSEEDCapが何を大切に考え、「評価」するかということ。
そして、よりよい明日の為の「コモンズSEEDCap」が「コモンズらしいもの」となるよう、皆様と共に創っている最中であります。
一方、当社は設立理念に「対話」がありますが、春にはコモンズ30ファンドの
投資先のIR担当のご協力をお願いして周年フォーラムを開催し、
社会課題の解決に立ち上がった「社会起業家」のご協力で、秋にも
フォーラムを開催しております。
これらの活動は、「今日よりも、よい明日」という持続的なな社会づくりを
支える担い手同士の対話を促す場を築くというところで共通していると
自負しております。
そして、来る12月5日に、コモンズ投信は新たなイベントを企画しました。
企業と社会起業家の人々と共に、「ソーシャル・アクション」について対話
してみようという試みです。
株価や売り上げを目標とする近視眼になりやすい企業の体制と、超長期的なミッションを追うが故に目の前にある問題への対峙力に欠けてしまうNPOといったソーシャルセクション。
互いに学び合うことによってサスティナビリティーな視点を持てるようになるかもしれません。
してみようという試みです。
株価や売り上げを目標とする近視眼になりやすい企業の体制と、超長期的なミッションを追うが故に目の前にある問題への対峙力に欠けてしまうNPOといったソーシャルセクション。
互いに学び合うことによってサスティナビリティーな視点を持てるようになるかもしれません。
同書には、内閣府の調査で「社会の為に役立ちたい」と応えた人が、65•3%だったと示しています。
12月5日のイベントは、社会起業家の方々や企業の取り組みを知ることによって
参加者の人たちにとっても「今日から自分がコミットしていきたい社会課題と、その課題に対して自分なりに関われる方法に出逢える場」となるよう、準備を進めて参ります。
10月下旬には開催詳細や、募集も開始させていただきますので、
是非お楽しみにされていてください。