未来予想図 13:メガバンクの変化

未来予想図
13:メガバンクの変化
2018-12-07-TUE

「ザ・2020ビジョン」は、中長期的な目線の「経営の変化」に着目したファンドです。

我々は従前から「メガバンク(三菱UFJFG、三井住友FG、みずほFG)」こそ、「経営の変化」を起こそうとしている筆頭銘柄として高い組入比率を維持してきました(2017年11月末時点銀行業組入比率28.3%)。

2017年11月に開催されたメガバンクの第2四半期決算説明会では、3つのメガバンク全てが人員削減人数や目標達成期限を明確に発表するなど、かなり踏み込んだ計画を発表しました。

当ファンドの組入上位にメガバンクが含まれていると、「銀行なんて経営の変化とは無縁なのになぜ投資しているのか」など、ごく少数ではありますが否定的なご意見を受けることがあります(四半期運用報告会では従前から何度も説明しているので、こうした質問を受けなくなりましたが、、)。

今回の構造改革案は、人員削減や店舗数の削減など、今まで聖域とされてきた領域にもメスが入っているなど、高く評価できる内容だと考えており、上記のような疑念を少しでも払拭して頂ければ幸いです。

メガバンクを取り巻く環境は、次の5つの要因から追い風の様相を呈しています。

①FOMCの利上げ基調維持(内外金利差、円安効果圧力など)。
②米国での金融規制緩和(ビジネス拡大を伴う収益の拡大)。
③米国での法人減税法案の成立に現実味が帯びてきたこと(内需拡大に伴う収益拡大)。
④日銀のマイナス金利政策が深掘りされる可能性の低下(収益圧迫要因の軽減)。
⑤国際金融規制(バーゼルⅢ)の最終合意(資本規制面での不透明感払拭による株主還元策強化)。

メガバンクを中心とする銀行株が立ち上がれば、日経平均株価は11月9日に付けた年初来高値23,382円を軽く突破するほどの牽引力があると考えています。


シニアアナリスト兼ポートフォリオマネジャー
鎌田 聡