50兆ドル札をいただきました!
おはようございます。渋澤です。先日、とある勉強会で気前が良い講師が50兆ドル札を配ってくれました!お遊びのお金ではなく、実際の通貨です。
発行国はジンバブエ。2008年11月のインフレ率は79,600,000,000%と推測された国です。一日換算で5.8倍になるということは、現金の価値が物価と比べて毎日1/6になっているということです。
2015年6月に現地通貨が廃止になる時点で、50兆ドルは、1円の一分の六程度にしかならないようです。これがハイパーインフレの恐ろしさです。
ジンバブエの政府債務対GDP比率は2008年には147%で日本の同比率は174%と並んでいました。その後、2014年にはジンバブエは77%程度に改善しました。一方、日本の同比率2014年には230%まで上昇しました。
ジンバブエと日本の大きな違いは、日本企業と個人を合わせると民間セクターが莫大な資産を持っていることです。言い換えると、日本円が世の中で信用されているのは、日本政府が我々の資産を目当てにしているからです。
そして、その政府が発行する現金に多大な信用を寄せている日本国民。
この歯車がずれると大変なことになるリスクを抱えていることから目を伏せてはなりません。有限であるはずの異次元の金融政策が、マイナス金利によって無限化するリスクも高まっています。
これからの資産の形成や保全を求めるのであれば、円現金に過大な信用を寄せる一般的常識を問わなければなりません。でも、こんなことは、コモンズ投信と共に育む長期投資に参加されている皆さんであればわかっていることですね。