寄付って嬉しい

昨夜、恵比寿駅のほど近く坂をのぼったところにあるビルの2階に出かけていきました。


コモンズSEEDCap6回応援先である認定NPO法人D×P(ディーピー)さんの2015年度の活動報告会に参加するためです。大阪を本拠地とするD×Pさんのお話を東京でじっくりお聞きできるのは、なかなかない機会でした。これを逃すわけにいきません。


そして、実際どういう方々がD×Pさんを支えていらっしゃっるのか。D×Pに集まる方々との出会いにも期待して参加させていただきました。


決して広くはありませんが会場となった素敵な空間は、東京のサポーターさんが探ししてくださったもの。そしてそこはぎゅうぎゅうに満席に。
当日のスピーカーである理事長の今井さんと同団体の広報を担当する入谷さんをとっても近くに感じながら、彼らが活動を始めた経緯、今年までに成し得たこと、そしてこれからの展望についてお聞きすることができました。
そもそもいつもコモンズ投信でお話いただくときには無理な注文ばかりしてすみません、苦笑。
社会起業家フォーラムでは「7分間でお願いします」。
周年イベントの時には「10分で対談お願いします」。
それでも彼らは短い時間をむしろ有効に、みなさんの心に届くメッセージを届けてくださいました。

「ひとりひとりの若者が自分の未来に希望を持てる社会へ」

通信制高校、定時制高校に通うしんどさを抱えた若者たちをサポートするD×Pさん。
彼らは100人近くのボランティアスタッフと共に、若者たちに対して「人とのつながり」と「できた!と思える経験」を届けるプログラムを展開しているNPO

そして、今、彼らが育てたプログラムとコミュニティは大きな成果を生み始めています。

「高校卒業後にやりたいことがある」と答えた生徒はD×Pプログラム導入前29.4%だったのが、プログラム後には70.8%に向上。そして、「自分には良いところがあると思う」と答えた生徒はD×Pプログラム導入前25.0%だったのが、プログラム後50.0パーセントに。

既存の学校に定期的なプログラム提供が採用されるのは難しいと言われていますが、現在D×Pさんのプログラムは大阪府の3分の1の定時制高校に導入されているといいます。

最後にひとりひとりのサポーター(寄付でD×Pの活動を支えている方々)に感謝のカードが渡されていました。

そしてカードを受け取られたサポーターの中にいた女性が、「少しお話させていただいてもいいですか?」と手を挙げられました。

「私は寄付というものに関心があまりなかったんです。
それが、昨年寄付月間があったりと世の中でも寄付のことが話題になったり、自分自身、コモンズ投信という会社のイベントで今井さんの活動について知って、そして寄付月間のイベントに参加して改めて寄付をしてみようという想いに至った。

なぜなら寄付というのは、自分の代わりに自分ができていないことをやってくれる人のために
自分のお金を使えるということだから。
私自身は、直接若い人たちの力になることはできなけれど、D×Pさんにお金を託すことによって、若い人たちを助けることができる。
D×Pさんから活動の成果をお聞きした時、わたしは素直に「とっても嬉しい」って思ったんです。寄付って嬉しいって。
むしろ私の方がD×Pさんたちにありがとうと言いたい気持ちです。
私がこんなことをいうのも変ですが、寄付っていいと思います」

お話を聞かれて、普段生徒さんたちと真摯に向き合い、気を張ってがんばっていらっしゃる入谷さんの目から涙が。。。

参加者のひとりとしてこっそりその場にいた私も、泣いちゃいたいくらい、その女性の言葉と行動に感動しました。

D×Pのおふたりには、45月に東京、大阪、名古屋と開催したコモンズ30ファンド7周年イベントで活動の報告をいただきました。寄付者に対する彼らの姿勢は立派で、常に感謝の気持ちと寄付者に対してしっかりとご報告をしていこうという姿勢をもっています。

そして、彼らの話を聞いたコモンズのお仲間の何名かはその場で彼らのサポーターに。

コモンズのお仲間は長期投資家。
より良い明日を作り出そうとし、確実に成果をあげる覚悟のある動きに、投資・寄付をしていこうという気持ちが強い方々が多いからです。

以下は大阪、名古屋の周年イベントで参加者の方々からいただいた声です!

D×Pの活動はとても大切で必要な活動だと思っています。私自身、このような活動の必要性を感じていながら動けずにいたところ、取り組まれている皆さんに感謝と感動しております。
30代女性】

これからの日本を支えていく若者が希望を持てないのはとても残念なことだと思います。間接的でも応援できることは嬉しいです。
30代男性】

 このような活動を若者に対して取り組んでいる組織があることに感動しました。やはり社会をより良くしていくにはとても重要な活動だと思います。
60代男性】

 通信・定時制高校のサポート、がんばってや!
60代男性】

昨年の今頃、若者たちの問題を、多くのコモンズのお仲間がわたしたちの国、日本で最優先したい社会課題と捉えこともあり、コモンズSEEDCapに選ばられたD×Pさんは、益々の成長を続けています。今後は、東京など活動エリアも広げて、他のNPOとの連携なども図っていきたいとのこと。

より多くの若者たちに未来を届けるために。

SEEDCap担当 馬越裕子