コモンズ投信の社会的インパクト投資

おはようございます。渋澤健です。土曜日には、コモンズ投信の秋の恒例であるコモンズ社会起業家フォーラムを開催しました。大勢の方々からご協力をいただいて実現している大イベントですが、おかげさまで今回は第8回を開催することができました!心より御礼を申し上げます。



社会起業家とは、社会的課題に気づいたとき、「これは大変だな。誰かが何かしないと」と流すことをせず、「これは大変。自分が何かしなければ!」と奮い立って、共感を呼び、応援団を動員しながら課題解決に努める存在です。NPO/NGO、株式会社、一個人と形態は問わず、自ら社会的インパクトを与えることにチャレンジしているのが社会起業家です。

フォーラムで彼・彼女らに渡しているのはマイク1本。パワポは使えません。そして、与えられた時間は7分。伝えたいメッセージがたくさんある社会起業家にメッセージをギュッとまとめてもらっています。


今回、社会起業家にお願いしたお題は「私の岐路」でした。

自分自身も過去に色々な岐路がありました。コモンズ投信を立ち上げたことは間違いなく自分にとって人生の大きな岐路でした。

その岐路に立ったとき、自分は何を考えてコモンズ投信を仲間たちと起業したのか。それは、今から振り返ってみると、社会的インパクトを与えたいと思っていたことに気づきます。

「滴から大河へ。。。」これが「日本の資本主義の父」といわれる渋沢栄一が唱えた考えです。滴は清いですが、微力です。ただ、その滴が寄り集まれば、いずれ、未来へと勢いよく流れる勢力、つまり、大河になるというイメージです。

普通の人々の、普通の夢、そして、気持ちが豊かな生活の未来を望む。これは、まさに滴です。勢力ある大河になるためには、その微力な滴のエンパワーメントが必要となります。

コモンズ投信という金融機関が、滴のエンパワーメントに提供できることは、様々な気づき、出会い、学びの場を設けること。そして、もちろん、企業の持続的な価値創造に長期投資することにより、未来への蓄えをお手伝いすることです。

ただ、このようなメッセージは、パッシブ(消極的)な姿勢な方々には響かないでしょう。しかし、自分たちは社会において滴のような存在だ。けれども未来志向がある。そのため社会への当事者意識もある。このようなアクティブ(積極的)な姿勢の持ち主には届くメッセージだと思います。

「今日よりも、よい明日」を目指す未来志向・参加志向の人々が共感して集まってく共有する場(コモン・グランド)をつくりたい。そのコモン・グランドをつくれれば、必ず社会的インパクトがある。これが、コモンズ投信の起源であり、実践を目指している長期投資です。この社会的インパクト投資の表現の一つが社会起業家フォーラムです。
                                                                                                    
資本主義は岐路に立っています。
良識な滴から未来志向がある大河へという流れをつくる。
私はコモンズの「お仲間」の皆さんと一緒に、本来の資本主義を取り戻したい。
「今日よりも、よい明日」の実現のために。

そのように切に願って、日々、まい進して参ります。