コモンズさん、分配金ってなんですか?

こんにちは。横山です。

「毎月分配」なんていう商品が一時期世間では人気でした。
月々のお小遣いみたいな気分でお金が受け取れていかにもみんなが喜びそうな感じです。

あの分配金ってなんなんでしょう?
預金の利子とはまったく違うものですよ、今日は分配金について勉強していきましょう。

分配金とはファンドに利益が出ているとき、受益者の持分に応じて
その利益を受益者に還元するものです。

そもそもこの分配金は日本の会計や税金の考え方に則って設定されています。
収益の出ているファンドを持っている個人はその儲けに対して税務署から課税されるのが筋、というものです。

収益の出ているファンドは分配金を投資家に支払わなければなりませんし、
同じ理由で、日本では、運用期間の長い(または無期限)追加型のファンドの場合
無分配のファンドを作ることもできません。※

※単位型のファンドの場合は一定期間無分配も可能なようです。


さて、この分配金、①ファンドにとって、②投資家の長期的な資産形成にとって
どんな意味や効果があるのでしょう?

①ファンドにとっての分配金の意味

分配金は資産の取り崩しを意味します。
ファンドは預かり資産を増大させることを目的としているので、ファンドが生んだ利益も複利で運用したいですし、1円でも取り崩したくない、というのが運用者の本音です。
冒頭に出てきたような毎月分配型の商品は、粗悪なものでは元本部分までを取り崩して分配原資としている場合もあり、大事な純資産が減っていって、結果としてファンドの運用に大きな悪影響を与えたりしています。


②長期的な資産形成を目的とする投資家(受益者)にとっての分配金の意味

投資家にとって分配金は信託財産の利益確定(&それに伴う税金の支払い)を意味します。
自分が必要としないタイミングでせっかく運用していたお金が分配金として払い出されてしまうのは
長期投資に照らして考えるとまったく合理的ではありません。


ということで、

長期投資の視点でみると分配金なんてないほうがいい、、という結論にもなりそうですが、
前半で述べたように日本の制度として存在しています。


さて、コモンズの立場はどうかというと、①②の理由で積極的に分配金を出すというものではありません。
しかし前述のとおり長期にわたって分配金を出さないわけにもいきません。

分配金支払いの基準は運用会社に委ねられています。
コモンズ投信でもファンド毎にそれぞれ決定しています。
「長期投資の立場に立って」、また、私たち自身が長期投資家としても納得できる基準はどのようなものか議論し、設定しています。

ちなみに前回はコモンズ30ファンド、ザ・2020ビジョンとも分配金はありませんでした。

それではまた^^