企業価値の共創

こんにちは、福本です。

1.いやならやめろ
2.おもしろおかしく
3.出る杭になれ!

この中に、コモンズ30ファンド投資先企業の社是が一つ含まれています。
はい、答えは「おもしろおかしく」、堀場製作所です。
先週金曜日(24日)、滋賀県大津市にある同社のびわこ工場E-HARBORで、「統合レポートワークショップ&びわこ工場E-HARBOR見学」が実現しました!

あいにくの台風の影響で参加人数は半減。ですが笑顔で!


統合レポートワークショップを関西で開催するのは初めて。
また、びわこ工場E-HARBORは2016年5月より本格稼動した主力の自動車排ガス測定装置の開発・設計・生産を一貫して行う大規模施設です。


そもそも統合レポートとは、企業の売上などの財務情報と、環境や社会への配慮、知的資産から、ガバナンスや中長期的な経営戦略までを含む非財務情報をまとめたものです。

これをグループワーク形式にて読み解いていくコモンズ30塾で毎年開催しているイベントで、2011年に第1回目を開催して以来、今回は7回目、10社目となります。

各社からご担当者をお招きして、レポートに込めた企業の想い、製作過程での裏話など参加者のみなさまが企業の生の声を聴き、企業は皆さまからの意見・提言に耳を傾けるライブ形式の「直接対話」「意見交換」の場となっています。

堀場製作所さまからは、経営管理部IR担当の上杉様より、「HORIBA Report2017」についてご説明をいただきました。
経営管理部 IR担当副部長 上杉英太さま

堀場製作所は、統合報告書を“会社を最も正確に表現する年次報告書”と位置づけています。財務情報と財務情報に載らない情報(見えない資産=人財、技術等)で企業価値の向上ストーリーを語る。そして対象とするのは、長期視点の投資家です。



何を伝えれば投資家は堀場のファンになってくれるのかを突詰めて考え、その年に伝えるべきことを簡潔に表現しています。

また、ページ数や、紙質、持ちやすさにもこだわり、冊子の大部分をIR担当自らが執筆されています。その心は、各事業・部門の魅力など、長期の投資家に伝えるべきことは何か、IRの視点で伝えたいから。


その分、各部・担当者とのすり合わせは苦労の一つだそうです。

こうしたお話を丁寧に紹介いただきながら、その後は参加者同士がレポートについて忌憚なき意見交換を行いました。



「価値創造サイクルのページは構成からこだわりが伝わる」

「トップメッセージは、トップ自らが執筆していることがわかる。一方、一番伝えたい今年のメッセージがわかりにくい」

「中期経営計画のページはぱっと目を引いて読んでみようかな、という気になる」

様々な意見交換を通じ、参加者同士も他社の見るポイントを通じて同社への理解を深めていただいたようです。


続いては、いよいよE-HARBOR見学。
びわ湖畔にある広大な敷地に建てられた同施設は、世界のHORIBAグループの工場を”One Production“として牽引していく母港(ホームハーバー)と位置づけ2016年より稼動を開始しました。

工場といっても、開放的なエントランス、建物の中心部に設けられた吹き抜けの階段、ワンフロアに広がる開発部門など、いわゆるメーカーの工場というイメージとは全く異なる施設です。

一方、最高水準の自動車試験設備を備えたE-LAB(イーラボ)なども備え、“一気通貫で淀みなきものづくり”を実現しています。


主力の排ガス装置と言っても、なかなか我々が直接目にする機会はありません。生産現場は想像以上に少人数、大型機械やロボットが絶え間なく動いているという従来の工場のイメージとは全く異なり、まるですべてが研究施設のようでした。





また、印象的だったのは、工場ですれ違う従業員の方が、すべてにこやかに挨拶をしてくださること。ご参加いただいたお客様からも
「工場見学中、挨拶してくださる社員さんが何名もいらっしゃいました。
業績も大切ですが、働いていらっしゃる方も素敵だと思いました。」
といった感想も頂戴しています。


統合レポートワークショップと、びわこ工場見学を通して感じたのは、まさに社是「おもしろおかしく」という企業文化の浸透です。


今回IR担当としてイベントにご協力頂いた社員さまの中にまだ入社1ヶ月の方がいらしたのですが、「入社してびっくりしたのは、朝会などの場でどんどん発言が求められることです。色んなメンバーにたくさんのチャンスが与えられ、役職などに捉われないチャレンジが出来る会社だと実感しています」とおっしゃっていましたが、まさにそうした文化が、同社の成長と進化を支えているんだな、と実感しました。


その他、M&Aの秘話等、30塾の詳しい内容はレポートにてお伝えする予定です。

投資先企業、受益者(お客さま)、コモンズ投信の3者が対話を通じて価値の共創に取組むこうした場を今後も多く作ってまいりたいと思います。